お茶会-2ラウンド目
GM
それではお茶会の第2ラウンドの行動順を決めます。
ティモフェイ
1d12
DiceBot : (1D12) > 10
シャルル
1d12
DiceBot : (1D12) > 5
アレクシア
1d12
DiceBot : (1D12) > 6
トイ
1d12
DiceBot : (1D12) > 6
GM
アレクシアさんとトイさんは今度は1d10を振ってください。
アレクシア
1d10
DiceBot : (1D10) > 8
トイ
1d10
DiceBot : (1D10) > 1
GM
それでは1d12で出た値.1d10で出た値のようにイニシアティブに記載してくださいませ。
メイド6
第2ラウンドの行動順はティモフェイ様→アレクシア様→トイ様→シャルル様の順番で御座います。
第1シーン:ティモフェイ
GM
*第1シーン シーンプレイヤー:ティモフェイ
トイ
こことはちがうまた別の、雪に閉ざされた世界。
トイ
トイトロール伝説は、
もとは忘却の国にあった、こどもを怖がらせるためのおとぎ話だった。みにくい、みにくい、人さらい。
トイ
そしておとぎ話は堕落の国にも伝わった。忘却の国からの招かれた救世主がいて、そいつがその名を語ったたために。
トイ
男は、
故郷のおとぎ話を騙り。
故郷の雪を纏って。
トイ
常に、その身にちいさな『忘却の国』を纏うことで自分を保っていた。
トイ
一方救世騎士は、まさしく忘却の国に春をもたらす唯一の『救世主』であった。
トイ
トイトロールを名乗るもの・・・故郷を引きずり歩くその男は、疵の力をコントロールするのが下手である。降る雪は、隠すことも止める事もできない。
トイ
いまもまた、6号室にノスタルジアが立ち込めている。
ティモフェイ
トイトロールに叩き出されたはずのティモフェイが、6号室の扉を開ける。
ティモフェイ
腕にさげた虹の儀礼剣があわいプリズムを放って霧散した。
ティモフェイ
トイトロールは……どうしてるかな。まだベッドでしょうか。
ティモフェイ
どちらにせよ、そちらに目を向けます。
トイ
相変らずベッドの上に転がっているが、毛布に頭を隠すことはやめている。
トイ
なにやら手袋をとりはずし、自分のすでをながめて
ティモフェイ
閉めた扉を背後に、寄りかかることはなく、その様子を見ています。
ティモフェイ
先程あれほど機嫌を損ねていたのに、そのことはもういいのだな、と思っています。
ティモフェイ
戸棚から爪切りを取り出して、トイトロールのベッドの隣に跪く。
ティモフェイ
平坦な声で窘めてから、ぱち、ぱちと音を立てて
ティモフェイ
それを我関せずに、言いつけられた作業を淡々と進めていく、
ティモフェイ
救世を叫んだはずの、薄汚れた風体の男。
ティモフェイ
わずかに顔を上げ、トイを窺うが、すぐに視線を手元に戻して。
トイ
「オレがお前をどれほど嫌いで、胸糞悪くて仕方ないかって事」
トイ
「そのツラみてると胃が底からひっくり返って中のモン全部もどしちまいそうだって事」
トイ
「声を聞くと怒りで血が沸き立つかってこと、」
ティモフェイ
「俺の尺度の範囲で、できるかぎりの理解をしているつもりだが」
ティモフェイ
「お前の絶望にも、憎悪にも、及ぶものではないだろう」
ティモフェイ
「それとも、使えない男に任せるか?」
トイ
「足!」足をどんとベッドの上で振り下ろす。切れというかんじ。
ティモフェイ
やや華奢なかたちづくりの足首を手に取り
ティモフェイ
先程よりもやや慎重な手つきにはなっている。
トイ
トイトロールがそういう時、それは決まって身の上話だった。
ティモフェイ
伸びた爪を外側から、形を整えるように、細かく落としていく。
トイ
「オレの話は面白いよなあ。
なァ?ティモフェイ」
ティモフェイ
ふうと息を吐いて、細かな爪のくずを吹き飛ばす。
トイ
気色の悪い、最悪の、この顔は、あの凍てつく世界の乏しい娯楽 ――見世物になれるからだ。
トイ
故郷から…家から遠く離れて…
雪の冷たさに名前も、家族の顔も忘れて…
トイ
だけどかえりたかった それだけは。それだけが己の心の支えだった。
トイ
「オレが初めて酒飲んだときなんだけど、一晩ずっと酒盛りしてたようなのに、味は全然覚えなくてさ~」
トイ
「いやいやきけって。面白いのはこっからなんだから!」
トイ
耐えられないという風に、たしなめられても身を乗り出して。
ティモフェイ
親指の爪は大きいから爪切りで切ることができるが、それ以外はどうだろうか。
ティモフェイ
やすりで削ってやった方がいいかもしれない。
ティモフェイ
また急に動かれて、深爪をしたら痛い思いをするだろう。
トイ
「のたうち回てっと、色とりどりの靴が、ゲロがひっかからないように飛びのくのがみえたぜ」
ティモフェイ
耐えがたいほどの痛みをもたらしたものとは
トイ
「たすけて、の ろれつが回らないのが一等ウケたのさ!」
ティモフェイ
あるはずもないと思いながらも、一応問いかける。
トイ
眩暈と嘔吐とひきつけとをもたらし、ぐらぐらぐらぐら、世界がまわって死を覚悟し見開いた眼には、自分を見る人間たちの楽しそうな笑顔が張り付いていた。
トイ
歯を見せ、目をらんらんと輝かせ、それはそれは満ち足りた顔をしていた。
トイ
「男も女も、老いも若きも、オレが死にかければ死にかけるほどに、人は楽しい。」
ティモフェイ
トイトロールの小指の爪に、やすりをかけている。
トイ
そういった瞬間、やすりをかけられていた足がはねて、ティモフェイの顔をけ飛ばす。
ティモフェイ
顔を蹴りつけられて何度か目を瞬いて、
トイ
それを頼んだのは自分だという事すら、忘れたように。
トイ
「なぜなんだろう、やつらには、家族や恋人や、愛する人がいるようなのに。」
トイ
「オレねえ、オレの髪に火をつけて、ばたばたと怯えて消すさまを見て、」
トイ
「げらげらと笑った帰り道に、そいつが乞食に投げ銭をやっているところ見たんだ。」
トイ
「乞食にかける情けはある。犬猫にふれる手先すらやさしい。」
トイ
なぜ?
なぜそれほど、みんなオレに残酷になれるのか…。
トイ
「ただこんな顔にうまれついたってだけなのに」
トイ
人は美しい面をもっていても、その面を自分に与えてくれることはない。
トイ
おそろしく醜い面を解放する目的のために、オレの存在をはじめて探し始めるのだから。
ティモフェイ
殴られて腫れた頬、口の端から血を滲ませて、
ティモフェイ
救世主だった、救世主である男の歪んだ顔が、
ティモフェイ
*トイトロールの疵『顔』を舐めます。猟奇で判定。
アレクシア
Choice[猟奇,才覚,愛]
DiceBot : (CHOICE[猟奇,才覚,愛]) > 愛
アレクシア
2d6>=7
DiceBot : (2D6>=7) > 3[2,1] > 3 > 失敗
ティモフェイ
2d6+3>=7 猟奇で判定
DiceBot : (2D6+3>=7) > 6[4,2]+3 > 9 > 成功
[ アレクシア ] HP : 17 → 16
[ トイ ] 顔 : 0 → 1
ティモフェイ
ティモフェイの言葉からはおよそあたたかみと言えるべきものは感じられず。
ティモフェイ
ティモフェイの視線がトイトロールの仮面へと向けられ、
ティモフェイ
それが落ちて、かれの胸元へととどまる。
ティモフェイ
「きみが悪かったことなど、なにもない……」
トイ
ティモフェイの視線がトイトロールの仮面へと向いた時。
トイ
ふと、雪の隙間を塗ってマスクの奥に光が見えた。
ティモフェイ
「すべての野放図の責任を、俺に着せる権利がある」
トイ
忘却の国で、ティモフェイたち救世騎士が世界を救うということは、祈りそのものだった。
トイ
であるから、故郷を連れ歩くこの男は、ティモフェイが本物の救世主なのだと願った。
トイ
飾りでなく。偽りでなく。歪みでなく。真実、救世主であるべきという祈り。
トイ
トーナメントに優勝するのは、ティモフェイでなくてはならない。
ティモフェイ
怯えるトイトロールの様子を見ている。
トイ
いつか万人を救う本物の救世主のすくいが、自分の元へすら届くことを。
ティモフェイ
この館に来てからメイドを呼んだのは、これが初めてのことだった。
ティモフェイ
僅かに言い澱んだあと、確かに二人分、と言った。
ティモフェイ
「今のきみはこの世界の”救世主”で、刺剣の館に招かれた者だ」
メイド6
窓辺のテーブルにはレースのクロス。
銀のカトラリー。ひとそろいのティーカップ。
ティーポットふたつぶんの紅茶──茶葉はなんでもある。
素朴なスコーンといろんなベリーのジャム。
クロテッドクリームをたっぷりと。
望めばどんなお菓子も出てくる。
ティモフェイ
相変わらず陰鬱な表情をしたままだが、
メイド6
それが当たり前のことのように、2人の前にお湯で暖められたティーカップが置かれる。
トイ
口では悪態をいいつつも、手はティーカップに伸びる。
メイド6
茶葉がくゆる。
すべての準備を終えてメイドは一礼して去る。
第2シーン:アレクシア
アレクシア
それからしばらく。日が沈み、夜がやってくる。
アレクシア
手には杖。金の髪の上には、再び帽子が乗っている。
シャルル
物騒な足はしまい込み、お上品な金の手足。
銃は下げていない。
もっとも、丸腰かどうかは見た目に判断するには難しいが。
アレクシア
向かうのは正餐室。メイドには、すでに晩餐の用意を申し付けてある。
アレクシア
扉を開く。大きなテーブル。並んだ椅子。
アレクシア
皿とカトラリーの用意された席のひとつにつく。
アレクシア
ペンが滑る。美しい字形。綴られる、6号室の二人の名前。
シャルル
向かうのは6号室、動きがなければそこに二人ともいるだろう。
ティモフェイ
手に得物はない。一見無防備にも見える立ち姿だが。
シャルル
「主人からこちらをお預かりいたしまして。」
シャルル
封筒を差し出す。おそらく、効力はないだろう。
ティモフェイ
差し出された封筒に僅かに眉を寄せた。
シャルル
「裁判までは間があります。私も、主人も……。」
ティモフェイ
先ほど見せた剣呑な空気は鳴りを潜めているが、さりとてその根底の猟奇性の失われたはずのないことは理解出来よう。
ティモフェイ
ぼんやりとシャルルの言葉を聞いている。
シャルル
「儀式を発動したものとして、参加者にはせめて礼儀ある対応をと。」
ティモフェイ
彼らはどうやら、搦め手の方を好んでいるようだから。
ティモフェイ
とはいえトイトロールが望まば異論はなく。
ティモフェイ
そうあとを引き継いで、シャルルを見返した。
シャルル
「ありがとうございます。エルレンマイヤー卿も喜ばれることでしょう。」
ティモフェイ
やかましく鳴る鎖を肩にかけて、降りしきる雪に目を細めながら廊下を歩く。
アレクシア
正餐室では、アレクシアが三人を待っている。
アレクシア
「どうぞ席に。支度は整っているようだ」
メイド5
席に着くのを待ってメニューを読み上げるだろう。
GM
食前酒はプラムのカントリーワイン。エルダーフラワーのリキュール。
前菜に野菜のテリーヌ。スモークした肉と鮭のパテ。上等なチーズ。
添えられるのはキノコのポタージュ。焼きたてのバター・トースト。
主菜はハーブと白身魚のパイ。ひき肉とチーズのパイ。
赤ワインで煮込んだジビエ。ローストした海老と貝。
好きなものを好きなだけ。
そしてデザートにレモンのシャーベット。
トイ
どかどかと足音を立てて席に座る。作法もなにもあったものではない。
アレクシア
「慌てずともよかろうよ」 トイの様子に微笑む。
ティモフェイ
トイに遅れて椅子を引き、用意された席に腰を下ろした。
トイ
「まじで!?今から出てくんの?」メイドのメニューの読み上げに食いついている。
アレクシア
「嫌だろう、お互いに呼び出しを警戒しながら食事をするのは?」
ティモフェイ
アレクシアの言葉よりもむしろ、この正餐室の空気そのものに気が塞いでいるようだった。
メイド5
メニューはコース通りにサーブされる。
銀のキッチンワゴンが静かに鳴る音。
シャルル
普段は饒舌な従者は、主人の言葉に口を挟まない。
トイ
「オレ、おねえさんがたに儀式を発動させてくれた礼を言ってねえなと思ってね。」
トイ
「順番がちと…あべこべになっちまったかな~?」
アレクシア
「そのためにここがあり、わたしたちがおり、きみたちがいる」
アレクシア
「茶会の席でも裁判でも、大したルールなどない」
アレクシア
「せっかくの晩餐に、仮面のままというのはいかがなものかな?」
トイ
アレクシアのその言葉。そして、目の前に運ばれてきた料理を前にぴたりと体を止める。
トイ
もてなすつもりなどなく、喜んだ自分はバカのようだ。
ティモフェイ
トイトロールを見上げ、こちらも席を立つ。
トイ
バン、と強くテーブルをたたく。ナイフやフォークが浮いて、かちゃかちゃ。
ティモフェイ
「……機嫌を損ねたようだな」ぼそりと、他人事のように。
シャルル
不安そうな顔。残念そうな顔。そういったもの。
アレクシア
「わたしは別に、マナーなど気にせんよ」
アレクシア
「機械工の親父どもがする程度に、普通にフォークとナイフを使ってさえくれればね」
シャルル
「……ええ。私も、牧場生まれ戦場育ちですから。そういったものは気にしません。」
ティモフェイ
「この晩餐を受け入れるか、あるいは蹴ってしまうか」
アレクシア
睨むトイトロールを一瞥し、つと立ち上がる。
シャルル
ティモフェイを見て、それからトイトロールを。
アレクシア
なんらこだわりのない様子で、数歩、トイトロールに歩み寄り。
トイ
「そりゃあ世にもおぞましい、最悪の顔をしているからさ!」
トイ
「オレの気色の悪い顔を見りゃ、食欲減退じゃすまねーなあ。」
トイ
「晩餐会は台無しさ。メシなんてのどを通らねえ」
アレクシア
*トイの心の疵『顔』を抉ります。判定は猟奇
ティモフェイ
Choice[猟奇,才覚,愛]
DiceBot : (CHOICE[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
ティモフェイ
2D6>=7
DiceBot : (2D6>=7) > 11[5,6] > 11 > 成功
ティモフェイ
1d6
DiceBot : (1D6) > 1
[ ティモフェイ ] HP : 17 → 16
アレクシア
2d6+2-1>=7
DiceBot : (2D6+2-1>=7) > 6[2,4]+2-1 > 7 > 成功
[ トイ ] 顔 ティモフェイ : 1 → 0
アレクシア
そして、軽く床を叩いていた杖の先が閃く。
アレクシア
抉るように、トイトロールのマスクと、首の境目。
ティモフェイ
顔を強張らせて腕を振り抜きかけたが、
ティモフェイ
トイトロールのマスクが引き剥がされるさまを、見つめている。
アレクシア
衆目に、トイトロールの素顔を晒させる。
トイ
「 あ あ あ、あ 」
金切り声。声にならない叫び。
トイ
トイトロール。
その素顔は謎に包まれている。
自分の素顔をだれよりも嫌悪し、恥じている。
トイ
マスクの下から現れた、その顔は
――『ティモフェイ』と同じ顔だ。
ティモフェイ
ティモフェイは瞼を伏せ、沈黙を貫いている。
トイ
「見るな!見るな見るな
見るな見るな見るなァ!
だれもオレの顔を見るな!!」
アレクシア
金切り声にも動じることなく、その狂乱を見つめて。
トイ
男は顔をおさえ、逃げ惑う。
壁にぶつかりながら、ヨタヨタとどこかへ隠れようとする。
ティモフェイ
トイトロールが乱した椅子も、同じように。
ティモフェイ
主従に背を向けて、走り去ったトイトロールを追うその前に。
アレクシア
特にその背を追いはしない。ただ、見送る。
シャルル
2人が去った後、あけ放たれた扉を閉ざす。
シャルル
「では、我々だけでいただきましょうか。」
メイド5
その言葉を皮切りにメイドが晩餐会を再開する。
第3シーン:トイ
トイ
トイトロールの顔を見れば死ぬ。
それは、しょせん噂話だ。
トイ
濁った金切り声をあげて、男が。姿を隠そうともがく。
トイ
この館のどこにもそのようなところはないような気がするが、
トイ
…だが。
男の機嫌によって、男の周りに降る雪は激しくなるのだ。
ティモフェイ
薄く降り積もった雪を、薄汚れたブーツが踏み躙る。
ティモフェイ
足音を隠しもせず、堂々と温室に現れた男は、
ティモフェイ
やはり先程晒されたトイトロールとそっくり同じ顔をしている。
ティモフェイ
ひどく打ちすえられて瞼は腫れ上がり、頬にあざを作り、口の端に血を滲ませていることを除いては。
トイ
男はなるべく体を小さく、うずくまり震えている。
ティモフェイ
自分とそっくり同じ顔をした男の近くへと。
ティモフェイ
つと足を止めて、トイトロールを見下ろす。
トイ
閉ざされた温室に、激しい吹雪ふって、天も地も真っ白に覆っている。
ティモフェイ
吐く息すら白く立ち上っては、虚空に散っていく。
ティモフェイ
事実以上のやさしい言葉を投げかけることはなく、
ティモフェイ
――そもトイトロールというのは伝説だ。
ティモフェイ
人の名前として呼ばれるものでは、本来ない。
ティモフェイ
であれば彼は何故トイトロールを名乗っているのか、
ティモフェイ
それ以外に、彼が呼ばれてきた名前が存在しないから。
ティモフェイ
彼はそのようにしか、扱われてこなかったから。
トイ
みんな、自分をティモフェイと呼んだ。いたぶるために、はずかしめるために。
トイ
泣けどわめけど、泣けどわめけど
泣けどわめけど助けはこない。
トイ
不意に立ち上がり、ティモフェイの胸をたたく。
トイ
「おまえのせいだ、おまえのせいだ!おまえのせいだ!!」
ティモフェイ
儀礼剣を握る手のひらは、ただ空虚におろされている。
ティモフェイ
「俺がすべて、踏み砕いたようなものだ」
ティモフェイ
自分が救世をしくじり、処刑されることが決まって、
ティモフェイ
それが自分の運命だと受け入れて冷たい牢に蹲っていた、あの日。
ティモフェイ
トイトロールがティモフェイを逃がしに。
ティモフェイ
それまでティモフェイは、彼のことなど知らなかった。
ティモフェイ
犠牲を捧げて。正しく人質を選んで、きよい魂を、神の歓心を買うためのうつくしい魂を、
ティモフェイ
あたたかい世界を守ってきた、つもりだったのに。
ティモフェイ
人々に尊敬されているはずの救世騎士は裏で欲を悪意を向けられて。
ティモフェイ
けれどその悪意に押しつぶされるのは、
ティモフェイ
なんの罪も力もない、哀れなひとりのこども。
トイ
やがて膝から崩れ落ちる。雪が体に降り積もる。
ティモフェイ
「俺に求めれば、良かっただろうにな」
ティモフェイ
有り得ない仮定を口に、一歩、トイへと近づく。
トイ
もしもティモフェイたち、元の世界の救世主たちが、
トイ
ほんのすこしでも自分たちへの非難や怒りを受け取っていたなら、
トイ
それらのすべてがオレの元にまわってくるなんてこと、なかったはずだ。
ティモフェイ
言ってから、一人二人ではなかったな、と思い出すが。
ティモフェイ
世界をあたためていたはずの救世騎士の声が、
トイ
それでもトーナメントに優勝するのは、ティモフェイでなくてはならない。
トイ
オールドメイドトーナメント、一組だけが生き残り、敗者は死ぬ。
トイ
参加者は二人一組。その噂話を聞いて一瞬の躊躇はあった。けれども。
トイ
…トイトロールの参戦理由は『ティモフェイをトーナメントの場に引きずり出すため』である。
トイ
世界を救うとかかげて、それ故に贅沢を。憧れ、尊敬、思慕、祈り、感謝。世界のありとあらゆる美徳を捧げられる。
トイ
滅びた都市の、幾百万の悲鳴…そして『悲願』を、
トイ
この男に届ける方法は、みずからの命を賭して、儀式――
トイ
『オールドメイドトーナメント』に引きずりだすことしかなかった、
ティモフェイ
ティモフェイはオールドメイドトーナメントに参加した。
ティモフェイ
トイトロールの言葉に従い、中庭で救済を宣言してみせすらした。
ティモフェイ
ティモフェイの声は、トイトロールとは似ても似つかない。
トイ
「…お前はね、オレが『勝て』と言ったら『勝つん』だよ」
トイ
*ティモフェイの心の疵『トイトロール』を舐めます。判定は猟奇
ティーセットを使います
シャルル
Choice[猟奇,才覚,愛]
DiceBot : (CHOICE[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
シャルル
2d6+1=>7 判定:猟奇
DiceBot : (2D6+1>=7) > 5[3,2]+1 > 6 > 失敗
[ シャルル ] HP : 18 → 17
トイ
2d6+2+2=>7 判定:猟奇 ティーセット
DiceBot : (2D6+2+2>=7) > 7[1,6]+2+2 > 11 > 成功
[ ティモフェイ ] トイトロール : 0 → 1
トイ
もはや顔を隠す必要はない。見られてしまったから。
ティモフェイ
降り積もった雪に足跡を残しながら、その背中を追う。
トイ
ふたりのあるくあとに、雪ばかりが残っていた。
第4シーン:シャルル
シャルル
扉のない5号室で、それでも2人は他の部屋に移りはしなかった。
シャルル
ここは、前のオールドメイドゲームから5号室のメイドが整え。
シャルル
扉があった場所の側で、ライフル銃のストラップを肩にかけ。
シャルル
そうして、夜が明けるまでを過ごすと、主人を起こしに行く。
シャルル
「…………おはようございます、アレクシア。」
アレクシア
寝起きは良い。それに、今更、寝起きを見られることにも抵抗はない。
シャルル
「紅茶をいれますね。そろそろ……お支度を。」
シャルル
「準備を終えましたら、私も着替えますので。」
アレクシア
大した支度はない。今はお茶会の最中だ。服はそのまま、なにもかも手の届く位置。
シャルル
ここに来てから、毎日、お茶をいれている。
シャルル
そうして、自分はベッド脇に積みあがった荷物へと歩み寄る。
アレクシア
帽子を被って、席につく。シャルルの好きにさせておく。いつものように。
アレクシア
あの封筒に名前を書き、儀式を始めてから。
シャルル
服を脱ぐ。今更気にしないとでもいうように。
シャルル
右腕を取り外して、別のものと入れ替える。
アレクシア
アレクシアはそれを見ない。行儀よく、ティーカップの紅茶の液面を見ながら、一口、二口。
シャルル
片手ですれば、人の手を借りる必要はない。
シャルル
自分のあるべき場所、あった場所、帰る場所の服に。
シャルル
手慣れたものだ。1年弱……来ていなくても身体が覚えている。
シャルル
「防刃、防弾、防水ですよ。まあ……どこまで役に立つかはわかりませんが。」
シャルル
「そう、ですね……。結局夜襲はありませんでしたし。」
アレクシア
「また殴り込まれることも覚悟はしていたが」
シャルル
「自信があるという事なのかもしれませんし……もしくは、昨日のがこたえたか。」
アレクシア
「……こたえてくれているとありがたいがね……」
シャルル
「あの顔で『見るな』なんて……まあ。いろいろあったんでしょう。」
シャルル
「……金の髪は高く売れる。青い目は桁が上がる。」
シャルル
軽食をつまむ。この形式の食事にも慣れたものだ。
アレクシア
「お前、昨日のあれが食えるのに、それで足りてるのか?」
シャルル
「別に、ずっとあったわけじゃないですし。」
アレクシア
「ああ……」 漏れ聞いた、シャルルの境遇に思い至り。
アレクシア
「ここにお前に値付けをするものはいない」
シャルル
「最初に、買い手が決まった時……いえ、生まれた時から。」
シャルル
「言いましたよね。アナタとでなければ、此処にいないと。」
シャルル
「…………そう。そのはずなんですけれどね。」
シャルル
「今は……アナタ以外なら誰でもいいって、気分です。」
シャルル
「時々……自分がどんな顔してるか。わかんなくなるんですよね。」
シャルル
「でも、もしアナタが……ここで、アナタが死んだ時、自分が……どんな顔するか。どんな顔したらいいか。」
シャルル
「私はね、死ぬことなんかこわくないんですよ。」
アレクシア
「言ったろ。……お前は何を選んでもいい」
アレクシア
「だが、選べ。この期に及んで先送りはなしだ」
シャルル
「…………誰が死んでもいい。あいつらでも、俺でも。他の部屋の連中でも。」
シャルル
「そうか…………ははっ、何回言われて。」
シャルル
「アレクシアを、疑ってるわけじゃない。でも、ずっとそうやって……」
シャルル
「……後ろに隠しておこう、なんて思ってたのかもしれない。」
シャルル
*アレクシアの『代替品』を愛で舐めます。
トイ
Choice[猟奇,才覚,愛]
DiceBot : (CHOICE[猟奇,才覚,愛]) > 愛
トイ
2d6=>7
DiceBot : (2D6>=7) > 10[6,4] > 10 > 成功
トイ
1d6
DiceBot : (1D6) > 1
シャルル
2d6+2-1=>7 判定:愛
DiceBot : (2D6+2-1>=7) > 7[2,5]+2-1 > 8 > 成功
アレクシア
かつてそこに刻まれていた、商品としての値段は、もうそこにない。
アレクシア
アレクシアは、シャルルに値付けをしない。
シャルル
ただ、隣にいるのが……死んだら嫌だというだけ。
シャルル
「流石に刺青、ありますかね。消えないペンとか……魔法?ふふ……メイドさんに聞いてみましょうね。」
シャルル
どこまでもいつも通りで、でも、ちょっとだけ。
[ アレクシア ] 代替品 : 0 → 1
[ トイ ] HP : 16 → 15
GM
お茶会がすべて終了いたしました。
これより裁判パートに移ります。