簡易裁判
匕首咲
生きている。
肚を抉られ、夜を越え。
また殺されても、なお生きている。
GM
*ルール説明*
このシーンでは、現在から行われる一連のロールプレイ上のアクションについて、裁判と同じようにカードによる対応が可能となります。
GM
妨害の判定に成功すればアクションに対する妨害が可能となります。
回復の判定に成功すれば、特定のPCの負傷に対する回復が可能となります。
GM
1号室側は「全ての権利を破棄する」という宣言を行っているため、カードが配布されません。
GM
あくまでも簡易裁判であるため、各カードアクションは、判定の成功についてのみを見ることになります。
(妨害の目標値を目標に何らかの判定が発生する事はありません)
GM
カードを使用しないアクションも可能です。ただし、カードを使用したアクションにロールプレイ上の優先権があります。
GM
これはあくまでもお茶会中の行動であるため、逆転は使用できません。
小鴨 チカ
1d6+3
DiceBot : (1D6+3) > 1[1]+3 > 4
マキナ
1d6
DiceBot : (1D6) > 3
桟敷川映鏡
1d6
DiceBot : (1D6) > 2
匕首咲
1D6
DiceBot : (1D6) > 6
GM
行動順 匕首咲>小鴨チカ>マキナ>桟敷川映鏡
匕首咲
生きてはいるが、かろうじて命を繋ぎ止めているだけだ。
匕首咲
荒い息を吐く。
興奮しているからではない。
20枚は、死者が起き上がるに足る枚数ではない。
匕首咲
「誰にも……」
ふらつきながら、立ち上がる。
桟敷川映鏡
懐中時計の心臓に、歯車の合間に、あひくちの切っ先が触れる。
小鴨 チカ
その光景を茫然と見つめる事しかできない。
小鴨 チカ
匕首さんの言う事の意味ぐらい、ぼくにもわかる。
マキナ
マキナの救世主としての力を使えば、あるいは目の前の出来事を止められるのかもしれないが。
桟敷川映鏡
あなたがそうしないのなら。
どのみち私がそうするはずだった。
GM
救世主の力は万能ではなく、出来る事と出来ない事がある。
GM
その時、できなかった事。その時、しなかった事。
小鴨 チカ
──『なんで“アレ”、取ったの?』『それは闘いを終わるのも待てないぐらい、強い感情?』
マキナ
死にゆく他人に使われるものでは、決してない。
GM
猟奇と愛の能力値を両方補正として扱い、判定をどうぞ。
桟敷川映鏡
2d6+4
DiceBot : (2D6+4) > 3[1,2]+4 > 7
桟敷川映鏡
あなたがそうしないのなら。
そうしない。
あなたがそうするのなら。
そうする。
桟敷川映鏡
白手袋を脱ぎ去った指を、女の心臓に突き立てる。
桟敷川映鏡
ここでは、まだはやいと。
やさしく おし つぶす
桟敷川映鏡
地獄へ連れていくと言ったじゃあないか。
GM
オールド・メイド・ゲーム 2回戦 Bホール。
マキナ
半年間、救世主として他の者との裁判を重ねてきた。
マキナ
命以上の、生きること以上の何かを見つけていく者を見ることがあった。
小鴨 チカ
ぼくとマキナさんは、生存のための必然性から始まった関係だ。
小鴨 チカ
『生きたい』という欲求は、ぼくたちの揺るがない共通点だ。
小鴨 チカ
だって、先を望むじゃないか。生き物なんだから当然だ。
小鴨 チカ
幸せに生きたい。好きな人がいるなら、なおのこと。
小鴨 チカ
この人たちはこの人たちの、この人たちだけの世界に生きてる。
小鴨 チカ
ぼくらの理解も求めちゃいない。あるのは目の前の一人だけ。
メイド6
3号室のメイドと、6号室のメイド。控えていた者たちが姿を現す。
メイド1
「……1号室、桟敷川映鏡様、匕首咲様は、全ての権利を破棄し、敗北なされました」
GM
それは、勝利した8号室へのもの……ではなく。
GM
むしろ、倒れた二つの躯へと、向けられているような。
マキナ
経緯はどうあれ、自分たちは1号室の二人に勝利した。
マキナ
なのに、初戦と同様に気分は晴れないままで。
GM
その儀式において、破棄される事。破棄する事。それもまた、祝福するべきこと。
マキナ
二つの躯を前に、ただぼんやりと立ち尽くしていた。
メイド1
1号室のメイドが、レイピアで己の喉を突いた。
GM
噴水のように血が噴き出す。それを、別のメイドが壺で受ける。
GM
恋人達の死体に重なりはせず、しかし傍に侍るように、メイドの死体が倒れた。
小鴨 チカ
にも拘わらず、ぼくが抱いた感想は、『そうか。そうだった』だ。
メイド3
「これにて、1号室、桟敷川 映鏡様、匕首 咲様と」
メイド6
「8号室、小鴨 チカ様、マキナ様の裁判は決着いたしました」
メイド6
「こちら、6ペンスコインでございます。お収めください」
小鴨 チカ
頭では理解しているけど、どうにもフワフワしてる。
メイド6
「次なる戦いへ向けて、しばらくのご休息をおとりくださいませ」
マキナ
差し出した掌の上、ちゃりちゃりとコインが重なる。
小鴨 チカ
「一生を捧げる覚悟を、相手に示す行為」
小鴨 チカ
「それとも、別れの可能性を断つ行為?」
小鴨 チカ
だって、目の前で起こっている出来事は、死だ。
マキナ
言おうと思っていたこと、聞いてみたかったこと。
マキナ
咲ちゃんと、そう呼んでみようかと思っていたこと。
マキナ
いずれにせよ、明日にはどちらかが死んでいたのだ。
小鴨 チカ
お互いの意思を確認するように、ちゃんと口に出す。
小鴨 チカ
人を殺す覚悟ができる人間になっていようと。
小鴨 チカ
目の前の死を、ぼんやり見つめるようになっていようと。
小鴨 チカ
立て続けに起きる他所の部屋の死を、どこか冷静に受け止められるようになっていようと。
小鴨 チカ
この状況から解き放たれさえすれば、きっと、また普通に戻れる。
マキナ
生き残った先に幸いがあると信じなければ、立っていられない。
小鴨 チカ
人ひとり殺せない人間に戻って、悪夢にもうなされず……ここで自分も犯した罪も「仕方なかった」で許せて、幸せな未来をつかみ取れる。
小鴨 チカ
『君らの狂気に祝福あれ』って、そういう事か。
GM
[c4]養った鋭気は、発揮する機会も無かった。
GM
[s6][h6]覚悟を持って仕込んだ暗器は、振るうことができなかった。
GM
[dQ]本当に万能なら、こんな展開にはならなかったのだろうか。
GM
[d2][d3]防壁は、自分しか守る事ができない。
GM
[c5]祝福は、旅立った二人に向けられていた。
GM
[cQ]死にゆく友人を回復する手段を、貴方は持っていた。
GM
[cK]だけど、そのカードを貴方は切らなかった。