裁判
メイド1
ガラスを踏み割る音は、観客の歓声で聞こえない。
メイド8
「24時間が経過し、お茶会の時間が終了しました」
メイド1
そこに3号室、6号室のメイドの姿はない。
メイド1
その2人は、窓の割れたそれぞれの部屋を掃除している。
メイド8
「これより裁判となりますが、ご準備はよろしいでしょうか」
メイド1
「ご衣裳、小道具をお持ちの方、ご確認いただきませ」
メイド1
はい、というわけで2日目は以上でございます。
メイド1
まずは仕込の処理から。提出されているものを開示していきますね。
メイド1
*トイ:免罪符と水パイプ
(アイテム手渡し ティモフェイから免罪符を二枚受け取ります)
メイド1
*ティモフェイ:免罪符と水パイプ
(先述の通り手持ちの免罪符二枚はトイに譲渡します)
ミラリア
死体の一人が、何かを空に投げる。女王はそれを掴み取る。
ミラリア
カチ、カチ、カチ。手の中で、金色の懐中時計が音を鳴らす……。
ティモフェイ
ステンドグラスの輝きはより一層強くなる。
トイ.
ティモフェイがなにを伝えようとしているのか、解らないまま
ティモフェイ
薄い微笑みだけを、その言葉に返した。
アリシア
1d6+1 才覚1
DiceBot : (1D6+1) > 6[6]+1 > 7
ティモフェイ
1d6
DiceBot : (1D6) > 5
ミラリア
1d6+1+2 才覚1と日刻み
DiceBot : (1D6+1+2) > 4[4]+1+2 > 7
トイ.
1d6+2
DiceBot : (1D6+2) > 6[6]+2 > 8
アリシア
1d6
DiceBot : (1D6) > 2
ミラリア
1d6
DiceBot : (1D6) > 5
メイド1
トイ>ミラリア>アリシア>ティモフェイ の行動順で行います。
ティモフェイ
おぞましいほどにまっすぐな確信に満ちて。
ティモフェイ
トイトロールに下されるべき罰はない。
ティモフェイ
その雪を端から血に染めあげる、一人の狂った救世騎士。
トイ.
肩を並べて歩調は同じ。武器を構える仕草も。
ミラリア
雪が、女王の足元から融けていく。そこだけ熱があるからだ。鉄靴は、今も熱されている。
アリシア
鏡は、ただそこに女王の姿を映している……
ティモフェイ
「きみ以外を救うことに、興味などないんだ」
ティモフェイ
「俺にとっては、多少心を移すことがある程度」
ティモフェイ
「彼らも救えるのならば、それはそれで良いだろう」
ティモフェイ
「そうなることも、きっと喜ばしくはある」
ティモフェイ
「きみを救えなければ、なんの意味もない」
トイ.
省みられなかった自分の胸になにかを感じる。
トイ.
銀色の風が、雪の精のように。
透けた光の、人の姿。
トイ.
<無垢な信頼だ>
<だが>
<わたしも信じているのでね>
トイ.
カンッ、と音高く杖が宙で叩かれる。
足元から、冷気が吹き上がる!
トイ.
2d6+2+2=>7 判定:才覚 援護
DiceBot : (2D6+2+2>=7) > 6[2,4]+2+2 > 10 > 成功
トイ.
1D6+1+3 スート凶器 鋭気
DiceBot : (1D6+1+3) > 2[2]+1+3 > 6
アリシア
2d+3 防壁判定
DiceBot : (2D6+3) > 4[2,2]+3 > 7
アリシア
像が乱れる。
変幻自在の鏡も、冷気の前には意味をなさない。
ティモフェイ
乱れた像を振るわれた虹剣がしたたかに打ち、
ティモフェイ
「きみを救うことについて、考えていた」
ティモフェイ
当然、目の前の鏡に対して語りかけられるものではない。
アリシア
「これがあなたがたの『解答』です、か……」
ミラリア
その時には最早、踏み込んでいる。鉄靴が地に跡を刻み──
アリシア
像が乱れている今、同時攻撃を繰り出すことはできない。
アリシア
だが──そんなことは、別に問題ではない。
ミラリア
「まずは、実にペラペラと、喋るようになったその口を」
ミラリア
紫炎が燃え、単騎──急加速の勢いで突撃する!
ティモフェイ
ぶわりと広がって、雪に朱を散らした。
アリシア
なぜならば──
女王様はずっと一人で戦ってこられたから!
ミラリア
「随分と仲良くしているな。お前のその態度を見れば、悲しむものもいように!」
ティモフェイ
「なにか、障りのある者がいるとでも?」
メイド1
刹那は誰も割り込めない孤高の技。割り込みはなし。判定を。
ミラリア
2d6+3>=7 猟奇
DiceBot : (2D6+3>=7) > 6[1,5]+3 > 9 > 成功
ミラリア
1d6+2+3+2+1 鋭気+看破+発狂
DiceBot : (1D6+2+3+2+1) > 5[5]+2+3+2+1 > 13
マルタ
声がそこから、響く。戦いの最中に射し入るように。
ティモフェイ
「もはやきみには与えられることなく」
ティモフェイ
「もう、俺に残されたものはあの男だけだ」
ティモフェイ
「俺は、もう、おかしくなっているから」
ティモフェイ
「こうなったのはいつからだろうな?」
ティモフェイ
「血を濃くするために、近親で婚姻を結ぶのが常識なんだ」
アリシア
「ガラスの靴が履けなかった娘……!
開かれることのない扉……!
ナイフを取り落した姫……!」
アリシア
「あなたはそれらを捨てていく……!
おのれの心と一緒に……!」
トイ.
ティモフェイが言った。
きみを救うことについて、考えていた、と。
アリシア
「救うこととは、選ぶこと。
選ぶこととは、捨てること!」
アリシア
「それ以上何を捨てれば、
穴の底に手が届く?
空の上へと、踏み込める?」
アリシア
「鏡は、それが見たい……!
それを見せてほしい……!
あなたの選択を……! 物語を……!」
ミラリア
「果たして出来るのか?過去出来なかったお前に?
救おうとしたものを取りこぼしたお前に。捨てられなかったお前に……」
アリシア
「物語とは、人が事象の連なりに見る幻!」
アリシア
「都合のいい出来事を、想いを、すくい取って、形にしたもの!」
アリシア
「救済の物語など……!
救世の主人公など……!」
ティモフェイ
*補助動作 鋭気 d2
*補助動作 渾身 c5 h5捨て +1
*主動作 通打 h9 対象はアリシア
ミラリア
*h6 精確
*Joker 遊撃
以上で割り込み。
ティモフェイ
「勝手にきみたちが見出していればいい」
ティモフェイ
「俺の愛する、清らかな魂を持つひとだけを」
ミラリア
1d6 精確
DiceBot : (1D6) > 3
ミラリア
2d6+3+3>=7 遊撃判定
DiceBot : (2D6+3+3>=7) > 10[5,5]+3+3 > 16 > 成功
ミラリア
紫炎に燃える二対の刃が。雪を溶かし、虹刃を抑えるべく飛びかかる!
ミラリア
1d6 遊撃による判定値減少
DiceBot : (1D6) > 5
ティモフェイ
2D6+3-5>=7 猟奇で判定
DiceBot : (2D6+3-5>=7) > 7[6,1]+3-5 > 5 > 失敗
ティモフェイ
虹剣が抑え込まれる、耳に響く嫌なおと。
ティモフェイ
それを力づくで振り払い、踏み込むも。
ティモフェイ
狂った男の目前には、もはや幻像すら残らない。
トイ.
『救いたい』と言いながら、その為に血に濡れ、気を触れさせて立つ男の姿が
ティモフェイ
ティモフェイ。トイトロール。堕落の国。
ティモフェイ
ひとつひとつのこれからに思いを馳せようとして、
ティモフェイ
自分が選んで、剣を突き立てて、殺したものたち。
ティモフェイ
その誰もがうつくしい在り方をしていた。
ティモフェイ
人々に笑顔をもたらすことができるのなら。
ティモフェイ
神が喜ぶのは、そういう、清らかな魂の持ち主ばかり。
ミラリア
舞い散る火花だけが、剣を向けた先に残されて。
ティモフェイ
*h4 h7 c8 c10 (s8)
メイド1
判定前に挟まる余地のある割り込みなし。判定をどうぞ。
トイ.
<それが……>
<こんなところに、落ちてきちまったのが運のつきよ>
<死に恐怖はない>
<今もそうだ>
<ただ……>
トイ.
持ち出すのは小脇に下げたショットガン。
強力な散弾。一撃ではなく、3発、4発。
細かな銃弾が飛び散る。
ティモフェイ
銃弾を掻い潜り、並行しながら、狂った男が進む。
アリシア
鏡の凍りついていない僅かな箇所が、像を組み上げる。
トイ.
2d6+2+2=>7 判定:才覚 援護
DiceBot : (2D6+2+2>=7) > 6[4,2]+2+2 > 10 > 成功
トイ.
1D6+1+2 スート凶器 援護
DiceBot : (1D6+1+2) > 5[5]+1+2 > 8
ティモフェイ
組み上がったばかりの像へと、ステンドグラスの切っ先がねじ込まれる。
ミラリア
己側に飛んだ弾を、鉄靴の足先が蒸気へと変える。だがそれまでだ。
アリシア
シャルルの像を映して、攻撃を相殺させようとする。
が、できない。
アリシア
2d+3>=7
DiceBot : (2D6+3>=7) > 5[2,3]+3 > 8 > 成功
トイ.
かつて、トイの鏡を打ち抜いたその時のように
トイ.
真実の鏡に向けて、ショットガンを――打つ!
トイ.
Choice[指切,衰弱,猛毒,封印]
DiceBot : (CHOICE[指切,衰弱,猛毒,封印]) > 封印
ティモフェイ
弾丸は男のマントを貫き、けれどその肉を穿つことなく。
アリシア
ミラリアの姿を映し出し、鉄靴が銃弾を蹴り飛ばす。
アリシア
「人の心など……!
映す必要はない……!」
アリシア
だが、全てを防ぎ切ることは到底叶わず
新たなひび割れが無数に生まれていく。
ミラリア
「煩い……煩い小僧だ。わたしの鏡に向けてほざくな……」
トイ.
「それじゃあ自分で答えちゃいねえんだよ!」
ミラリア
「黙れ小僧がッ! ……耳を貸すな、アリシア。お前が見るべきもの、聞くべきもの、映すべきもの、それは一人だ」
アリシア
「鏡に……『自分の答え』をお求めになられると! 愉快愉快!」
アリシア
「女王様の叶える願いは、完全なる美……!」
アリシア
「それで救われる……!
なぜなら女王様は、己の美にしか興味のないさみしいお方……!」
トイ.
「人間は、
究極的に美しくても
その美しさはたかが知れてる!」
ミラリア
「黙れッ!偽り者共、紛い物共、嘘吐きの似非救世主風情共!」
アリシア
「ならば命とはなんだ!
魂とはなんだ!
尊厳とはなんだ!」
アリシア
「すぐに尽き、いつか挫かれ、必ず折られるものに……!
何の価値がある!!」
ミラリア
「わたしは一番美しくなる!真実に!一番に!それを哀れだたかがだのと!」
ティモフェイ
「きみの言う通り、俺は救世主失格だ」
ティモフェイ
「なんで、ここに立っているんだろうな?」
ミラリア
業火が吹き出て迫る。虹を紫炎がかき消すべく。
ミラリア
*d6 精確
*dQ 衝撃 ティモフェイへ
ミラリア
1d6 精確
DiceBot : (1D6) > 6
ミラリア
2d6+3+6>=7 衝撃
DiceBot : (2D6+3+6>=7) > 6[3,3]+3+6 > 15 > 成功
ミラリア
1d6+2+2+1 看破+発狂
DiceBot : (1D6+2+2+1) > 1[1]+2+2+1 > 6
ミラリア
「資格がない、価値がない、ならば、死ぬがいい!ずっと前から、そうなっているべきだった者がッ!」
ティモフェイ
2D6+2 判決表
DiceBot : (2D6+2) > 9[3,6]+2 > 11
メイド1
*ティモフェイはHP1の状態で立ち上がります。
ミラリア
吹き荒れる。雪を溶かし。虹を掻き消し。身を焼く。血の花が咲く。
アリシア
「価値無き生の終焉を!
それこそが寄る辺なきおまえたちの救い!」
ティモフェイ
堕落の国でささやかな営みを送っていたあの村。
ティモフェイ
首輪に鎖に奴隷のように自分を連れ回して、
ティモフェイ
自分は、今度こそ、救わなければならないから。
ティモフェイ
トイトロールの引き連れる不吉なそれが、
ティモフェイ
ティモフェイの足を凍てつかせ、すんでのところで踏み止まらせた。
ティモフェイ
螺子を巻いては同じ言葉を繰り返す人形のように、
メイド8
「判決は――下らず! 前科を重ねて裁判続行でございます」
ティモフェイ
「俺がまだこんなところにいること自体」
ティモフェイ
「往生際の悪いことだと思わないか?」
ミラリア
「そうだなァ、ずっと前から死すべき罪人……」
ミラリア
「この裁判の場で あとどこまでその減らず口が回るか 叩けるか」
ティモフェイ
「醜い男との、拙い舞踏ですまないね」
メイド1
*アリシア様は有効な主行動なし。自動的にパスとなります。
ティモフェイ
*主動作 通打 s8 対象はミラリア
ティモフェイ
2D6+3>=7 猟奇で判定
DiceBot : (2D6+3>=7) > 8[6,2]+3 > 11 > 成功
ティモフェイ
1D6+2
DiceBot : (1D6+2) > 4[4]+2 > 6
アリシア
2d+3>=7
DiceBot : (2D6+3>=7) > 7[4,3]+3 > 10 > 成功
ティモフェイ
美しき女王へと、ステンドグラスの剣が血華を裂き。
アリシア
2d+3>=7 愛毒
DiceBot : (2D6+3>=7) > 6[3,3]+3 > 9 > 成功
ミラリア
こちらを狙う──そう気付いた瞬間には、屍の阻害は間に合わず、刃が、通……
メイド1
*ティモフェイ様はラウンド3継続の猛毒にかかります。
アリシア
無残に砕け散る破片は、ティモフェイへと跳ね返る。
アリシア
「どうか、心ばかりの贈り物……
受け取ってくださいませ」
メイド1
*ティモフェイの手番終了タイミングにより、猛毒が作用します。
ティモフェイ
2D6+2-1 判決表
DiceBot : (2D6+2-1) > 5[1,4]+2-1 > 6
アリシア
「その血の通わぬ心臓には、お似合いの棘かと!」
ティモフェイ
Choice[猟奇,才覚,愛]
DiceBot : (CHOICE[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ティモフェイ
2D6+1>=7 愛判定
DiceBot : (2D6+1>=7) > 10[5,5]+1 > 11 > 成功
ティモフェイ
すんでのところで、足を踏み止まらせる。
ティモフェイ
「こんなところには、堕ちることがなかったのだろうな」
トイ.
アリシアの破片。トイの氷。あちらこちら乱反射。
トイ.
2d6+2+2=>7 判定:才覚 援護
DiceBot : (2D6+2+2>=7) > 7[5,2]+2+2 > 11 > 成功
メイド1
成功ですね。ほかに差し挟む割り込みなし。ダメージ算出を。
トイ.
1D6+1+2 スート凶器 援護
DiceBot : (1D6+1+2) > 3[3]+1+2 > 6
アリシア
2d+3>=7
DiceBot : (2D6+3>=7) > 8[5,3]+3 > 11 > 成功
アリシア
鏡像の緑眼が、光の中にいるトイの姿を追う。
ティモフェイ
その目の前に、トイと同じ顔の男が鏡写しに剣を握っている。
アリシア
鏡の像は、その本分を思い出したかのように、動かない。
ミラリア
「動けアリシアァ!お前はわたしと一緒に!勝つのだ!」
ミラリア
鉄靴を振るう。二人を払いのけるべく。雪を焼くべく、炎が舞う。
アリシア
「 アリ シア …… 」
その唇の動きを、真似る……
ミラリア
焔の先、硬質な音がなり、阻まれ。しかしそれでも、口を動かし続ける。
トイ.
Choice[指切,衰弱,猛毒,封印]
DiceBot : (CHOICE[指切,衰弱,猛毒,封印]) > 猛毒
アリシア
2d+2 判決
DiceBot : (2D6+2) > 11[6,5]+2 > 13
メイド1
*無罪!HPが0となる際に受けた不利な効果を無効とし、HPは0になる前の値に戻す。前科は増える。
ミラリア
「わたしを見ろ!わたしに傷はない。『お前に傷はない』!」
アリシア
うめき声をあげることすらしない。できない。
それは鏡の機能ではないから。
アリシア
愚直に真似る。愚直に繰り返す。それだけだ。それだけでいい。
ティモフェイ
「トイトロールを救う」と繰り返す、目の前の狂った男に似て。
アリシア
*ダメージに割り込んで d8 愛毒しま~す
アリシア
2d+3>=7
DiceBot : (2D6+3>=7) > 10[4,6]+3 > 13 > 成功
アリシア
「女王様……心配なさらず。
鏡はまだ……
あなたのお役に立てます…」
アリシア
己を貫く武器を握る腕、それにしがみつく。
アリシア
まやかしの姿の奥に潜む冷たい破片が、棘となって傷つける。
アリシア
「あなたが、ただ生きるだけ、と仰るなら」
アリシア
「この鏡も、女王様の所有物としての本分を全うするだけにございます」
アリシア
ぼろぼろの有様で、それでもその姿を維持し続ける。
トイ.
流れした血がちかちかと。雪に交じって凍り付く。
ティモフェイ
ぼろぼろの男が、トイトロールと違って距離を取ることなく。
アリシア
「それで結構……!
借り物の言葉、借り物の姿……」
メイド1
*トイ様の手番終了タイミングにより猛毒が作用。2点のダメージ。
ミラリア
「よくやった。お前はよくわたしに尽くしてくれる……」
ミラリア
青黒い煙が舞う。亡霊の手が、幾つも幾つも現れる。未だ立ちふさがる男の周り。
ミラリア
*c2 鋭気を使用
*d9 牽制を使用 ティモフェイへ
トイ.
隣立ち。
血を流しながら、亡霊の手を切り払おうと
ミラリア
2d6+3>=7
DiceBot : (2D6+3>=7) > 10[4,6]+3 > 13 > 成功
ミラリア
1d6+2+3+2+1 鋭気看破発狂
DiceBot : (1D6+2+3+2+1) > 5[5]+2+3+2+1 > 13
ティモフェイ
2D6+2-2 判決表
DiceBot : (2D6+2-2) > 10[5,5]+2-2 > 10
ティモフェイ
それでも救いを求める手に殺されるのなら、きっとそれは正しい決着だろうと。
ティモフェイ
求められた救いに、応じられなかった男の罪が。
ティモフェイ
救わなければならないと思っていたものを放り出して、その末に流れ着いたこの堕落の国。
メイド1
「判決は――下らず! 前科を重ねて裁判続行でございます」
ティモフェイ
ただ一人の男のために、未だ裁判の場に立つ。
ティモフェイ
雪を血に汚しながら、狂った男はあなたへと進む。
ティモフェイ
「ほんとうなら、あの日に俺は処刑されていた」
ティモフェイ
「救えなかった罪を問われて、殺されていたはずなんだ」
トイ.
ああ、
トイトロールは、ティモフェイにとっての罰のようなものなのだ。
ティモフェイ
*補助動作 水パイプを使用 猛毒を解除
*補助動作 渾身 s6 cJを廃棄
*主動作 通打 c8 対象はミラリア
ティモフェイ
2D6+3>=7 猟奇で判定
DiceBot : (2D6+3>=7) > 10[5,5]+3 > 13 > 成功
ティモフェイ
1D6+2+1
DiceBot : (1D6+2+1) > 1[1]+2+1 > 4
アリシア
2d+3>=7
DiceBot : (2D6+3>=7) > 10[4,6]+3 > 13 > 成功
アリシア
2d+2-1 前科1
DiceBot : (2D6+2-1) > 8[5,3]+2-1 > 9
アリシア
2d+3>=7
DiceBot : (2D6+3>=7) > 3[1,2]+3 > 6 > 失敗
アリシア
*この出目は6!!!!!!!!!!!!死ねティモフェイ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
メイド1
*ティモフェイ様はラウンド3継続の猛毒。
メイド1
*ティモフェイ様の手番終了タイミングにより猛毒が作用。
ティモフェイ
2D6+2-3 判決表
DiceBot : (2D6+2-3) > 12[6,6]+2-3 > 11
ミラリア
「殺されるべきだった者が!わたしは、わたし達は、お前の真実を知っているぞ……!」
ミラリア
「お前にはただの一人も救えなかった!そして救えない!」
ミラリア
「それが罪だ!無意味に、早く、くたばれッ!」
ティモフェイ
人を救うすべを知らぬとでもいうように。
ティモフェイ
目の前の女へと斬りかかり、剣を振るう。
ミラリア
そして。斬撃を防ぐべく這い出た亡霊の手さえも、容易く打ち払われたが。
アリシア
「鏡は健在でございますよぉぉぉぉ……!!!!」
ティモフェイ
叩きつけるように振るわれた剣が、鏡に当たって止まり。
アリシア
食い下がる。振るわれる指の、輝く爪が致命的な箇所に静かに沈む。
ティモフェイ
「それを抉られるのを、待っていたんだ」
ティモフェイ
それに安らぎをすら得て、笑ってみせる。
アリシア
「それはそれは!
お気に召して
いただけましたかぁ~?」
ティモフェイ
「俺の心をいとも容易く見透かしてみせて」
ティモフェイ
「この世界に、俺の罪を曝け出してみせた!」
ティモフェイ
「きっと、俺のような男には相応しい!」
メイド1
「判決は――下らず! 前科を重ねて裁判続行でございます!」
ティモフェイ
*h2 d2 d4 (c10 sA)
トイ.
*水パイプを使用 猛毒を解除
封殺を使用[sk] 対象:アリシア
トイ.
2d6+2+2=>7 判定:才覚 援護
DiceBot : (2D6+2+2>=7) > 9[3,6]+2+2 > 13 > 成功
トイ.
1D6+3+2 スート凶器(剣)援護
DiceBot : (1D6+3+2) > 1[1]+3+2 > 6
アリシア
2d+0 判決表
DiceBot : (2D6+0) > 2[1,1]+0 > 2
トイ.
<わたしは君の過去を知らん>
<だからわたしは、きみの行いできみを判ずる>
トイ.
<わたしにできることはそれだけで>
<わたしもまた、きみがそうするのを妨げない>
トイ.
凍てつく吹雪が身を包む。
だが、心までは凍らない。
トイ.
<日常だ。>
<自分の今も、アンタのそれも。>
<俺にとっては……>
ミラリア
亡霊の手が吹きいでる。紫炎が。鉄靴が。遠くから聞こえる呪いの呟きが。押し留めようとして。
アリシア
「女王様は、次の攻撃に……
そなえ……」
ミラリア
手はバラバラに霧散し。紫炎は潰え。鉄靴は硬質な音と共に止められる。呟きは届かない。
アリシア
その輝きが満ちた時、一瞬、なぜこんな場所に居るのかを鏡は忘れてしまった。
アリシア
判決が下り、焼けた靴の刑に処され、やがて堕落の国へと堕ちた女王。
己は、それに随伴することになったのだ。
トイ.
『オールドメイドゲームに勝ったら
女王陛下は救われるのか?』
アリシア
弾け飛ぶ破片が、粉となって、ぱらぱらと消えていく。
アリシア
(女王の絶望を! 女王の妄執を!
その近くで映したかった!
その苦しみを啜りたかった!)
アリシア
(苦しみこそが真実で、
裏切りこそが最上の料理だから……)
トイ.
粉となってぱらぱらと、雪に交じってその存在を失っていく
ティモフェイ
真実を問うた男と同じ顔で、鏡を見据える。
ティモフェイ
鏡写しの二人が、真実の鏡を見つめている。
アリシア
「 言 っ て や る も ん か よ ォ ! ! !」
トイ.
「お前はやっぱり…『真実の鏡』じゃない!」
ティモフェイ
「おまえの役割は、どうやらここで終わりのようだ」
アリシア
「残念でしたァ……!
アリシアは悪魔の鏡!
人を破滅に導く! 裏切りの鏡!」
ミラリア
「待て……待て、待て……わたしの……わたしを置いて、進めるな……」
ティモフェイ
救済のために犠牲を積み上げる虹剣が、歪んだ鏡へと映り込み。
ティモフェイ
救世騎士の一撃が、迷いなく振り下ろされる。
アリシア
「無 駄 な 問 い か け ご 苦 労 さ ん
あ ば よ 、 無 能 ど も ! !」
アリシア
「ア ー ッ ハ ッ ハ ハ ハ ハ
ハ ハ ハ ハ ハ !!!!!!!!」
ティモフェイ
悪魔の叫びが耳に染み入り、心が蝕まれゆくのがわかる。
ティモフェイ
正しい真実がこの世界にあるのならば、
ティモフェイ
今この自分が、裁判の場に立てるはずもないのだ。
ティモフェイ
もはやその必要もないとばかりに、ティモフェイの手からは虹剣が霧散する。
ティモフェイ
敗者に興味はないとでもいうように、ぼんやりと空を見上げていた。
ミラリア
もはや壊れてしまって、何も意味も、価値もない破片を。
指が切れるのも構わずに、かき集めている。
メイド8
「勝利しましたティモフェイ様は、発狂しておられます」
メイド1
「その発狂を、移し替えさせていただきます」
ティモフェイ
血まみれの男が同じ顔をした男に抱きすくめられて、
トイ.
心身ともに衰弱しきった男をやわく抱きしめた。
メイド1
1号室のメイドがティモフェイを斬り、8号室のメイドがミラリアを斬る。
ティモフェイ
引き裂かれたような感覚だけがあった。
ミラリア
他の何も構わずに。最早何も映さないものを、見続けている。
ミラリア
己の内側の衝動のままに動くだけの、愚かな女王。
トイ.
抱き寄せてメイドの剣先の渦中に共にいたが。
ティモフェイ
けれど焦点がトイトロールに結ばれる。
ティモフェイ
唇がかすかに動いて、なにごとか言葉をつむごうとして、
ティモフェイ
それがなんとか、トイトロールの腕を振り解こうとして、
ティモフェイ
降りしきる雪を血に染めながら、ぼんやりと呟く。
ミラリア
「う、うう、あああ、ハハ、ハハハハハ……」
トイ.
女王の嫉妬の焔でも、溶ける事叶わなかった雪。
ミラリア
振り向く。最早身だしなみを整えることもかなわない髪は、乱れきっている。
ミラリア
「──偽り共ッ!!罪人共、屑共、嘘吐き共……!」
ミラリア
「──知らないと、そう思ったのか?
何百枚もコインを集めておきながら?
それまでずっと共にいた、あいつのことを?」
ミラリア
「その真実まで知らずにのうのうといる、愚かな女王だと思っていたかァッ!」
ミラリア
「わたしを映したものが一番美しくあり続けるなら!」
ミラリア
「わたしの真実まで知らなかった、愚かな鏡……」
ティモフェイ
美しかったおんなの身体の歪みゆくさまを見ている。
ティモフェイ
トイトロールはともかく、自分にはもはや抵抗の力が残っていないだろう。
ティモフェイ
一人置いて逃げろと言って、はたしてこれが聞くものか。
ティモフェイ
突き飛ばすだけの力だけでもないものかぼんやりと考える。
ミラリア
醜く成り果てて、最後に残るのは、ただ一つの意思。
もうどうしようも無くなっても、戦うことをやめない。
──血の道を突き進むだけの、愚かな女王。
ティモフェイ
その呪詛を聞きながら、寄り添う腕に僅かに力を込めた。
トイ.
メイドたちの背が、自分たちを守ってくれるものに見えた。
ティモフェイ
そのことも今は頭にないように、どこか身を強張らせて足を踏みしめる。
メイド8
メイド達は剣を抜いたまま、その手に握っている。
トイ.
だれにも救われたことがないと思っていた男に、いまはなぜだが安心感が灯っている。
ミラリア
40枚の6ペンスコインを、固く握りしめて、女王は叫んだ。
ミラリア
「殺してやる!殺してやる殺してやる殺してやる!
嘘吐きの偽り共、上に立つべき資格無き者共、わたしの鏡を壊した、最悪の者共!
そうならない内は、死んでも死んでやるものかァッ!」
ティモフェイ
トイトロールの腕に抱かれたまま、その背に彼を庇うよう一歩踏み出す。
拾われ切らなかった破片が、響く絶叫にカタカタと揺れて鳴った。
ティモフェイ
だらりと垂れ落ちた手のひらに、虹の光が集まりかけて。
鏡の女王の亡者
アイアンメイデンのような鉄のドレス。
鏡の女王の亡者
自分を傷付けるように蔓延る茨の蔓。
ティモフェイ
はっとしたようにトイトロールを向いた。
鏡の女王の亡者
もはや意思を持たぬそれの目の焦点は、二人の救世主に合わせられる。
メイド1
2人のメイドの立ち姿は対称。鏡像のように。
鏡の女王の亡者
「■ ■ ■ ■ ! ! ! ! ! ! ! ! ! !」
鏡の女王の亡者
声無き叫びが響く。紫炎が燃え盛る。吹き上がる。全てを、自身さえも焼いて、中庭全域まで届くような焔が轟々と荒れる。
鏡の女王の亡者
燃えゆく茨が、メイドをすり抜けて、二人まで届こうと──
鏡の女王の亡者
茨が切断される。鎧が裂ける。肉がちぎれる。
鏡の女王の亡者
「■■■■!■■■■!■■■■……!」
鏡の女王の亡者
死んだ者は、美しさの順位から外れる。故にもはや何一つ、美しくもないそれは、ただただ狂い暴れて。
割れて 砕けた 片思い
誰も 元には 戻せない ……
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鏡が 割れて 砕けるように
後には 火花と灰が 残るのみ。
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それらも きっと そのままでは
すぐに 雪が さらっていくだろう
嫉妬も 思いも 忘却の彼方に。
メイド3
漏電によって強い電流が流れたメイドは、鏡のひび割れにも似た模様を浮かべて感電死した。
メイド3
メイドは救世主らと同じ末路を迎えて、その役目を果たす。
ティモフェイ
トイの肩を抱いていた腕から、やっと力が抜ける。
トイ.
信じたとおりに、ふたりに攻撃が届くことはなかった。
メイド8
「こちら、6ペンスコインでございます。お収めください」
ティモフェイ
差し出されたコインをぼんやりと見つめ。
ティモフェイ
その向こう側の、焼け焦げた亡骸の跡に視線を向けた。
トイ.
ティモフェイを支えたまま、メイドに手を差し出す。
ティモフェイ
トイトロールに倣うように、遅れて手のひらを差し出した。
ティモフェイ
差し出す動作すら負荷として厳しいのか、その腕はわずかに震えていた。
トイ.
亡者から、ティモフェイとトイを護ってくれた。
トイ.
凍える体に、ほんのすこしあたたかい気持ちがする。
トイ.
よく戦いましたね、という言葉に、少しおどけたように。
トイ.
自分より重症のティモフェイをちょっとゆする。
ティモフェイ
先程の無理が祟ったか、ゆすられるがまま。
トイ.
支えていた力が抜ける。
ふたり同時にくずおれて。
ティモフェイ
「どのように受け止めているんだ……」
メイド1
「この館において、死、捨て去られるものは、一切が祝福でございます」
メイド8
「どこに辿り着くこともなかった6ペンスコインを薪にして、奇跡へと昇華する」
メイド8
「それがオールドメイドゲームでございます」
メイド8
「しかし、客室付きのメイドは祈っています」
メイド1
「自らの仕える救世主が、望んだ結末を手にすることを」
ティモフェイ
同じ顔をして、同じ顔ゆえに、分かたれた人生を歩んだ二人が。
ティモフェイ
自分のぐちゃぐちゃの傷のさまを棚に上げて、そのように言う。
メイド1
「これにて3号室、ミラリア様、アリシア様と」
メイド8
「6号室、トイトロール様、ティモフェイ様の裁判は決着いたしました」
メイド8
「勝者、6号室、トイトロール様、ティモフェイ様」
メイド1
「次なる戦いへ向けて、しばらくのご休息をおとりくださいませ」
メイド8
2人は倒れた勝者たちを抱き上げて、館へと運び込んだ。