ブラッドムーン「夜に落ちる」

キャラクター紹介&日常シーン

GM : てすてす
GM : こんなかんじ
九鹿 愛佳 : てすてす
多宝院 那由 : ワー
豊四季 一澄 : マイクテステス。
多宝院 那由 : 名前の色かわるかな
豊四季 一澄 : おっ本当だ 変えられるぞ。
九鹿 愛佳 : ふたたびてすてす
多宝院 那由 : これで表情かわるのかな
GM : はい。ではあらためて。
GM : アクションホラーRPG ブラッドムーン
GM : オンラインセッション『夜に落ちる / Slip into the Night』
GM : はじめさせていただきます。よろしくお願いします!
多宝院 那由 : よろしくおねがいします!!!
豊四季 一澄 : よろしくお願いします!
九鹿 愛佳 : よろしくお願いします

キャラクター紹介:多宝院 那由

多宝院 那由 : はい! PC1自己紹介! やります
GM : おねがいします!
多宝院 那由

PC1『多宝院 那由』

多宝院 那由 : 多宝院 那由(たほういん なゆ)! 17歳の自尊心たっぷり女の子です
多宝院 那由 : 資産家の娘で、正しい父親、ちょっと過保護な母、かわいい妹2人、使用人達に囲まれて育ちました
多宝院 那由 : 長女であるため実家の後を継ぎたく、強くなろうと思っています。強いため文武両道です。
多宝院 那由 : 部活は今は帰宅部です。諸々ありライフル部をやめてしまったんですが、ライフル部にいた頃はめちゃくちゃ腕前がすごく、七栄等花ちゃんとツートップで、互いによいライバルって感じでした。等花ちゃんとは今もなかよしです。
多宝院 那由 : 部活をやめたあともライフルのことを諦められず、放課後に残ってこっそりライフルの練習してます。ちょっと悪い子なんですが、強いためまあ大丈夫でしょう、きっと。
多宝院 那由 : そんな感じ……かな!
GM : はい、ありがとうございます。

GM : 【ライフル部部室】
七栄 等花

NPC『七栄 等花』

七栄等花 : 「ナユ!!!!!」
七栄等花 : 部室のドアを開けると共に、ボディから飛び込んでくる等花。
七栄等花 : 部活が終わり、制服に着替え終わっている。
七栄等花 : 「さっきさー、先輩がめちゃめちゃ、なんでナユがレーン使ってるのって切れてたんだけど!!」
多宝院 那由 : 「おや、トウ――」
多宝院 那由 : 振り返る、と同時にダイブを身体で受け止める。衝撃が重い(これはもちろんレディに対して言ってはいけないが)。
七栄等花 : 等花は直前でブレーキを踏まないので、ダイレクトにクるタイプだ。
多宝院 那由 : 「……あ、あー。 ……バレてた? いや、まあ、そりゃな」
七栄等花 : 自分のサイズをわかっていない犬とだいたい同じ挙動をする。
多宝院 那由 : こんなまだ人の多い時間から使ってたらそりゃバレバレのバレだ。
多宝院 那由 : よーしよしよし。背中をなでる。
七栄等花 : 「絶対ナユの前では直接言わないから腹立つ!」
多宝院 那由 : 「いやー、だってほら、そこに倉庫の鍵が……あったから? いいのかなって」よくない。
七栄等花 : 「全然良いでしょ!」
七栄等花 : 「減るもんじゃないし!」
七栄等花 : 空間は減るもの。
多宝院 那由 : 「言ってくれればどくのに。僕は人の邪魔はしない主義だぞ」
七栄等花 : 「それはダメだよ!」
七栄等花 : 「わたしが許さないからね!」
七栄等花 : 「ナユが撃ってるの、もっと見たいもん」
七栄等花 : 「全角度から見たい」
七栄等花 : 「モーションキャプチャーして3Dモデルにしたい」
多宝院 那由 : 「あ、それは名案だな。僕も僕の3Dモデルには興味がある」
七栄等花 : 「よし、今度の部費に申請してみよ……」
多宝院 那由 : 「トウカのも作ってもらいたいな。部費でダメなら、ウチでこう、なんとかできないだろうか」
七栄等花 : 「えっ! 私のはいいよ~」
七栄等花 : 手を顔の前で振る。おおよそ5Hzで。
多宝院 那由 : 「ええ、欲しいよ。だってトウカの動き、綺麗だから」
七栄等花 : 「ナユの方が綺麗だよ!」
多宝院 那由 : 「うーん、じゃあ……僕ら二人とも一番綺麗というのはどうだろう」
七栄等花 : 「ん~~~~~~~」
七栄等花 : 「…………譲歩!!」
多宝院 那由 : 「ふふ、ありがとう」
七栄等花 : 「……部活には復帰しないの?」
七栄等花 : 「大会のエントリー、まだギリギリまで伸ばしてもらってる、けど」
多宝院 那由 : 「……」
多宝院 那由 : 「……いや、うん。参加はできなさそうかな」
多宝院 那由 : 「他の部員に迷惑をかけてもいけない。ギリギリはよくないよ。余裕を持ってエントリーしないと」
七栄等花 : 「……うん。わかった」
七栄等花 : 目に見えてしょんぼりする。
多宝院 那由 : 「……ごめんね」
七栄等花 : 「ううん!」
多宝院 那由 : 「僕がいなくてもトウカが出てくれるなら安心だ。優勝間違いないね」
七栄等花 : 「まあね、負けないけど!」
七栄等花 : 「応援には来てね!」
多宝院 那由 : 「トウカは僕が見た誰よりも美しいから、間違いない。……あ、僕も同率で」
多宝院 那由 : 「もちろん! 全力で応援するよ」
七栄等花 : 「わーいわーい」
GM : こんなところかな。
GM : 日常だからね。特にオチなどなく。
多宝院 那由 : はい!!!
多宝院 那由 : ハア
多宝院 那由 : かわいすぎる
多宝院 那由 : 天才?
GM : はちゃめちゃにいちゃいちゃした。
多宝院 那由 : したな・・・・・・・・・・・・・
GM : しましたね。
九鹿 愛佳 : こんなにいちゃいちゃして大丈夫か?
豊四季 一澄 : これ以上ないいちゃいちゃを見せていただいた。
多宝院 那由 : ハア・・・・・・・一生狂っちまうよ・・・・・・・・・・・・・・・

キャラクター紹介:豊四季 一澄

GM : さて、それではPC2の自己紹介をお願いします~!
豊四季 一澄 : はーい!
豊四季 一澄

PC2 『豊四季 一澄』

豊四季 一澄 : 豊四季 一澄(とよしき いずみ)、17歳の女の子です。
豊四季 一澄 : 双子の弟とともに仲良く……仲……
豊四季 一澄 : そうですね、日常的に喧嘩しながらなんだかんだ普通に生活できる程度には仲がよく育ってきました。
豊四季 一澄 : 明るくて学校の友達も多いほう、年齢もあってそろそろ将来について考えなきゃいけないかなと思いつつ特に何もない。
豊四季 一澄 : 今はいかに校則をかいくぐりつつこの真っ黒い制服を良いものにするかに余念がない。
GM : かわいい。
豊四季 一澄 : このまま自分と弟と、二人なんとなく大人になるんだろうな、とも。
豊四季 一澄 : そういう人です。よろしくお願いします。
GM : はーい! ありがとうございます!
GM : ナユちゃんとは知り合い?
豊四季 一澄 : 那由さん、特に話したことはなくても話を聞いたことは絶対あると思います。
GM : まああるよね。
多宝院 那由 : 那由も那由でなんかまんべんなく人と喋ってそうなタイプだもんな
🐟 : 目立つ割に気さく
多宝院 那由 : まぁまんべんなく話してる上で特定の人とベッタベタになかがいいが・・・・・・
豊四季 一澄 : 一部で「なんで深縁女学院じゃなくてうちなんだろうね? すごい家じゃん多宝院って」と言われてそうなイメージ。
九鹿 愛佳 : なゆちゃん、つよい人間
多宝院 那由 : わかる 常識を知って強くなるためとかだと思います(?)
GM : 帝王学……
九鹿 愛佳 : 世間の常識も兼ね揃えた上流階級……上に立つみを感じさせられるな……
多宝院 那由 : 人を知らないと人の支配はできないからな……
🐟 : 常識は強いしな……
豊四季 一澄 : 常識と暴力は強い 人間の特権。
🐟 : 人間最高!
GM : はい、ありがとうございます。
GM : それじゃあロールしてきましょう。一馬も同じ学校ですね。一個下か。
豊四季 一澄 : てっきり同学年だとばかり。必要そうならこちらが1年下がります。
GM : あ、そうか双子か。
GM : 双子だったわ。
GM : 同学年でーす。
GM : よし、じゃあ。やっていきましょう。
豊四季 一澄 : はい!

GM : 【昼休み・2-1教室】
豊四季 一馬

NPC 『豊四季 一馬』

GM : あなたと一馬は別のクラスだ。
GM : 双子で同じ学校で、しかし学校であえて話すことはほとんどない。
GM : 最近では同じ通学路であるのに、わざわざ時間をずらして家を出ている。
GM : あなたはクラスメイトと机を繋げて、昼食をとろうとした。
GM : 弁当のふたを開けたとき、すぐに気付くことだろう。
GM : 二段ある両方が、どちらもおかずなのだ。
豊四季 一澄 : 「…………うわっ」やっちまった顔。
GM : どうしますか?
豊四季 一澄 : 「ごめん、ちょっと待ってて」とお弁当の中身を周りに見せて、片方持って席を立ちます。
GM : 一馬は2-2。那由と同じクラスです。
豊四季 一澄 : 席を立つ歩幅が一歩ごとに大きくなっていくのが周りにも見てわかる。
豊四季 一澄 : 扉を開ければ隣の教室はすぐ、他の生徒など目に入っていないかの如く。
豊四季 一澄 : 「か――ず――ま―――ッッッ!!!!」
豊四季 一馬 : 「ああ?」
豊四季 一澄 : 「あんた! あたしのお弁当!! 間違えてんじゃん!?」
豊四季 一馬 : 教卓に座る一馬は、手に『瀬戸風味』と書かれた瓶を持っている。
豊四季 一馬 : ふりかけだ。
豊四季 一馬 : 既に両方の白米にふりかけが掛けられている。
豊四季 一澄 : 言いながらおかず箱の片方を突き出す、その間に。
豊四季 一澄 : もはや白くなくなった白米が目に入る。
多宝院 那由 : 「おや? そちらにはおかずがあったのか! よかったな一馬君!」
豊四季 一澄 : 「よくない!!!!!」
豊四季 一馬 : 「まあ俺は別に瀬戸風味三昧でも悪くなかったけどな」
多宝院 那由 : 「ふりかけで足りなかったら僕のパーフェクトな高級ごま塩瓶をあげようかと思っていたが、必要なかったようだな!」
豊四季 一澄 : 「あんたがよくてもあたしがよくないの!!!」
豊四季 一馬 : 「いやそれは普通に食べてみてえよ!」
豊四季 一馬 : 「いいだろ、糖質ダイエットっていうじゃん」
多宝院 那由 : 「幻のヒマラヤ紅岩塩をふんだんに使ったやつだぞ」
豊四季 一澄 : 「そこまでやるほど太ってないし!」一団に近づいて無言で片方の白米を持っていこうとします。
豊四季 一馬 : 特に抵抗はしない。
豊四季 一馬 : もちろん一馬もおかずを食べたい。
豊四季 一馬 : 卵焼き(甘い)となれば尚更だ。
豊四季 一馬 : 「白黒じゃないごま塩なんて初めてみた」
豊四季 一馬 : 「俺の瀬戸風味代払えよな~」
多宝院 那由 : 「ふふ、ではまたの機会にしよう。4つの弁当箱の中すべてが白米だった日においで」なんか装飾とかがほどこされたガラスっぽい容器を振っている。
豊四季 一澄 : 自分だっておかずばかりでは不満だったので、代わりに置いていく。「こっちが払ってもらいたいくらいじゃん、かけられちゃってさー」
豊四季 一澄 : すれ違いざまに瓶を見る。「わ、すご」
豊四季 一馬 : 「親父が会社でおかずだけの弁当を開くことになるな……」
豊四季 一馬 : 「甘い卵焼きはご飯に合わせづらいからちょうどいいだろ」
豊四季 一馬 : そのための常備瀬戸風味だ。
豊四季 一澄 : 「卵焼きだけで食べればいいじゃん」
豊四季 一馬 : 「ご飯があまるだろ」
豊四季 一澄 : 「他の子からおかず分けてもらえば? いっつもそんな感じ」
豊四季 一馬 : 「俺は卵焼きを交換に出したりはしない」
豊四季 一馬 : 「卵焼きを交換に出したりはしない」
豊四季 一澄 : 「ほんっと甘党~」と笑って、ふと時計を見上げる。
豊四季 一澄 : 「うわ、お昼終わっちゃう」
豊四季 一馬 : 「うわやべ」
豊四季 一馬 : 「次体育なんだよ」
豊四季 一馬 : なお多宝院の弁当はクラス内で特別な理由なしに手を出すことをみんなで禁じている。そういう条例を風紀委員が作った。
豊四季 一澄 : 「そりゃ大変だ」と他人事の風を吹かしつつ、
豊四季 一澄 : 「じゃ、もう間違えないでよ」とナチュラルに相手が間違えたことにして去っていきます。
豊四季 一馬 : 「おー」
多宝院 那由 : 手を振って見送る。キラキラした瓶から紅色の塩とカラフルな美しいごまがシャラシャラと音を立てている。
GM : こんなところですね。ありがとうございました!
豊四季 一澄 : ありがとうございましたー!

キャラクター紹介:九鹿 愛佳

GM : それでは、PC3の自己紹介をお願いします。
九鹿 愛佳 : はい
九鹿 愛佳

PC3 『九鹿 愛佳』

九鹿 愛佳 : PC3 九鹿 愛佳(くろく あいか)
九鹿 愛佳 :
六分儀高校に通う高校1年生。学校では比較的静かなほう。校内でうるさくしたりはそんなにしない。
九鹿 愛佳 : 少し前にイメチェンでもしたのか、髪が短くなりました。前は一澄ちゃんぐらいあった、かも。
九鹿 愛佳 : バイトをしていたので帰宅部。勤め先は本屋さん。運動神経はほどほど。
九鹿 愛佳 : 家族は両親と弟が1人。至って普通の家庭。
九鹿 愛佳 : でした。
九鹿 愛佳 : きっかけは、吸血鬼に殺されかかって里奈先輩に助けられ、九死に一生を得たところから。
九鹿 愛佳 : 里奈先輩に教えてもらいながら、吸血鬼狩人としての人生はまだ始まったばかりのところです。
九鹿 愛佳 : 以上です。よろしくお願いします
GM : 既に狩人で、現在はトレーニングと、狩りのサポートというところでしたね。
九鹿 愛佳 : まだ単独でやりとりできるほどではない、ぐらいの実力ですね。
九鹿 愛佳 : それはそれとして里奈先輩オススメ(?)の杭で貫きます
GM : 里奈曰く、吸血鬼を狩るならやっぱり杭だよね、とのことです。
GM : 残された家族がいますね。
九鹿 愛佳 : 弟がひとり。
九鹿 愛佳 : 両親は事故みたいなことにしたのかな。してないとまずいな。
九鹿 愛佳 : 弟の日常はきっと護られてるんですね。陰ながら
GM : そのあたりは狩人の組織が上手いこと処理しますね。
GM : 警察の中にもクラブという、狩人の部会があります。
GM : D7のエージェントが光をチカチカさせて、記憶を消したりもしますね。
GM : 吸血鬼の被害者に対して、そうすることもある。
九鹿 愛佳 : 吸血鬼の存在を広めちゃいけないからね。しかたないね
GM : でも、あなたはそうされなかった。
GM : どうせですから、そのシーンをやりましょうか。
九鹿 愛佳 : そうですね。 初めて吸血鬼に気づいてしまうシーンになるかな

GM : 【九鹿家・ある夜】
GM : ガラスが割れる音、それから悲鳴。
GM : あなたの日常が終わる音。
GM : 一瞬で引き裂かれて、それでもう戻らない。
九鹿 愛佳 : 聞こえた悲鳴に飛び起きて、かけつけてみれば。
九鹿 愛佳 : そこには両親。だったもの。
GM : それが、男にのしかかられている。
GM : 男は大きな棒のようなものを抱えて、それを口にしている。
GM : 口が赤く濡れていた。
GM : クイズ番組が流れている。
GM : 答えの直前でCMに切り替わり、車が欧風の町並みを軽快に走る映像。
GM : 男が口に運んでいるのは、あなたの母親の腕だ。
GM : 男の目があなたと合う。
GM : 男は抱えていた腕を、あなたへと投げつけた。
GM : 人の腕というのは存外に質量があり、ずしりと重みを持ってあなたにぶつかる。
GM : 芳香剤のCM。独特なCMソングが流れている。
GM : 男が一歩踏み出すと、血の滴りの音。
GM : 男は血にまみれた口で、にやりと笑う。
GM : 「動けないか、動けねえよな」
GM : 男はくたびれたスーツ姿。
GM : 血、腕、死。異様な光景よりもあなたが感じたのは、
GM : 知らない男の人が自分の家に立っているということの素朴な違和感。
GM : 男はテーブルを押しのけて、まっすぐあなたのもとに近づいてくる。
GM : そしてはっきり、明確に、
GM : あなたは、それがあなたに殺意を傾けていることを自覚する。
九鹿 愛佳 : 「――」 その光景に、言葉は出なかった。出せなかった。
九鹿 愛佳 : 母親の腕だったものが投げつけられて。自分の体にぶつかって、どしりと音を立てて床に落ちる。
九鹿 愛佳 : 生暖かく湿る寝間着。嗅ぎなれているわけのない匂いがする。そして。
九鹿 愛佳 : 男はなにか喋りながら近づいてくる。発された音がよく分からない。
九鹿 愛佳 : ただ、
九鹿 愛佳 : この先に行かせてはいけないということと
九鹿 愛佳 : "これ"は生かしていてはいけないという感覚。
九鹿 愛佳 : 男が近づいてくるのに合わせて、数歩、下がる。
GM : 「おお、そうだ、逃げろ逃げろ」
GM : 男は愉しげに笑う。
九鹿 愛佳 : 「……あなたは、なに」
九鹿 愛佳 : 絞り出すようにしてだせた声は、それだけだった。
GM : 「キューケツキだよ」
GM : 「わかるだろ? 人間の血を吸っていきるあれだ」
九鹿 愛佳 : キューケツキ、きゅうけつき、吸血鬼。
九鹿 愛佳 : 下手な映画の撮影はよそでやってほしい。なんて思える思考能力はなかった。
九鹿 愛佳 : 下がりながら、壁に手を付きながら逃げるようにして手に取れたのは、少し大きな鋏ぐらい。 手にとって、"吸血鬼"に向ける。
GM : 「オッ! いいねえ!」
GM : 男は手にべったりと付いた血を舐める。
九鹿 愛佳 : 「……」 来ないで、なんて台詞は、たぶん台本の中にしかないんだろうな。口の中が乾いていく。
GM : 手を下ろし、男はにやけた顔のまま、黙る。
GM : そしてまっすぐ近づいてくる。
九鹿 愛佳 : 鋏の刃を、向かってくる男に突きつける。 突きつけようとした。 その腕は強ばって。震えていた。
GM : それに構わず近づいてくる。あなたの目を見て。
GM : 鋏は見ず、決してその目はそらさない。
九鹿 愛佳 : 突き付けた腕を少しひく。鋏なんて意にも介さない男に、それが通用するかなんて知らないが。 
九鹿 愛佳 : 「……ッッ!!!」 握りしめた鋏を、前に突き出す。生まれてはじめて、眼の前のものを殺そうと意図して。
九鹿 愛佳 : 殺さなければ、殺される。
GM : それは深々と突き刺さる。
GM : あなたの手に、はっきりとその感触が伝わる。
九鹿 愛佳 : 肉に深々と刺さる感触が、刃を通して、手に、腕に、そして脳に届く。
九鹿 愛佳 : そして、自分に刺された男を見た。
GM : 男はにやけた顔を浮かべたまま、刺されたときに止めた足を、構わず進める。
GM : 深く胸を突かれたところで、それは止まらなかった。
九鹿 愛佳 : 「あ、……あ……、なんで、なんで、……!」 鋏の刃を抜く。何度か、同じことを繰り返す。突き刺し、割く。
九鹿 愛佳 : なんど繰り返しても意味はない。
九鹿 愛佳 : 吸血鬼だから。
GM : 男は依然として前進し続ける。
GM : そのまま何度も突き刺されながら、あなたを壁際まで押しやる。
GM : 両腕を壁につき、血まみれの顔をあなたの顔に近づける。
九鹿 愛佳 : 「く、……あ、……嫌…………!!」 抗いようもなく。背に壁がつく。 恐怖。嫌悪。瞳にひときわ残ったのはどちらでもなく。
九鹿 愛佳 : 目の前のものへの殺意。
GM : あなたの首に掛かる、生暖かい吐息。
GM : しかし、それが不意に途絶える。
GM : ドン、という鈍い音がした。
GM : 「遅くなってごめんなさいね」
GM : 女性の声。
三ヶ月 里奈

NPC 『三ヶ月 里奈』

三ヶ月 里奈 : そこに立つのは、私立深縁女学院の制服を着た少女。
三ヶ月 里奈 : 手には何やら鉄の棒のようなものを持ち、その先で青く、赤く、光るものがある。
九鹿 愛佳 : 壁へと押し付けられていた力がなくなり、崩れ落ちるようにへたり込む。 突然現れた女性。歳はそう変わらないように見える。
GM : 「なんだ、てめっ――」
九鹿 愛佳 : 事態を飲み込めずに、ただ、その様子を見ているしかなかった。
三ヶ月 里奈 : 少女は男の顔面に、その先端を押しつける。
GM : 男は悲鳴を上げる。火は瞬く間に男の上体に燃え移る。
三ヶ月 里奈 : 少女が棒を振り回し、力強く男の腹を突く。
GM : 男は窓の外まで弾かれて、そのまま飛び出した先の道路でトラックが男を轢いた。
みこうり : 吸血鬼 トラック 轢かれる なぜ 検索
ariori : 轢きが入るとテンション上がっちゃうな
九鹿 愛佳 : もしやトラックが最強武器……?
みこうり : どのブラッドムーンのセッションでも車に轢かれてる気がするな、吸血鬼
豊四季 一澄 : 乗り物とかパトカーとか強そうだもんな…
多宝院 那由 : そんな一般的なの?
木公戸 : 車……ではなく単車で轢こうとしたら、おれの強いベスパが破壊された話します?
みこうり : 私がプレイヤーのときも三人がかりでパトカーで轢いたな
ariori : 野球の魔女でもバスが暴れてましたしね
三ヶ月 里奈 : 誰でも使える暴力ですから。車は。
三ヶ月 里奈 : 誰でもではないが。
みこうり : 炎上恋愛戦線でも魔女を重機で轢いてた
🐟 : 車は強いね
🐟 : 私はNPCを車で轢きました
木公戸 : 質量×スピード×合金=破壊力
みこうり : やっぱみんなモンスターを車で轢きたいんだな
🐟 : 人類共通の轢き願望
🐟 : 【背徳】モンスターを車で轢きたい
木公戸 : モンスターに車でぶつかりたくないハンターなんていません!
三ヶ月 里奈 : 「ナイスタイミングだよ。どうもありがと」
三ヶ月 里奈 : 少女はスマートホンにしては大きすぎる受話器のようなもので誰かにそう話して、
三ヶ月 里奈 : 今度はあなたに向き合った。
九鹿 愛佳 : 気持ち悪かった息も、威圧感もなくなったのに、立ち上がれない。
九鹿 愛佳 : ただ呆然と、里奈を見上げている。
三ヶ月 里奈 : あなたの前にしゃがみ込んで。
三ヶ月 里奈 : 「力が及ばなかったことを、どうか許して欲しい」
九鹿 愛佳 : 「……」 里奈の言葉を聞いて、しばらく黙っていて。
九鹿 愛佳 : 改めて認識させられて、そこでようやく、追いついてくる。
九鹿 愛佳 : 里奈の言葉のほんの少し前に、吸血鬼が現れて、両親が殺されて、そして自分もまた殺されかけたということを。
九鹿 愛佳 : それまでの日常が壊れたことを認識させられる言葉が、聞こえた。
三ヶ月 里奈 : 「せめて仇を討つくらいは、させてもらうよ。それと、今後のことも、相談は乗る」
三ヶ月 里奈 : それ以上はできない、とでも言うように、彼女はすっと立ち上がった。
九鹿 愛佳 : 「……、……待って」 立ち上がり、去ろうとする里奈に、小さく声が響く。
三ヶ月 里奈 : 「なんだい?」
九鹿 愛佳 : 「……、……あなたは、あいつを、あいつらを、殺せるの?」
三ヶ月 里奈 : 「殺せる。そのために私たちは戦っている」
三ヶ月 里奈 : 棒の先端で揺れるのは炎。
三ヶ月 里奈 : 「私たちは、吸血鬼狩人だからね」
九鹿 愛佳 : 「吸血鬼、狩人……」 吸血鬼を、狩る者。
九鹿 愛佳 : 里奈の言葉を繰り返して、それから、里奈に告げるだろう。
九鹿 愛佳 : 「私は……」
九鹿 愛佳 : 吸血鬼を狩る意思を。残った家族を守るために。
三ヶ月 里奈 : 里奈は頷いて、コートの懐から白い封筒を取り出す。
三ヶ月 里奈 : まるでラブレターでも入っているかのような横長の封筒は、鮮血のような赤い封蝋で閉じられて。
三ヶ月 里奈 : 「何から何まで片付いて、それでももし、"踏み込む”つもりがあるなら」
三ヶ月 里奈 : 「その封筒を開けるといい」
三ヶ月 里奈 : 里奈は歩き出す。夜の闇に向けて。
九鹿 愛佳 : 静かに頷き、封筒を受け取る。
九鹿 愛佳 : 涙を流してから、その赤い蝋が溶かされるまでに、それほど時間はかからなかった。
九鹿 愛佳 : そうして、その門は開く。
GM : 九鹿愛佳はその門をくぐり、夜へ――。