GM
辺りに響くのは、あなたがたが踏み出した足が、地面の結晶を割る音だけ。
GM
風も吹かず葉擦れの音ひとつしない不自然に静かな森に、その音が響いては、木々の隙間に吸い込まれて消えていく。
GM
黒く枯れた木には半透明の黒い結晶が生えており、手をつけば触れたところを傷付けるだろう。
お茶会1
カンダ
「ずいぶんと静かな森ですね!!!!!!!!!!」
ツグハ
「懐中電灯でもありゃよかったな」そんな便利なものはないけど。
GM
木々の葉があるべき場所には、代わりに黒結晶がある。
エンフォーサー
「結構な驚異度じゃないか?この規模は……」
GM
草木は黒く枯れ、風もなく、生き物の気配はない。
ツグハ
「一救世主がこれを成したってのは相当だよね」
ツグハ
「私達よりお金持ちっぽいなあ。いやだなあ」
カンダ
「拠点ですから、何かしら媒介になるようなものがあるのかもしれませんね!」
エンフォーサー
「とりあえずぱっと見でわかる事は……相当こじれてる救世主ってことだな」
ツグハ
「あのプロフ帳ちゃんも相当こじれてはいたが……」
ツグハ
「死体損壊?までいってるのはもっとタチの悪い方のこじれ方っぽいね」
エンフォーサー
マントの端でその辺の黒水晶を叩けば、脅威度5の服の端が小さく砕ける。
エンフォーサー
「いやあ……面倒な場所だな、ここ」
ツグハ
「急に弾けて顔に刺さったりしないだろうな~」
カンダ
数歩よろめく。後ろに生えていた結晶がちょっと背中に刺さった。
カンダ
「防弾ベストがあるので……あっでもちょっと痛い!痛いです!」
カンダ
「ひぇ~……」などとうめきながら背中を抜く
カンダ
「結晶の中に閉じ込めるのは……損壊の内に……まぁとりあえず死体遺棄ですね」
エンフォーサー
手を翳して、救世主概念みたいな力でカンダの傷を癒やしつつ。
カンダ
「刺さった感覚ですが、普通の結晶ってだけじゃないですね。そりゃそうでしょうが」
カンダ
「刺さった所だけ風邪ひくような感覚がしました!」
ツグハ
みどりの木の葉のみならず、道端の遺体もまた黒結晶に成り変わっている。
ツグハ
「ここに慣れるようじゃもうなんか色々オシマイだなあ」
カンダ
「街頭とか設置するのはどうでしょう!治安維持的に!」
エンフォーサー
「公爵家に物資持ってきてもらいますか?」
カンダ
「近隣の子どもたちの課外活動としてチューリップの球根植えるのもいいですね!」
エンフォーサー
もっともその場合植えるのは麦藁の冠になるが……
ツグハ
「それにはまずこの結晶を刈り取らなくっちゃな」子どもはすぐ尖ったものに触って勝手に怪我をする。
カンダ
「ブルドーザーの亡者とか連れてこれませんかね!」
エンフォーサー
「まあそんな便利なものがいたとしても救世主を先に取り除かなきゃ元も子もないですね」
カンダ
「それもそうですね!とはいえ、今のところ犯罪の気配がなかなか感じられないのですが……」
カンダ
気配がないというよりは、森全体の気配が強すぎる
ツグハ
「縄張り意識の強い奴なら、私達が入った時点ですっとんできそうなもんでは」
カンダ
「まだ我々に気付いていないとかの可能性は!」
カンダ
「とりあえず救世主呼びで、勧告してみましょうか!投降を!」
カンダ
「試してみるのであれば私カンダ、”大声”を出してみる所存です!」
エンフォーサー
「まあやってみるのもいいかもな」全力で耳を塞ぎながら
カンダ
降り注ぐ黒結晶を撃ち抜く数発。
そして降り注いで来た方向へ向けての一発。
エンフォーサー
「声出す前に飛んできたってことは操作できるのか」
エンフォーサー
厄介だな、と呟いて結晶のいくつかを払う。
スティブナイト
お前たちの背後から、結晶を踏みしめる音。
エンフォーサー
「随分と物騒な森があるから見てきてくれ、とね」
スティブナイト
「生憎、茶菓子も紅茶も土産もない」
エンフォーサー
「危険な森があるっていうことで苦情も出ている。いっそ花でも植えて緑化に勤しんでみては?」
スティブナイト
「この森じゃ、植えても枯れ果てるだけだ」
エンフォーサー
「そこの彼のようなオブジェが出る森でなくなれば、私達もすぐに帰れるのですが……」
カンダ
「この地は以前は普通の森であったと聞きました!」
カンダ
「ここが貴方の私有地で無かった場合、森林法第二百六条の二、規定に違反し、土石または樹魂の採掘、開墾その他の土地の形質を変更する行為に該当する可能性があります!」
カンダ
「違反と認められた場合、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金!しかし情状酌量の余地が認められる場合、又は自首自白によって刑が軽くなる事もありますので!」
カンダ
「私としては!投降をおすすめいたしますね!」
スティブナイト
「緑化してるのはお前らの頭の中なんじゃない?」
スティブナイト
「こういうことしてる救世主がそう言われてあっさり投降するように見えるなら、随分幸せなんだろうな」
カンダ
「投降しそうな相手だから投降を持ちかけるのではありません!」
カンダ
「しそうでもしそうになくても、全て被疑者は己の罪を認め、自首し、法の裁きを受ける権利があり、また投降の意思を確認する事も義務となっています!」
カンダ
「投降の意思が無さそうである、という確認はとれました。無論、これから意思が変わればいつでも受け付けますが!」
スティブナイト
「じゃあ、俺からも2つくらい確認していい?」
スティブナイト
「まず、その声の大きさ、どうにかならないか、ってこと」
スティブナイト
手のひらから黒結晶がつくりだされ、お前たちに襲いかかり。
スティブナイト
地面から槍のように黒結晶が飛び出してくる。
カンダ
拳銃で撃ち落とし、一つは六法全書で受け止める。
ツグハ
飛び交う黒結晶は、立ち塞がった蔦に突き刺さり絡め取られて、当人へと到達することは無く。
カンダ
「1つ目については、善処します!!!!!!!!!!」
スティブナイト
黒結晶は次々と現れ、嵐のように襲いかかる。
エンフォーサー
空中で軌道を変え、黒結晶の暴風を次々と避ける。ツグハは大丈夫だろう。カンダは……うるさいので大丈夫だろう。
スティブナイト
結晶が風を切る音はしない。まるでここには空気がないかのように。
カンダ
とりあえず無事である事は常にわかりつづけているだろう。
聴覚が無事なら。
カンダ
「はぁ!せい!といやぁ!えい!なんとぉ!」
スティブナイト
結晶が砕けてばらばらと地面に落ちる。
GM
それが止んだ頃には、スティブナイトの姿はどこにもない。
ツグハ
ぐずぐずと蔦が解け、突き刺さった結晶の欠片がぱらぱらと地面に落ちる。
ツグハ
「こほこほ。大事な人とかいうのはまだ出てきてないし、まだまだ奥の手はいっぱいあるって感じね」
エンフォーサー
「まあ皆さん、各々正気を失わないように」
カンダ
「そういえば!一つ分かった事があるかもしれません!」
エンフォーサー
「ま、嫌いなものの多そうな救世主ではありますね」
カンダ
「給食のピーマン残して居残りさせられるタイプですね!」
エンフォーサー
「地面の下には給食のピーマンが埋まっているんですねえ」
エンフォーサー
「まあしかし、やることは変わりませんね」
エンフォーサー
「探し出して、ティータイムに付き合って貰わないと」
エンフォーサー
「我々のコイン枚数ならカッコよく空気椅子も出来ますよ」
ツグハ
「向こうが付き合ってくれ無さそうなのは寂しいなあ」
カンダ
「取調室の椅子は座っていただくものではなく、座らせるものですからね!」
エンフォーサー
「いつも通りが通じることを祈るしかありませんね」
エンフォーサー
「ま、現場判断ということで柔軟にやっていくのもいつも通りと言えばそうですが……」
カンダ
「懸念材料があるとすれば……この森というフィールドでしょうか!」
カンダ
「この森のそこら中にある結晶、どうやらある程度スティブナイトの意のままになるようで!」
エンフォーサー
「これぐるぐる回るやつじゃないですか」
エンフォーサー
「そこにきづくとは かしこいですね」
カンダ
「後で公爵家に迷子紐を要請しておきましょう!」
エンフォーサー
「それはちょっと、遠慮しておくよ」
GM
1d6のやつが2つあり、まとめて2d6で振るとお得です。
ツグハ
2d6 (2D6) > 3[1,2] > 3
GM
1 道なき道。かつては整備されていたであろう場所は結晶に覆われ、まともに歩くことすら難しい。
GM
2 薄暗く冷えた森を歩く。どれほど歩いても黒い光景が続いている。それは不安を煽り、陰鬱な気持ちになる。
GM
分断されない方がいいと、そう判断したとしても。
GM
木々がざわめいて硝子が擦れる音が立ったかと思えば、破片がお前たちに襲いかかる。
GM
一つ一つはお前たちの力があれば容易に弾くことはできるだろうが、数が多い。
GM
弾いても壊しても、終わりがないように思えるだろう。
エンフォーサー
いくつかを打ち払うが、次第に回避の方に切り替えていく。
カンダ
「こりゃ出元を抑えないとどうにもなりませんね!」
エンフォーサー
回避を試みるうちに、どうしても2人と距離が離れていく。
エンフォーサー
「チッ……まあカンダの大声にあとで集合すれ……ああ~~カンダが~!」
ツグハ
蔦の壁で欠片を受け止めるツグハは、その場から動く事無く防御に徹している。二人は遠ざかっていくばかりだ!
ツグハ
「……完全に見失ってしまった。どうしよっかな」
ツグハ
「そう遠くないとこでカンダが鳴いてくれればいいんだけど」
GM
……いや、お前には、あまりに長いように思える。
GM
いつもならカンダがここまで静かであるはずはない。
ツグハ
後ろを振り返れば、来た筈の道は何処にも無い。
スティブナイト
振り返ってお前と視線が合う、お前の敵。
スティブナイト
「……公爵家の飼い犬として元気にやってる3人組?」
スティブナイト
「暗いからわからないかもしれないけど」
ツグハ
「この森を根城にしてる救世主スティブナイトって、あんたの事でいいんだよね?」
スティブナイト
「知ってるよ。この森の名前も、俺の呼び名も」
スティブナイト
「希望のある場所なんか、この国にはないだろうに」
ツグハ
「だから、世の中上向きになればいいなって願いを込めて、なんかいい感じの名前を付ける」
ツグハ
「逆に、そんな名前を付けられてるここは連中にとっちゃ絶賛下向きなのさ」
ツグハ
「それともあんたにとっちゃここは比較的絶望じゃない森?」
スティブナイト
「他人任せの夢に浸るつもりもないけど」
ツグハ
「何考えてるのかわかんないってくらいに意味不明な輩じゃなさそうで」
ツグハ
「ここはロクでもないって思えるくらいにはおんなじ救世主なわけだ」
スティブナイト
「あの2人に囲まれてるから頭花畑かと思ってたけど」
ツグハ
「心の疵から生まれたもんが好きな奴なんていないさ」
スティブナイト
「生き物より、土とか木よりは、いくらか」
スティブナイト
「こうして暴力を振るえるところは、嫌いじゃない」
ツグハ
固く黒い土からは、蔦の壁がずるずると這い出て、ツグハの身を守るようにせり出している。
ツグハ
そして、その足元へと、きらきらと黄色に輝くものが降ってきて。
ツグハ
「……やめてよぉー、えぐぐ。これ使うの結構しんどいんだって」
スティブナイト
すこしだけ顔を顰めたように見える、かもしれない。
スティブナイト
「…………それ、なんとかならない?」
ツグハ
「でも、ここでやめるんなら、なんでわざわざ目の前に出てきたわけ?」
ツグハ
「てっきり一人ずつ仕留める算段かと思ったのに」
ツグハ
「もしかして私とお話したくなっちゃったのかナ?」
ツグハ
お茶会したいならそう言えばいいのに~、などと呟きながら蔦をいい感じに組んで椅子を作ろうとする。
ツグハ
「あはぁ~。残念」いそいそと蔦をしまった。土の中に。
ツグハ
「まあ、でもほら。私達も公爵家の犬だからさ」
ツグハ
「話の通じる友達が出来て嬉しいな、じゃあ帰ろう!とはならないんだわ」
スティブナイト
「犬らしくて、公爵家もさぞかし便利だろうね」
ツグハ
「わんちゃんの手柄になってくれると嬉しいな」
ツグハ
がお、と低く唸ると同時に、無数の蔦が殺到する。
ツグハ
*スティブナイトの心の疵「朧」を抉ります。
黒結晶
2d6+2+2=>7 判定(+脅威度) (2D6+2+2>=7) > 3[1,2]+2+2 > 7 > 成功
ツグハ
*クエストNo.1 情報収集にも挑戦します。
[ ツグハ ] ティーセット : 1 → 0
ツグハ
2d6+4-4+2=>7 判定(+愛) (2D6+4-4+2>=7) > 2[1,1]+4-4+2 > 4 > 失敗
GM
*PCがお茶会中の判定でファンブルを起こした場合、所持している小道具を1つランダムに失います。
[ ツグハ ] ヤリイカ : 1 → 0
スティブナイト
黒結晶が生み出され、育って、蔦を引き裂く。
スティブナイト
ここはお前たちの敵の領域だ、と。わからせるように。
スティブナイト
お前たちより10枚多い心の疵の力。
スティブナイト
それを絶望の結晶の形に固めて、振るう。
スティブナイト
雨のように、波のように、地震のように。
ツグハ
「やっば」スティブナイトから距離を取りながら、一転して防御に専念する。
ツグハ
獣道とも呼べないような隙間を走り抜けながら、最低限急所へと蔦を張り巡らせて。
ツグハ
“腕”で欠片を振り払いながら、一目散に彼方へと走る。
ツグハ
「とりま、やっぱチーム分けは得策じゃないって、ぐぇ、えほ! ことはよく分かった」
ツグハ
「じゃ、口惜しいけどまた今度!そう遠くないうちにね!」そう叫びながら、暗闇の中へと消えていった。
スティブナイト
「……あぁ、そうだ」
遠ざかる背中へ。
スティブナイト
「逸れた2人、今どうしてるんだろうね?」
スティブナイト
囁くような小さく低い声が、どうしてか駆けるお前の耳に届く。
スティブナイト
2d6 (2D6) > 10[5,5] > 10
スティブナイト
5 開けた場所。巨大な黒結晶のクラスターがある。長い時間をかけて大きくなったようだ。この辺りが救世主の居住地だろうか?
スティブナイト
5 道に迷う。木々の向こうに人影が見える。あなたを見ているそれは幻? 本物? 一体誰?
スティブナイト
お前はカンダを追いかけ、しかし見失う。
スティブナイト
声は確かにするのだが、走っても追いつかない。
スティブナイト
そうしてお前は、開けた場所に出る。
エンフォーサー
この森はどうも静かすぎて、あのカンダの声にさえたどり着けないでいる。
エンフォーサー
木々を見上げる。空でも見えるなら公爵家のポーターにでも合図できるのだろうが……
スティブナイト
迷うような距離ではないのにどうしてか辿り着けない。おそらくは認識阻害系か、幻覚系か。
スティブナイト
空を見上げたなら、薄暗い堕落の国より、さらに暗い。
エンフォーサー
どうしたものか。逃げ回るべきか、無駄と見てここに留まるか。
エンフォーサー
その空を見ても不安はない。不安はコインの力で抑え込まれている。
エンフォーサー
黒い森の中に染まらず立つ異物の男。
エンフォーサー
その声が何を問うているか、一瞬わからずにいる。
エンフォーサー
けれどもっと奥深くのなにか、抑えつけた何かが声を出す。
エンフォーサー
声を出して、2人を探しにいくべきだ。そう思えども足は動かない。
スティブナイト
見上げた空から、雨のように黒結晶が降りはじめ。
スティブナイト
足元の黒結晶が急速に成長し始め、お前の足を傷付ける。
スティブナイト
火傷のような、あるいは凍傷のような痛み。
エンフォーサー
痛みはない。抑え込まれている。本当に?
スティブナイト
眼前にある黒結晶は大きく、お前の姿が反射する。
エンフォーサー
それはコインの力を超えて届く痛みのせいだけではない。
エンフォーサー
そんな名前をつけて、お前は何になろうとしている?
エンフォーサー
『どうしてこんなところまで来て、どうしてこんな事をしている?』
スティブナイト
"こんなところで。この地獄の底で。"
エンフォーサー
鏡の中で、ずっと昔に捨てた自分が笑っている。
エンフォーサー
『痛みを捨て、迷いを捨てて、心を捨てて』
エンフォーサー
頭を覆った先にも黒水晶があって、その中に、自分の目が映る。
エンフォーサー
「こんなところに来たくて来たんじゃない」
エンフォーサー
口に出した分いくらか心が軽くなったような気がする。
スティブナイト
伏せたお前の服を切り裂き、身体に刺さる。
スティブナイト
切り傷から、毒がじわりと広がっていく。
エンフォーサー
顔を上げ、雨から飛び退く。けれども黒水晶が衣装を──心の疵を貫いてその身を裂く。
スティブナイト
*エンフォーサーの『心』を猟奇で抉る。
カンダ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
カンダ
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 9[6,3]+3 > 12 > 成功
スティブナイト
2d6+5-8=>7 判定(+猟奇) (2D6+5-8>=7) > 8[5,3]+5-8 > 5 > 失敗
[ スティブナイト ] アリスのエプロン : 1 → 0
[ エンフォーサー ] 心 : 0 → -1
[ エンフォーサー ] 絶望侵蝕 : 0 → -1
[ カンダ ] ヤリイカエリート : 1 → 0
[ カンダ ] HP : 19 → 18
スティブナイト
お前から溢れる赤い色を、反射して映す。
スティブナイト
"「エンフォーサー」であることに、何の意味がある?"
エンフォーサー
赤い血溜まりの中に、映るかりそめの姿。
エンフォーサー
この国で生きるために切り捨てたものは、自分だった。
エンフォーサー
悪と思った者を殺し、命乞いする者を殺し、友と思った者を殺し、そしてついには自分を殺した。
エンフォーサー
どうしてそこまでしてこの国で救世主にならなきゃいけなかったのかな。
エンフォーサー
とっとと死んでおいたほうがよかったんじゃないか?
エンフォーサー
そのほうがずっと楽で、ずっと賢いよ。
エンフォーサー
死にたくなくて、ただそれだけだった。
エンフォーサー
とっとと諦めて死んでもいいんだということを!
エンフォーサー
衣装が裂けて、肉を裂いて血がしぶいた。
エンフォーサー
殴る。見えるかぎりの黒水晶を血で汚す。
カンダ
声は近づいてくる。
聞き覚えのある、嫌という程聞いた声。
エンフォーサー
その中にいる、弱い救世主だった誰かではない。
カンダ
「エンフォ之助!!!!!!!!!!!!!!!」
カンダ
「探しましたよ!どこに行ったかと思ったらこんなところに!!!」
カンダ
「とりあえずさっきまで居たのは、私の隣以外のどこかですかね!」
カンダ
「ここは敵拠点、単独行動は危ないですよ!ンモー!」
カンダ
「逸れちゃいそうなら、さっきのプラン通りお手々繋ぎましょうか?」
カンダ
「ツグハも探さなければいけませんが、とりあえず貴方がこれ以上どこかに行ってしまわないように……」
GM
*状態〈絶望侵蝕〉中のため、抉る疵とアイテムの指定はPKが行います。
スティブナイト
*対象はカンダ。疵はどちらでも。能力値は愛。ティーセットを使用してください。
エンフォーサー
「この森で一人になるのは随分と厄介ですよ、ほら」
エンフォーサー
そう言ってマントを広げると、足元の血溜まりがよく見える。
エンフォーサー
そう言って、何気なくカンダの手を取る。
エンフォーサー
さっきよりも手が冷えているのは、血を流したから?
カンダ
「手当しましょうか?まぁその辺は貴方のほうが得意そうですが!」
カンダ
「あぁそうだ、公爵家の方に連絡すれば医療用の物資も手配してくれるのでは!」
エンフォーサー
「それもいいが、そうそう。公爵家の物資を手配してもらおう」
エンフォーサー
「この森の救世主は強い。それこそ私達が3人で相手になるか」
エンフォーサー
「だから使えるものは何でも使わなくてはいけない」
カンダ
「いいですね。合法な手段は何を使っても合法ですからね!」
エンフォーサー
*カンダの『罪の悦楽』を抉ります クエスト4に挑戦
[ エンフォーサー ] ティーセット : 1 → 0
エンフォーサー
2d6+4+2=>7 判定(+愛) (2D6+4+2>=7) > 10[6,4]+4+2 > 16 > 成功
ツグハ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
ツグハ
2d6+0=>7 判定(+猟奇) (2D6+0>=7) > 9[4,5]+0 > 9 > 成功
[ ツグハ ] HP : 28 → 27
エンフォーサー
*時の混乱が起きたが……14で成功!抉れ!クエスト達成!
エンフォーサー
「ではカンダ、君の声で合図を頼むよ」
エンフォーサー
そうしてカンダに言えと指示したのは、三月兎投下のサイン。
カンダ
「あれは……ですね。公爵家の手前、その場での指摘は控えましたが」
カンダ
「やはり少々、法的根拠についての自信が無いというか……」
カンダ
「そのようなものを簡単に許していては、法が成り立ちません!」
エンフォーサー
「そもそもあれは、日本国憲法に保護される人間か?」
エンフォーサー
「兎だぞ。会話もろくになりたたない」
カンダ
「ですが……言葉なら交わしたではないですか」
エンフォーサー
「ふふ、あんまり会話にはならなかったね」
エンフォーサー
「もっと状況は悪くなる。人死にが増える」
カンダ
「だいたい、それがどのようなものであれ、目的を達成するために法を破るなど!」
エンフォーサー
「救世主はもともと、30日以上生きてる時点で大罪人だ」
エンフォーサー
「それとも救世主はいくら死んでもいい?」
カンダ
「30以上生きた救世主であろうと……誰かをその手にかけていようと」
カンダ
「許されざる殺人と、そうでないものは区別されるべきで」
エンフォーサー
「一緒に犯罪者になってもらおう!」
エンフォーサー
繋いだ手。カンダの手に痛みが走る。
カンダ
「……っ何を……痛い!痛いですよエンフォーサー!」
エンフォーサー
ずっと昔からあった、この国への恨みが。
エンフォーサー
「もはや法や救世主なんていう話じゃない」
エンフォーサー
「さあ!カンダ!いつも通りの大きな声で!」
エンフォーサー
法で誰かを守る事をしても、法はあなたを守らない。
カンダ
声は出ない。少なくとも、出そうと意図していたものは。
エンフォーサー
この国でお前の信仰する法は、お前の中にしかない。
エンフォーサー
「救世主なら、この世を救わなくてはいけないね」
エンフォーサー
手をさらに強く握る。笑顔の中にいる、誰かの怒りを伝えるように。
エンフォーサー
助けてくれ、この森を壊してくれ、ここから出してくれ。
カンダ
叫ぶために。伝えるために。
胸の奥底からの思いを込めて。
カンダ
そのために、私はこの場違いな法を掲げているのです!)
GM
空を覆うグリフォン達。そこから投下される袋。
GM
地に付けば、ぐしゃりと音を立てて、ワインの香りの血が吹き出して、
GM
カンダの声と並ぶくらいの、騒音が響きました。
エンフォーサー
「なるほどね、三月兎の亡者の物量作戦か」
カンダ
それが何なのか、自分の状態が証明している。
[ カンダ ] 罪の悦楽 : 0 → -1
[ スティブナイト ] HP : 0 → 1
エンフォーサー
「大量殺人を目の前にしている割には、だね」
エンフォーサー
罪を犯して笑う者を、冷ややかとも、暖かとも言える目で見ている。
エンフォーサー
「いやあ、思ったよりの量だったね。投下地点は何が起きたのかな……」
エンフォーサー
「まあいいか。とっととあの救世主を殺さないと」
エンフォーサー
ありとあらゆる細々した法が犯されている。
ツグハ
それも間も無く、黒い結晶に覆われて消える。
ツグハ
堕落の国では、雨が止んでも、虹のかかることは無い。
ツグハ
ましてや、この森において命のなんと軽いことか。
ツグハ
「あれと話し込んでいる場合じゃなかったかも」
ツグハ
声は聞こえた。森の外、上空にまで響くほどの声。
ツグハ
役目を果たせぬまま、黒水晶に縋りついて倒れる遺体を飛び越しながら。
GM
ここにあるのは、絶望、諦観、孤独感、猜疑心。
GM
PL3人の合意があれば、お茶会MOD「お茶会逆転」を追加することができます。
GM
その場合、遡って1手番目のツグハさんの行動についての逆転を許可します。
GM
ツグハさんの心の疵を1つ抉ることで、判定とクエストに成功することができます。
GM
またそれについての描写の追加シーンを行います。
GM
では追加シーンからやっていきましょう!!!!!!
GM
3 小屋。黒結晶に覆われていて、その重さで半分倒壊している。
GM
そこかしこに、亡者や亡者になりかけのこどもの死体が転がっている。
GM
ツグハが暗い森の中を走れば、視界に映るのは黒と、赤色と、ワイン色。
GM
鳴き声や叫び声はだんだんと静まっていき、元の静寂に戻りつつあって。
GM
お前は先程カンダの声がした方向へ走っていた。
GM
その三月兎は、壊れた小屋の周辺に集まっていた。
ツグハ
「なんだろあれ。この真上で落としたとか、三月兎が引き寄せられる……マタタビみたいなもんとか」
ツグハ
生存者がいる。それは運の“悪い”三月兎か、あるいは。
ツグハ
中に居るのは鬼か蛇か、あるいは見知った救世主か。
GM
小屋の中。三月兎の死体を掻き分けて、その先に届いたのなら。
GM
それを遮ろうとして、黒結晶が蔦を切るのと、同時に。
ツグハ
周囲の死体ごと、小屋の外壁ごとを、みしみしと蔦は締め上げて行って。
ツグハ
ごしゃ、と小屋が壊れる音と共に、隠れていたものを引きずり出した。
スティブナイト
日頃ともにしている仲間よりもずっと軽くて、小さいものが引きずり出される。
スティブナイト
服は三月兎に乱されていて、白い肌が黒い服の隙間から見える。
スティブナイト
「お前らが来てから随分と賑やかになったよ、この森も」
ツグハ
「こんな大所帯が来るほど人気だとは……あんまり思ってなかったけど」
スティブナイト
「ガキが来るようなところじゃないだろ」
スティブナイト
「この国では、救世主なら全員同じだ」
スティブナイト
「コインの数で評価されるものでしかない」
ツグハ
「黙々とお偉いさんに従えば、融通もしてくれるしね」
ツグハ
「救世主同士なら、コイン以外にも色々あるでしょ」
スティブナイト
「得意なやつと苦手なやつくらいはいるよ」
スティブナイト
「通じればいいってわけでもないけどね」
ツグハ
「話が通じても、殺し合わなきゃいけないやつもいるしね」
ツグハ
「もっと親睦を深めるなら、同じ釜の飯を食べるとか?」
ツグハ
「より相手を知るなら、隣に並んで寝てみるとか」
スティブナイト
「そういうのがあったら、こんなところでこんなことしなくてもよかったのかも」
ツグハ
「人から物を頼まれたり、あるいは頼られたりすると~」
ツグハ
「じゃあ使われてやりますか、って感じになる」
ツグハ
「それを情とか愛って呼ぶのかどうかは知りませんけど」
スティブナイト
「それでこんなところまで来てるわけだ」
ツグハ
「こうなる役目を期待されてたから、嬉々として走ってきたんじゃない」
ツグハ
「そんなになってまで、生き続けるのはどんな訳?」
スティブナイト
「……俺を利用しようとしてくるやつを、殺すため」
ツグハ
*引き換えとして、スティブナイトの心の疵「朧」を抉り、クエストNo.1を達成します。
[ ツグハ ] 愛の否定 : 0 → -1
[ スティブナイト ] 朧 : 0 → -1
スティブナイト
「まあ、何も考えてないだろうけど」
スティブナイト
「身体を好き勝手されるって意味では、そう」
ツグハ
「さしもの救世主でも、死体まで欲する奴はそういないよ」
ツグハ
「精々三日三晩の御馳走になるくらいでしょ」
スティブナイト
そう喋るこの救世主の声は、初めて会ったときより幾分か高くて、
スティブナイト
この世界基準だと成人はしていそうだが、お前たちの元の世界だと成人しているかどうか、というくらい。
スティブナイト
「ひとりは普通に大声がうるさくて」
スティブナイト
「花の匂いと、煙の匂いに混じって」
スティブナイト
嫌う女のにおいが、自分からもしていることをわかっている。
スティブナイト
心の疵で取り繕っていたそれも、剥がれ落ちれば。
スティブナイト
そこにあるのは小さくて弱い女だけ。
ツグハ
「げっ、えほ、げほ、ごぇ、っぐ、うぇ……」
ツグハ
真っ赤な血と一緒に吐き出したのは、それもまた燃えるように真っ赤な薔薇。
ツグハ
茨の蔦は喉を切り付け、舌をこそいで唇を裂く。
ツグハ
その切っ先は周りにも向いて、気付けばいつでも独りきり。
スティブナイト
指先に毒が生える手で、その頬に触れた。
スティブナイト
そうやって憐れまれることが嫌で、こうして、ここにいるというのに。
ツグハ
そういった憐れみの愛など、誰にも与えられず、与える事の無かったはずなのに。
ツグハ
その華奢な身を覆っていた蔦は、何時の間にか立ち消えて。
スティブナイト
ここに。この先に。愛があるというのだろうか?
スティブナイト
結晶がなければ、脆くて小柄で、無力な女の肉体だから。
GM
5 開けた場所。巨大な黒結晶のクラスターがある。長い時間をかけて大きくなったようだ。この辺りが救世主の居住地だろうか?
GM
三月兎の騒がしさが、収まって、いくらか経って、それで?
GM
カンダ。お前はどれだけそこに蹲って、笑っていただろう?
GM
三月兎爆弾として投下されて、亡者化して、死ぬべき定めの生物兵器。
カンダ
隣にはまだエンフォーサーがいるのではなかったか?
エンフォーサー
いるのかもしれないけれど、カンダの視界には入っていない。
カンダ
エンフォーサーはもういないのかもしれない。
だって、いたらもっと眩いはずだ。
カンダ
死んだ筈だ。殺したはずだ。
私が、いくつもの、それを。
GM
隙間なく生える黒結晶が、触れたところを傷付ける。
カンダ
顔を上げるけれど、前は見えない。
眼の前にいるはずの三月兎の顔すらも。
カンダ
目に映る景色は、ネオンカラーのインクで塗りつぶされている。
カンダ
インクは空中を揺らめいて、人や人だったものの形を取る。
カンダ
自分が壊したもの、殺したもの、犯したものたちの形を。
カンダ
そうなるに十分な程の幻覚剤を使用した。
押収品として保管されていた薬という薬を服用した。
カンダ
この手はエンフォーサーを掴んで居た手だっけ?
それとも、三月兎を掴んでいる方?
カンダ
このまま壊してしまったら、気持ち良いだろうな。
スティブナイト
*カンダの心の疵「罪の悦楽」を猟奇で抉る。
エンフォーサー
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
エンフォーサー
2d6+4=>7 判定(+愛) (2D6+4>=7) > 7[5,2]+4 > 11 > 成功
[ エンフォーサー ] HP : 23 → 22
[ エンフォーサー ] イカエリ : 1 → 0
[ スティブナイト ] 子山羊皮の手袋 : 2 → 1
[ スティブナイト ] ティーセット : 2 → 1
スティブナイト
2d6+5+2+2-4=>7 判定(+猟奇) (2D6+5+2+2-4>=7) > 9[6,3]+5+2+2-4 > 14 > 成功
[ カンダ ] 罪の悦楽 : -1 → -2
[ カンダ ] 絶望侵蝕 : 0 → -2
[ カンダ ] 絶望侵蝕 : -2 → -1
[ カンダ ] 前科 : 0 → 5
[ カンダ ] 絶望 : -2 → -1
GM
*PCが状態〈絶望〉になったため、クエストNo.5が公開されます。
スティブナイト
心の疵の制御を失って、そうしたら。
スティブナイト
今お前の全身を駆け巡るそれは、何?
GM
肉袋が破裂して、生ぬるい液体が中から出てきている。
カンダ
眼の前で一つの命が失われた事が悲しい。
それが自分の手で成された事実に押しつぶされそうだ。
カンダ
自分で自分の事を好きになれない奴らに、せめて無罪を保証してやるために、法はあるのに。
カンダ
それを掲げるのは、この世界じゃたったひとり、ここにしか居ないのに。
エンフォーサー
カンダの凶行を止めるでもなく、ただ見ていた。
エンフォーサー
絶望にほんの少し触れた自分にすらその声の色がわかる。カンダはより深い闇の底に、自分の疵のさらに奥に落ちたのだ。
エンフォーサー
ただの殺人鬼に、犯罪者に成り果てたカンダでは、この森の救世主を殺すどころか……
エンフォーサー
手を汚すカンダに、いつものように気遣いを見せることはない。背を向けて、森の闇の中に歩いていく。
エンフォーサー
ただのエンフォーサーは。ただ執行するだけの者だから、もうカンダの法を掲げてやれはしない。
エンフォーサー
いいや、自分が法を掲げることなんてずっとなかった。
エンフォーサー
法を携えていたカンダがそうなってしまったなら。
エンフォーサー
もうこの森に法の光は届かないだろう。
エンフォーサー
エンフォーサーはカンダの元から去って行った。
カンダ
去りゆくエンフォーサーの背中が見えている訳ではない。
エンフォーサー
絶望するような弱い救世主は、いらない。
カンダ
視界はいまだぐちゃぐちゃで、ただ自分の手元から色んなものがぼろぼろぼろと、こぼれ落ちゆく感触だけが確かだった。
エンフォーサー
闇に溶けて消えていく白い気配だけがそう物語っているようだった。
カンダ
この陽の登らない世界で、誰もがもがきのたうち回っていた。
エンフォーサー
苦しんで、弱って、疲れ果てて、それでもなんとか立ち上がって。
エンフォーサー
でも、だから、カンダの事を支えてやれるほどに、エンフォーサーは強くはなかった。
カンダ
その苦しみに対し成せる事が何も無くても。
成そうとする事はできた。
カンダ
希望で照らす事はできなくても、照らそうとする事はできた。
エンフォーサー
エンフォーサーはそれをしなかった。
エンフォーサー
この昏い黒い森には、届かない光など意味がないとばかりに。
カンダ
人殺しと、己をそう苛むしかない定めの奴らに
カンダ
祀り上げられ、何とも繋がる事のできない奴らに
スティブナイト
けれどそれに意味はあっただろうか?
カンダ
心の内で何を唱えても、喪失感は留まらない。
スティブナイト
意味のあることなどひとつでもあっただろうか。
エンフォーサー
見つけられなかったものに意味はあるのか?掛けられなかった声にも?
エンフォーサー
その声を聞き届ける者が誰一人居なかったとしても?
カンダ
「せめて愉しませてもらえばいいじゃないか」
カンダ
ネオンカラーのインクが、視界を埋め尽くしている
[ 黒結晶B ] HP : 18 → 0
GM
*状態〈絶望〉〈絶望侵蝕〉中のため、抉る疵とアイテムの指定はPKが行います。
GM
*対象はツグハ。疵は「愛の否定」。能力値は猟奇。ティーセットを使用してください。
カンダ
2d6 (2D6) > 8[6,2] > 8
GM
6 黒結晶が舞っている。避けないならば、ぶつかってあなたを傷付けようとしてくる。
GM
2 薄暗く冷えた森を歩く。どれほど歩いても黒い光景が続いている。それは不安を煽り、陰鬱な気持ちになる。
カンダ
仲間を探す。それは黒結晶の邪魔を考えなければ、そう難しい事じゃない。
カンダ
光のある方か、匂いのある方に向かえば良い。
ツグハ
何しろ相手も声を頼りに歩いてきているのだから、鉢合わせるのはそう遅くない。
カンダ
見かければ、穏やかな──今までにないくらい穏やかな──声量で声をかける。
カンダ
「無事だったようでなによりで……何か不思議な事でも?」
カンダ
「ああ、声が小さいですか?先程少し喉をやられてしまいましてね」
カンダ
「聞き取りづらいようでしたら申し訳なく……」
そんな口実を述べて。
ツグハ
元より桁外れの声量から距離を取る程度の習慣はついていた。
カンダ
「────つもより細やかな声量ですので、聞き取り辛いかと思ったのですが」
カンダ
実際、それは本当に、一般的な声量よりも更に小さい。
カンダ
普段どおりの距離感では半分も聞き取れはしないだろう。ましてやマスク越しだ。
ツグハ
「そんな配慮が出来るひとならこれまで苦労せずに済んだんだけどな~」
カンダ
「このカンダ、仲間への配慮を欠かした事はありませんよ!」
ツグハ
「はぐれた状態で絨毯爆撃とかするわけないジャン」
カンダ
この森はどこでも黒結晶が舞っている。
無理にとおのこうとすればその欠片が背中を傷つける。
カンダ
「余波程度ではびくともせず、中心に巻き込まれそうな所にはそもそも陣取らないでしょう」
カンダ
「こんなに近くで顔を見るのは初めてではないですか?」
ツグハ
「マスクを外した所と同じくらい、見たことが無いかも」
カンダ
ツグハの背後に迫る黒結晶に、手を伸ばせば触れられる距離まで。
カンダ
数多の詩人が挑んだ難題だが、答えはYESだ。
カンダ
ノルアドレナリン、オキシトシン、パソプレシン
カンダ
その他体温や心拍に影響するものを数種ブレンド。
カンダ
それを、”触れた相手の脳内に直接発生させる力”を
カンダ
薬事法違反だって罪、覚醒剤の服用だって罪。
だから勿論犯した事がある。
カンダ
だって同じ物質”愛”を、自分にも発生させているからね!
カンダ
みんながみんな、乱痴気騒ぎしてるならさ。
一人ぼっち酒を飲まずに、つまらなさそうな顔する意味があるかい?
カンダ
ただ、狂ってないように見えるやつはいる。
そいつらは、まともになる事を諦めてない。
カンダ
自分の狂気に名前を付けて整理整頓、真面目で必死なやつらだよ。
それを馬鹿にするなんてとんでもない!
尊重したいと思ってる。
カンダ
何時からが思考だった?
何時からが会話だった?
カンダ
互いの色が漏出して、混じり合っているのが見えるだろう。
カンダ
あいつの名前を知ってるか?幻覚っていうんだ。
気の良い奴らだぜ。ハァイ。
カンダ
今、お前の身体がどんな状態で。
今、お前の身体がどんな体勢なのか。
気づいてる?
ツグハ
でも、そのまま後ろに倒れ込んだら、今頃は水晶にグッサリだからさ。
ツグハ
ぐるぐるぐるぐる、頭と一緒に、容れ物だって回ってた。
カンダ
片方は合ってて、たしかに虚空と握手してる。
惜しむらくは、手が2本あった事かな。
カンダ
いや別に、人のやり方に何も言わないけどさ。
カンダ
よく勘違いされるけど、別に恥ずかしがりじゃないんだよ。
カンダ
ただ見せないで居たほうが、何かと面倒事が少ないでしょ?
カンダ
あっちか、こっちか、あるか、ないかとか、そういう事をさ!
ツグハ
”生まれなかった方が、その者のためによかった。”
カンダ
ごめんごめん、エンドルフィン増やすから許してよ。
カンダ
真面目な話(そんなものは存在しないが……)君の思想はけっこう好みだ。
カンダ
見た目もわりと気に入ってる。中身はまあまあ。
カンダ
誰でもよくはない、って言うには十分じゃない?
カンダ
本当さ。だって嘘が付けるような状態じゃないだろ?
カンダ
ただそうだね。本当の本音で、君のいちばん好きな所を言うなら。
ツグハ
なるだけ使いやすい道具であるようにしてきたし、
ツグハ
なるべく綺麗な装飾品になるようにもしてきた。
ツグハ
誰かに必要としてもらえればそれでよかったんだから。
カンダ
おっと、覗き見した訳じゃない。言ったじゃん、隠し事なんて出来ない状態だって。
カンダ
答えるまでもないんじゃないかって思うんだけど。
カンダ
だってさ、必要としてもらいたかったって事は、君だって何か必要としたものがあったんでしょ。
ツグハ
「……げぇっっ…………ぐ、が、ふ、ごふ、ぐぇ……」
ツグハ
花と血の入り混じった、この世で一番嫌な匂いが。
カンダ
あ、ごめんごめん。でも君だってそう思ってるじゃん。
カンダ
同じものを嗅いで、同じことを思ってるんだ、許してよ。
カンダ
*「愛の否定」を猟奇で抉る。クエスト選択は2
エンフォーサー
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
エンフォーサー
2d6+4=>7 判定(+愛) (2D6+4>=7) > 2[1,1]+4 > 6 > 失敗
[ エンフォーサー ] HP : 22 → 20
[ エンフォーサー ] HP : 20 → 19
カンダ
2d6+4+2=>7 判定(+猟奇) (2D6+4+2>=7) > 3[1,2]+4+2 > 9 > 成功
GM
*カンダは価値15までの宝物か聖遺物を獲得してください。
[ カンダ ] ティーセット : 1 → 0
[ ツグハ ] 愛の否定 : -1 → -2
[ ツグハ ] 前科 : 0 → 5
[ ツグハ ] 絶望 : 0 → -1
[ 黒結晶A ] HP : 22 → 0
カンダ
こっそり盛るような事はしないぜ。
だって聞こえてるだろ?
カンダ
「……ところで、エンフォーサーを知らない?」
カンダ
何かを探すように、インクが空中をうろつく。
けれどそれは、普通ならば見えない。
カンダ
だってそれは幻覚のインク。それが見えるのだとしたら。
カンダ
「それはそれとして、悪戯心は止まらないのさ」
カンダ
「相合い傘書いちゃうか。片方にエンフォーサーの名前書いてさ」
カンダ
べちゃり。べちゃり。
幻覚のインクが黒水晶を汚す。
カンダ
汚く描かれた相合い傘を、見える人物は限られている。
ツグハ
それは、花葬なんて麗しい物では無かったけれど。
ツグハ
醜い紅を覆い隠すくらいの役には立っただろう。
ツグハ
煌びやかに輝く蛍光色は、現実には無い虚構の色。
ツグハ
絶望の森は、只々、全てを黒に染めていくのみ。
GM
それが見える能力のことを、人は「愛」って呼ぶんだろ?
GM
1ラウンド目のPC全員の行動が終了しました。