わく₂☆ミプロフちょ→かけひき♡

*プロフ帳かけひき ……の、ちょっとだけ前の話

公爵家の所有する街の、とある建物の中。

救世主には「依頼斡旋所」と呼ばれているその建物は、そこらの村の建物よりいくらか整っており、清潔だ。

公爵家に認められ、何らかの取引をしている救世主たちにはロビーが広く貸し出されていて、出入り自由になっている。

いくつかの大きなテーブル。手間のかかったソファ。頼めばティーセットと紅茶すら出してくれる……まぁ、その濃さや量は実績次第ではあるが。

そしてその奥にもいくつか部屋があって、末裔達が働いている。そのどれもがこの国の標準と比べたら秀麗で、服の乱れもない。

ロビーで駄弁る救世主が3人。

他にもこの場には数人の救世主がいるが、よく目立つのはその3人であった。

まず大きなテーブルを貸し出されている点。次に、珍しく、他の救世主達より疲れた顔をしていない点。

そして、コインの枚数を見るまでもなく、纏う力が他の救世主グループとは違った。

声をかけたならば(この世界ではそんなことをするのは愚策かもしれないが)、きっと正直に答えてくれるだろう。「50枚」と。

公爵家が囲っている救世主はいくらかいる。公爵家は多数の救世主と取引をしている。
しかし、公爵家の依頼を継続して受けられるようなまともな救世主は少ない。それが高脅威度ともなれば、なおさら。

この拠点に出入りするような公爵家と親交がある救世主の中で、コインが50枚あるものは……本当に数少ない。

その力とはやや離れた印象か……あるいは逆に、その力を示すようにか。いずれにしても。

その3人がする会話は、至って「まとも」だ。この堕落の国では、あり得ないくらいに。
美希
「は~~~~、おなかぺこぺこ~。まぢありえんてぃ~」
コサギ
「この会議終わったらなんかごはん出してもらお~。調査は終わったし。終わったよね?」
ヌスク
「終わったが……まぁ、終わったというか」
美希
「どぉやっても外からじゃアレ以上はむりむりまぢ無理っていうか~……」
コサギ
「だよね~」
コサギ
「僕も頑張ってみたけどぜーんぜん」
コサギ
「っていうか僕より美希のが情報収集うまいし、僕はどっちかってーと集められた情報から推測する担当じゃん」
コサギ
「そもそも情報がない場合……ないので……ないんですよね~……」
ヌスク
「アタシがダッシュして5、6時間ってとこだから、そんなにあの森、広くはないんだけど」
美希
「それウチらだったら半日かかるからね?」
コサギ
「ん~、でも半日、半日でしょう」
コサギ
「おんなじ方向に歩き続けたら出られるじゃん、普通に」
コサギ
「それで迷子になるっておかしくね?」
ヌスク
「森の外周は数時間でも、森の中だけクソでかくなってたりとか?」
ヌスク
「アタシも巨大化したらいけるか?」
コサギ
「巨大化は万人に実装されてる技能じゃないぞ」
コサギ
「あ~、まぁ、そう、中のことはわかんない」
コサギ
「今日はその調査はできなかったね」
コサギ
「っていうかまぁ、準備不足すぎるからね」
コサギ
「で、話を戻すけど」
コサギ
「森の中の空間がなんか変になってる可能性はある」
美希
「もうちょっと突き止められたらよかったんだけどね~」
美希
「ギリギリ出てこられた救世主とか、ちょっとだけ森に踏み込んだだけの末裔とかも、ほとんど会話にならなかったし」
美希
「プロフ帳渡したんだけど、な~んか全然ダメで」
美希
「こんなに福利厚生が整ったプロフ帳なのに……」
ヌスク
「文字が書けない人でも書けるようになったときは驚いたが」
コサギ
「今マジですごいもんね。何から書けばいいかわかんなくなったらヒント出てくるからね」
コサギ
「イルカが出てきたときはビビった。それ100年前とかの古代文明だよね」
美希
「カルチャーショックがショッキングピーポーマックスだからやめてほしぃ」
コサギ
「100年だとさすがにカルチャーショックってレベルじゃないだろ……」
ヌスク
「ってかよ、美希のはさ、それが心の疵で、コインが50枚あるわけだぜ」
ヌスク
「それで答えられねーってことはよ」
ヌスク
「格上か、あるいは、亡者化よりひでー『何か』になってんじゃん?」
ヌスク
「殴って解決するなら話がはえーんだが」
コサギ
「殴って死んだら話はできないなあ」
美希
「っていうか、殴らなくても死んでっちゃうんだよねえ」
美希
「死なない人は、なんか操られてるみたいでさ」
美希
「そもそもプロフ帳拒否られたりする」
コサギ
「格上っぽいな~」
美希
「名前すらわかんないことある~?」
美希
「今仮のコードネームで『スティブナイト』ってついてるけどさあ」
美希
「気になるよねえ、本名、まぢで」
ヌスク
「アタシは強さのほうが気になる」
コサギ
「戦闘狂~」
コサギ
「僕はじゃあ、『なんでこんなことしてるのか』でいきます」
ヌスク
「情報早当てバトル!?」
美希
「どうやってもこれ以上は森の中に入らないとダメだろうなあ」
コサギ
「で、今日公爵家からされるのもその話だろうな」
美希
「バトル日和になってきたな~」
コサギ
「……そろそろ時間?」
公爵家
その言葉と同時に、公爵家が3人の救世主に近づいてきて、深々と頭を下げる。

その公爵家に連れられて、3人は別室へ移動していく。

 

数十分後。備え付けの食堂。
美希
「じ、事前報酬が……手厚すぎる……」

並べられているのは豪華な食事。
美希
「ランドセルが重い」
ヌスク
「持ってやろうか?」
美希
「それもそう。どうせ死ぬまで添い遂げんだから」
美希
シリング銀貨……ではない、あまり見ないような金貨がぎゅうぎゅうに詰めこまれていて、袋の口から見えている、それを渡す。
美希
渡す途中で1枚落として、重い金属の音を立てた。
美希
その滅多に聞かない音に、食堂にいた誰もが振り返って。
注目を浴びた美希が、えへへ、と照れくさそうに笑う。
ヌスク
自分の分と合わせてふたりぶんの硬貨を適当に服の中に突っ込むこちらはあまり周囲の様子に構うことはないが、かといって圧をかける様子もなさそうだった。
ヌスク
残りの1枚をもうひとりに渡す。
コサギ
「わあ、命だ~」
コサギ
「命が共有されてる」
コサギ
「シェア命じゃん」
コサギ
「返せるもんなんもな~い」
美希
「大事にしてネ……」
ヌスク
「で、やっぱついに来たか、って感じだな」
美希
「来たねぇ~」
コサギ
「去年ちょっと話題になってたときに行ってたらこんなクソ大事にならずに済んでたのかなぁ」
ヌスク
「過ぎたことはしゃーねぇ」
ヌスク
「……が、まぁ一理はある。あの1年で相当脅威度が増してるらしいよな」
コサギ
「コワ~。戦闘狂なの?」
ヌスク
「だと嬉しいがな~」
美希
「戦闘狂って言うにはなんかね~……」
美希
「やっぱ情報変だったよね」
美希
「どっちかというと選んで戦ってる戦闘狂ってよりは、災害」
コサギ
「自然現象に近いっていうかね」
コサギ
「まぁ、だから救世主そのものってより、『絶望の森』って名前の方が知名度高いんだろうな」
公爵家
シェフが料理を運んでくる。前菜に、カボチャの亡者の幼体(成長すると馬車になり人をものすごい速さで拉致するのでこの畑は徹底的な管理がなされている)の最高のバター焼き。
ヌスク
それを真っ先に食べ終えて、うまいな~! とニコニコ笑っている。
美希
「贅沢なやつだってことがもうこの匂いだけでも確定的に明らか……」
コサギ
「……どんだけヤバいんだろうね、その救世主」
美希
「まぁ、ぁたしのこの情報収集力でほとんど情報が集まってないってのがまずマヂヤバなんでしょ」
美希
「うわ~……まぢ美味しい~……やばぁ~……写メれないの……?」
ヌスク
「写メってどうすんだよ」
美希
「記録して……思い出にする……」
コサギ
「そういう細かい記録に助けられてんだよな~、僕たち」
コサギ
「ちょっとの情報でも集めとくとあとで精査する時便利」
ヌスク
「アタシが遠出して力仕事やって、美希が細かいとこ見て、コサギが分析する」
ヌスク
「ってのも、結構さまになってきたよな」
コサギ
「ヌスク、最初よりずっと……力以外の仕事もできるようになったっていうか」
コサギ
「ぶっちゃけ賢くなったっていうか、わりと変化に気付くようになった」
コサギ
「見込んだ甲斐あったな~」
美希
「鍛えた甲斐もあった」
ヌスク
「項目があったらわかりやすい」
ヌスク
「教え方がうまい」
美希
「チームワークだな~」
美希
「ズッ友」
コサギ
「ズッ友だな~」
ヌスク
「ズッ友だぜ」
公爵家
もういくつか、皿。と、上質なワイン。
公爵家
和やかに夕食が進んでいく。
公爵家
それについて咎めるものも、嫌な顔をするものもこの場にはいない。
公爵家
「それだけの依頼が待っている」とわかるから。
美希
「あ~、ほらヌスク©、ネックレス汚さないの」
ヌスク
「ああ? あ~……」
コサギ
「でもマシにはなってる。前まで我々でいうとこの2歳児レベルだった」
ヌスク
「お前らがいたとこどんだけ教育が良かったんだよ」
美希
「ここ来ると常識がめちゃx2になっちゃうよねぇ」
美希
「ぁたしもまさかズッ友が死語だとは思わなかっ……いや、思ってました。はい。ぁたし以外で使ってる人はいませんでした別に」
コサギ
「流行語って毎年変わるから……」
美希
言いながら布の端切れを渡している。
美希
言えば布なんか公爵家が持ってきてくれるだろうけど、それをするのも気がひけるよなあ、となったので。
美希
「大事なやつなんでしょ」
ヌスク
「あ~、うん」
ヌスク
「故郷の、強さの証で」
ヌスク
「なんかずっと持ってる」
コサギ
「物持ちいいよなあ」
コサギ
「僕はすぐなくすほう」
美希
「たまに拾ってるでしょ」
美希
「ぁたしが」
コサギ
「ありがたいよねえ」
美希
別になくしてもまた生み出せばいいけど。それくらいのコインはあるけど。
美希
なんとなく拾ってる。
美希
世話焼きっていうか、なんか、愛着が出ちゃうんだよね、って思う。
美希
この人達にかかわること全てに。
美希
「きれいになった」
美希
結局ネックレスを渡されて、細かいところを拭いたりなどしていた。
美希
それを返す。
ヌスク
「丁寧~」

そうしてつつがなく夕食は終わりゆく。
美希
「あ~~~~」
美希
「部屋戻って……?」
ヌスク
「情報出して」
コサギ
「整理と分析して」
美希
「記録だな~」
美希
「必要な支援リストも出して送って~……」
コサギ
「どんだけのやつと戦わされるんだかわかんないのが嫌だな」
ヌスク
「コイン30枚のやつが帰ってきたって言われてもな」
ヌスク
「少なくとも同格か格上なのはこっちでも調査済みだし」
コサギ
「大体美希の情報が一番頼りになる」
美希
「うれぴ~」
美希
「でもそれでこれだからね」
美希
「気を引き締めないとにゃ~~~~……」
ヌスク
「ま、やってやろうぜ」
コサギ
「逃げると悪化しそうだしな~、てか後回しにして1年でクソ悪化したのがこれっしょ~?」
ヌスク
「だよなあ~」
ヌスク
「これ以上後回しにする利点がない」
コサギ
「そーだねぇ」
美希
「ゥン」
美希
「ガンバロッ☆」
コサギ
「ん」
ヌスク
「おう」

3人が席を立ち、公爵家に守られながら移動する。

そのさまを見ていた救世主や末裔は少なくない(別に多くもないが)。耳がよければ、あるいは情報収集能力に長けていれば、この一連の話は知ることができていたかもしれない。

3人がこの場で、和やかに話をしていたことも。

 

それから1週間後、救世主3人が「黒の森」に行ったという報告や、噂なんかがあって。

さらにそこから1週間の間、彼女達の姿を見たものは誰一人いない。

 

それについて、とある有力な救世主パーティーに連絡と捜索依頼がなされるのは、もうすぐ。

*プロフ帳かけひき
GM
さて。
GM
あなたがたは森を歩いています。
セラ
テクテク
イーデン
目深に被ったフードの奥から周囲に視線を巡らしている。
セシリア
歩いています。
GM
山賊たちもさすがにあなたがたに怯えて出て来ないので、シンプルに捜索、って感じです。
GM
まあ、どういう状況かは、お察しの通りかと思います。
GM
公爵家と関係があり、さらにセラくんなんかはよく公爵家と話して状況を聞いていたなど、情報収集力にも長けているあなたがたパーティ。
GM
昨日公爵家から呼び出されたとき、何を話されるか、おおよそ見当はついていたことでしょう。
セラ
聞いてました!
GM
末裔などから、あのいつもいる救世主3人組いないんだけど……などの噂を聞いたりもしていて。
GM
その救世主3人組の、捜索願いですね。
セラ
とても心配ですね……。
GM
コインはあなたがたと同じ50枚。
GM
あちらは情報収集メインで、あなたがたに戦闘を任せることが多かったので、1年で追いついちゃいましたね。
イーデン
効率の良い(含意)依頼を回して頂いておりまして。
セシリア
同格程度の相手と戦うことも多かったですね。
GM
この脅威度帯にしてはたいへん珍しいことです。
GM
とはいえ、先輩後輩の仲として結構色々会話などをしていたと思います。
セシリア
戦闘能力が鈍る、というほどのことはなかったはずです。
イーデン
普通に手が足りないからな。
イーデン
全部こっちに回してられるはずもない。
GM
だから情報収集メインとはいえ、それなりに戦えていたような気もするんですが……
セシリア
実力はコインの枚数通りのはずですから、非常に……
イーデン
世話になったという認識もある。流石に。
セシリア
……憂慮すべき事態、というのでしょうか。
セシリア
心配ですね。
GM
その救世主がいなくなれば、公爵家はもう大慌て。
イーデン
救世主にはよくあることではあるが。
イーデン
明日は我が身だ。
セラ
仲良くしていたので、心配です。
GM
救世主がいなくなったときや問題が起こった時に真っ先に頼っていたパーティがいなくなってしまったので、もう本当に大変です。
GM
……という話が公爵家からなされたのが昨日のこと。
GM
そして準備をする期間もなく、翌日にあなたがたは捜索のため、街を出ています。
イーデン
この有事に至って、彼らのいた椅子に自分たちを座らせようとしている気配は当然感じ取っていたが。
イーデン
好機とも別に思わない。面倒事が増えるな、という感情のほうが強い。
GM
この近辺には「黒の森」というなんだか恐ろしい森があり、そこには近付くな、しかしそのあたりで何かが起こっていそうだからなんとかしてくれ、と。
セシリア
実際問題、彼らに何かあって、あるいは何か彼らに意図があって行方不明になったら、
セシリア
対応できる救世主は、公爵家のいまの手持ちでは、我々ぐらいなのでしょう。
イーデン
そりゃあお鉢も回ってくるというもので。
GM
あなたがたの力は素晴らしいですから、と公爵家は嘘偽りなく言います。
イーデン
正直、失踪の噂をセラが聞きつけてきた頃から予想はついていた。
イーデン
こうなるだろうことは。
セラ
寄り道している、と言うにはのんびりしすぎています。
セラ
「皆さん無事だといいのですが……」
イーデン
「あまり期待はしない方がいいな」
セシリア
「……そうですね」
セラ
心配そうにしています。
GM
はい、その予感は的中します。
GM
あなたがたが歩くその森の奥。
GM
人影がいます。
GM
ひとりだけ。
イーデン
人影を認め、フードの奥で僅かに眉を寄せる。
セシリア
「あれは……」
セラ
「もしや!」
イーデン
外套の下で得物に手をかけるが。
GM
人影が振り返る。
美希
その身体には黒い……結晶のようなものが突き刺さっていて。
セラ
「み……」
セラ
「ミキ……」
イーデン
「セラ」
セシリア
自然に前へ出る。
美希
あなたがたを見ると、黒い涙を流す。
美希
「ご、ごめ、なさっ……、」
イーデン
セラを制止し、セシリアを前に立たせる。
セラ
「ミキ! どうしたんですか、ミキ!」
美希
「メガネ」「拾えなくて」「何も、」
美希
「あたし、」
セラ
言葉はかけるが、イーデンの静止をふりきろうとはしない。
美希
「何も……っ、」
イーデン
もう十分と見てセラの手を放し、美希の様子を検めている。
美希
「ごめんなさい」
美希
「ごめんなさい……っ」
セシリア
「ミキ……」
セシリア
【発狂】しているようにも見える。
イーデン
「……何があった」
セシリア
だが、それともなにか、違う。
イーデン
「メガネ? コサギのものか」
セシリア
あの黒い結晶は?
セラ
「ミキ……、泣かないで……落ち着いて……」
イーデン
「ヌスクともども、どうしたんだ」
イーデン
まともな答えが返ってくることを期待してはいないが。
美希
「あの、森で、」
美希
「あたしたち、は――」
イーデン
この状況でも搾り取れるものを搾り取るしかない。
美希
言いかけて。
セラ
「……森?」
セシリア
「例の、黒い……」
美希
なにかに攻撃されたように蹲る。
イーデン
舌打ち。
美希
しばらく震えたあと、ゆらり、立ち上がった。
セシリア
亡者化するかもしれない、と身構えていたところに。
セラ
「ミキ……」
美希
「あのね!」
美希
「プロフ帳」
美希
「書いてほしいの!」
イーデン
「…………」
セラ
「…………」
セシリア
「…………」
美希
胸元で。きらりと、何かが光った。
美希
それをノートで隠して、あなたがたにプロフ帳の紙とラメペンが手渡される。
セラ
「……書きましょう。 彼女が望むのなら」
イーデン
ため息をついて、外套のフードを外した。
セラ
グラデーションのかかった夢のようにきれいな紙と、きらきらに輝くラメのペンを受け取る。
セシリア
「……そうですね」
イーデン
結晶に触れることだけはないように、慎重に紙とペンを受け取る。
セシリア
同じように、紙とペンを受け取った。
美希
「それ」が何を示すのか、1年付き合ったあなたがたにはわかる。
美希
これは彼女なりの裁判のやり方であり。
美希
彼女の正気はもうおそらく、ほとんど。
美希
*かけひき開始!
美希
*このかけひきは特殊なかけひきです。
美希
・情緒が3になってもかけひきが終了しません。
・その代わりに、何らかの効果でPCの情緒が1上昇するたびに、PKは1回判決表を使用します。
美希
・その結果PKが〈昏倒〉または〈死亡〉したとき、かけひきを終了します。
美希
・また、手番のPCが『アピール』するとき、GMは1D20を振って番号を決め(または相談や任意の選択により)プロフ帳の質問から1つを指定します。PCはそれぞれ、この質問への回答を読み上げます。
美希
*というわけでルール説明はこんな感じです。
美希
*順番ぎめ!
美希
1d6+才覚です。
セシリア
1d6 (1D6) > 5
イーデン
1D6+3 才覚3 (1D6+3) > 1[1]+3 > 4
セラ
1d6+4 (1D6+4) > 2[2]+4 > 6
イーデン
なんかすげえやる気の女がいる
セシリア
そんなはずは……
セラ
やる気がある
美希
*セラ>セシリア>イーデン
美希
*R1 手札引き
セシリア
*c2,c3,d7
セラ
* s3 c10 cA
イーデン
*s9,hQ,sK
美希
*R1 セラ
セラ
*距離測るか~ cA
美希
*R1 セシリア
セシリア
*私も距離を測ります d7
美希
*R1 イーデン
イーデン
*距離も測れませんし、アピールもなく、パスです
美希
*R1 手札破棄
セシリア
*すべて破棄
セラ
* 全部捨て
イーデン
*全捨て
セラ
このラメのペンを手に取ったのは初めてではない。 美希と出会ったばかりの頃に、親愛の証として書いた覚えがある。
セラ
もっとも、その時書いたものは別の紙だったが……。
セシリア
もう少し、よそよそしい、というのか。
セシリア
恐らく公爵家と相談して決めたような、最低限の信頼度を掴むためのものだったのだろう。
美希
どっちかというと履歴書。
セシリア
それに比べると、これは……
美希
まぁ履歴書にしてはデコられすぎだったけど。
セシリア
これは………………
イーデン
事情聴取を柔らかく取り繕ったようなそれに比べると……
セシリア
…………
イーデン
ため息。
セシリア
ちらっとイーデンの方を見た。
セラ
美希の、おそらく最後の望みだ。 叶えてやらねば。
セシリア
書きます……
イーデン
ペンを取って、きらびやかな紙に向き合う。
美希
知らない言葉で書かれているが、なぜかあなたがたには意味がわかる。
イーデン
異国の文字で書かれたそれの意味が何故か理解できる……というのは、彼女の心の疵の力なのだろうが。
美希
しかもイルカまでついてる。
イーデン
ペンを滑らせるたびに装飾が揺れて鬱陶しい。
イーデン
というか……
イーデン
相当……
美希
なんか端の方にイルカがいて、「何について調べますか?」という吹き出しが現れたりする。
イーデン
正気の沙汰じゃないな……
セラ
僕のペンはヒヨコ付きでした。
セラ
ペンが揺れる度に、ヒヨコがペンをつつきます。
セシリア
私は謎の……レトロなロボットが……
イーデン
ふと渡された紙の下の方に、なにか書き込まれているのを発見した。
イーデン
彼女の丸い字で。
イーデン
思わず美希を向いた。
美希
「読んでくれた!?」
イーデン
「いや…………」
イーデン
「………………」
イーデン
「……読んだが…………」
イーデン
読んだが、これは……
イーデン
なんだ……?
セシリア
「どうかされましたか?」
美希
違う言語で書かれていてもあなたには読める。
セラ
「何か問題が?」
イーデン
「…………」
イーデン
渡されたプロフ帳の隅に、
イーデン
『アナルファック』
イーデン
と、ピンクのラメペンで書き込まれている。
セラ
「どうしました?」
セラ
何か重大な問題が起こったのだろうかと心配している。
美希
「合ってるヨネ!?」
イーデン
「まあ」
イーデン
「そうだな……」
美希
息も絶え絶えにあなたに語りかける。
イーデン
ミキに対して脱力した声で答えてから。
セシリア
「?」
イーデン
「……まあ」
イーデン
「ミキが満足したようで、よかった」
イーデン
「と」
イーデン
「そうさせてくれ……」
セラ
「……?」
イーデン
そのようにセラくんに答えました。
イーデン
別にいいんだけど……
イーデン
空気感を破壊しすぎるだろ……
セシリア
何が書かれていたのだろう……
セラ
訝しげな表情を浮かべながらも、問題がなく、言いたくないならいいか……となりました。
セラ
イーデンが共有すべき情報を共有しないということはないだろうし……。
美希
*R2 手札補充
セラ
* s6 h7 joker!
セシリア
*d4,s7,c8
イーデン
*c4,h9,dA
美希
*R2 セラ
セラ
え~と
セラ
* アピール s6 対象はイーデン
イーデン
*ではh9誘い受け
セシリア
*誘い受け d4
イーデン
*対抗なし
セシリア
2d6+5+1=>7 (2D6+5+1>=7) > 11[6,5]+5+1 > 17 > 成功
イーデン
2D6+5>=17 (2D6+5>=17) > 4[2,2]+5 > 9 > 失敗
美希
*ハプニング!
イーデン
1d6 (1D6) > 4
イーデン
Choice[セラ,イーデン,セシリア] (choice[セラ,イーデン,セシリア]) > イーデン
セラ
イーデン?
セシリア
イーデン……
イーデン
・・・・・・・・・・
[ イーデン ] 情緒 : 0 → 1
[ イーデン ] 情緒 : 1 → 2
イーデン
ハプ→誘い受け失敗です
セラ
2d6+5+1=>7 (2D6+5+1>=7) > 8[3,5]+5+1 > 14 > 成功
イーデン
はい・・・・・・・
[ イーデン ] 情緒 : 2 → 3
美希
*判決表3回振ります
美希
2d6+5-0+4 判決表 (2D6+5-0+4) > 7[1,6]+5-0+4 > 16
[ 美希 ] 前科 : 0 → 1
美希
2d6+5-1+4 判決表 (2D6+5-1+4) > 11[6,5]+5-1+4 > 19
[ 美希 ] 前科 : 1 → 2
美希
2d6+5-2+4 判決表 (2D6+5-2+4) > 5[1,4]+5-2+4 > 12
[ 美希 ] 前科 : 2 → 3
美希
1d20 (1D20) > 17
美希
*17.パーティメンバーの意外なところ
美希
なんか……光っています。プロフ帳の、特定の欄が。
セラ
光ってるな……
美希
そこを読み上げろってことですね。
イーデン
誘導が……
セラ
「えーと、パーティメンバーの意外なところ」
セラ
「意外な……」
セラ
「そう、ですね。 えーと」
ちょっと言いにくそうにしている。
美希
前も読まされたのでおおよそのルールはわかると思うんですが、光ったりするのは初めてだと思います。強制力があるというか。
美希
なんか、圧を感じます。
セラ
言わないといけない圧がある……。
美希
全員に対して、こう……背後から何かが迫ってくるような、圧。
セシリア
圧が……
イーデン
付き合うと決めたのは我々だからな……
セラ
ミキの最後の願いですし……
セシリア
「ええと、そうですね」
セシリア
とりあえず、口火を切る。
セシリア
「セラの意外なところは……冷めている、というか」
セシリア
「一歩引いている、というか、高い視点があるところですね」
セシリア
「天使なのですから、当然と言えば当然なのかもしれませんが……」
セシリア
「最初はほら、今とは全然違いましたから」
セシリア
小さかったし……
セラ
小さかったなぁ
イーデン
やたら元気だったし……
セシリア
押しが強くて……
イーデン
今もやたら元気ではあるか……
セシリア
「それから、イーデンの……」
セシリア
「………………」
イーデン
「…………」
セシリア
「イーデンの意外なところは……」
セラ
言いにくくない?
セシリア
答えあぐねているが、言いづらい、という風ではない。
セシリア
単純に悩んでいる。
イーデン
「ないならないでいいんじゃないか」
セシリア
「その、すいません。ちょっと、思いつかなくて」
セシリア
「思いつかない、は大丈夫でしょうか」
美希
正直に答えれば圧は消えます。
セシリア
正直に答えております。
美希
消えました。
イーデン
それはそれでなんというかだが……
セラ
「えーと、では次は僕が」
セシリア
圧が消えたなあと思っています。
美希
答えれば、紙の光も消えます。
セラ
「セシリアは、芯が強いとか、ここぞというときで度胸があるとか、そういうのは逆に普通になってしまいましたので……」
セラ
「一周して、乙女なところが残っている、とかでしょうか」
セシリア
逆にふつうになられている。
セラ
「イーデンは……」
セシリア
はい…………
セラ
「こういうときに、そうなってしまうところ、でしょうか」
イーデン
「………………」
セラ
そう、が何かは言いませんが……
イーデン
訊きません。
セシリア
ああ、それは……
セシリア
意外というか……
セシリア
特に何も言いません。
美希
セラの紙の光と霊圧も消えました。
美希
残りは……
セラ
ほっ
セシリア
残りは……
セラ
ほっというか……、なんか……心配な人が残っていますが……
美希
ふわふわと浮いたプロフ帳やかわいいデコレーションがじりじりと寄ってきます。
イーデン
目の前の紙がなんかやたら光っているな……
イーデン
ため息。再び。
イーデン
「セシリア」
セシリア
「はっ、」
イーデン
「いくらなんでも辛抱強すぎる」
セシリア
「はい?」
セラ
それはそうだな……
セシリア
「はい」
イーデン
読み上げています。
イーデン
「セラ」
セラ
「はい」
イーデン
「仲間意識を持たれていた」
セラ
「意外だったんですか」
セシリア
「意外だったんですか……」
セシリア
むしろそれが意外という顔をしています。
イーデン
「…………………」
セラ
「言っておきますが、僕は最初からずっと仲間意識が欲しくて欲しくて、ずっといいとこ探ししてましたからね」
イーデン
「それは」
セシリア
「そうですよ。いいところを探してくれていましたよ」
イーデン
「世話をかけたな…………」
セラ
「出会ったばかりの頃は心配でしたが、仲間意識が持ててよかったです」
イーデン
さぞかし苦労したろうと思うが……
セシリア
よかったです。
セラ
「案外すぐにいいとこ見つかりましたよ」
イーデン
「………………」
セラ
「セシリアのおかげですね」
イーデン
「それは」
イーデン
「そうだな……」
セシリア
矛先が自分に向いたので恥じ入りました。
セシリア
ニコ……
イーデン
脱力気味です。
美希
美希の顔が僅かにほころんでいるような気がします。この調子です。
イーデン
それは何よりで。
セラ
よかったな。
美希
*R2 セシリア
セシリア
*距離を測ります s7
セシリア
*アピールをイーデンに c8
イーデン
*対抗誘い受けd4
セラ
* 対抗ないです
イーデン
2D6+5>=7 (2D6+5>=7) > 8[4,4]+5 > 13 > 成功
美希
*ハプニング!
イーデン
1d6 (1D6) > 4
美希
4 何気ない所作にドキッ!ランダムな対象1人の情緒+1。
イーデン
Choice[セラ,イーデン,セシリア] (choice[セラ,イーデン,セシリア]) > イーデン
セラ
イーデン???
イーデン
セラ
あの………こういうところが意外で…………
[ イーデン ] 情緒 : 3 → 4
セシリア
2d6+5+1=>13 (2D6+5+1>=13) > 4[2,2]+5+1 > 10 > 失敗
美希
*ハプニング!
セシリア
1d6 (1D6) > 1
美希
1 情緒が入り乱れる!自身と自身以外のランダムな対象1人の情緒が入れ替わる。
セシリア
Choice[セラ,イーデン,セシリア] (choice[セラ,イーデン,セシリア]) > セシリア
セシリア
Choice[セラ,イーデン] (choice[セラ,イーデン]) > セラ
セラ
はい……
美希
変化なしですね。
イーデン
何?
[ セシリア ] 情緒 : 0 → 1
美希
2回判決。
美希
2d6+5-3+4 判決表 (2D6+5-3+4) > 5[2,3]+5-3+4 > 11
[ 美希 ] 前科 : 3 → 4
美希
2d6+5-4+4 判決表 (2D6+5-4+4) > 10[5,5]+5-4+4 > 15
[ 美希 ] 前科 : 4 → 5
美希
1d20 (1D20) > 3
美希
3.戦い方
セラ
「あの……」
セラ
「ミキは……僕達の戦い方は知っているはずです」
セラ
「選び直してもいいのですよ」
セシリア
なるほどね。
美希
うん……
美希
1d20 (1D20) > 8
美希
8.マイブーム
イーデン
好きにしたらいいと思っています。もう。
セラ
「マイブームですか!」
イーデン
「なんなんだこれ」
セシリア
「あ」
セラ
「最近自分の中で盛り上がっていることですよね」
セシリア
自分で書いたプロフ帳の欄を見て、あ、と言っている。
美希
ヘルプキャラがうなずきます。
セラ
「僕はミサ……、というか、集会をよく行っていますね」
イーデン
やってるな……
セシリア
「ああ……」
セラ
「末裔や、興味のあるという救世主を集めてお話をしています」
イーデン
「上位の救世主の話を聞きたがる奴は多いからな」
セシリア
確かに、マイブーム……
セラ
「色々な情報も得られるので、お互いにいいことばかりですよ」
セシリア
というか、セラらしい活動というか。
イーデン
本能的に満たされるんだろうな、ああいうの。
セシリア
「…………」
セラ
満たされます。
セシリア
え? これ言わなきゃいけませんか?
セシリア
「……その…………」
セシリア
「ええと……」
イーデン
「?」
セラ
「どうしました?」
セシリア
「ま……」
イーデン
ま?
セシリア
「まつげを……」
セラ
まつげ?
セシリア
「まつげを見ることです」
セラ
ははぁ~
イーデン
「?」
美希
まつげを!
セシリア
イーデンから目を逸らしています。
セラ
イーデンの方を見る。
セラ
ははぁ~
イーデン
「…………」
セシリア
「まつげです」
美希
いやわかる。記録してる。人の身体データとか……え、そうじゃなくて?
イーデン
プロフ帳を手に取りました。
美希
多分ぁたし公爵家関係まつげTier表とか作れる。
セシリア
すごい
セラ
すごい
イーデン
光ってる項目に目を落として、
イーデン
「セラの基準で考える」
イーデン
「以上」
セシリア
「…………」
セシリア
「ああ……」
セシリア
ああ~
イーデン
すごく……
イーデン
怒られたので……
セラ
「え?」
セシリア
良いことです。
セラ
マイブーム……
イーデン
「俺の基準で考えると面倒が起こるだろうが……」
セラ
マイブームというと、なんか軽いニュアンスになる気がしますが……
イーデン
勿論必要な場面で取捨選択はしているが……
セラ
軽いというか……
イーデン
マイブームという概念がわからなさすぎて……
セラ
「もしかして、イーデンって僕のこと大好きですか?」
セシリア
そんなに盛り上がってることだったのですね。イーデンの中で。
イーデン
比較的最近積極的に取り組んでいること、というような解釈になりました。
セシリア
嬉しいと思います。
イーデン
「そう思うか?」
セラ
「う~ん」
セシリア
わりと……
セラ
「イーデンがそういう言い方するなら、そうなのかも……」
セシリア
頷いている。
セシリア
「そうですね」
セシリア
「私はなんというか……ほら」
セシリア
「辛抱強い、と言われる通り……」
セシリア
「イーデンを信じていますから」
イーデン
「お前の基準じゃあ俺と大差ないんだよ」
セシリア
「セラのほうが、より客観的ですし、イーデンも自分を大切にできるという意味で」
セシリア
「とてもいいことだと思います」
セラ
「……ふふ」
セラ
「こんな状況ですが……、どうしても、嬉しいと思ってしまいますね」
イーデン
「……そりゃ、何よりで」
セラ
「ありがとう、イーデン」
セラ
「僕のことを考えてくれて、嬉しいです」
イーデン
「…………」
イーデン
「どうも」
美希
*R2 イーデン
イーデン
*c4距離を測る
*主動作はパスです
美希
*R2 手札破棄
セラ
* h7捨て
セシリア
*捨てるものは何もありません
イーデン
*手札なし
美希
*R3 手札補充
セシリア
*s2,h4,c7
イーデン
*c6,d6,dQ
セラ
* cJ cQ (joker!)
美希
*R3 セラ
セラ
* アピール joker! 対象はイーデン
イーデン
*誘い受け dQ
セラ
するか~
セラ
* 距離を測る cJ
イーデン
2D6+5>=7 誘い受け (2D6+5>=7) > 8[3,5]+5 > 13 > 成功
イーデン
待って
イーデン
+1あります
イーデン
失礼しました
セラ
目標値14ね
イーデン
そうなります
セラ
2d6+5+1=>14 (2D6+5+1>=14) > 6[3,3]+5+1 > 12 > 失敗
セラ
わ~
美希
*ハプニング!
セラ
1D6 (1D6) > 3
美希
3 なんだか気持ちが昂ぶってきた。自身の情緒+1。
[ セラ ] 情緒 : 0 → 2
美希
2d6+5-5+4 判決表 (2D6+5-5+4) > 4[2,2]+5-5+4 > 8
美希
>美希 - 今日 22:40
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚

美希 - 今日 22:40
2d6+0+1=>7 判定(+才覚)+万能 (2D6+0+1>=7) > 6[3,3]+0+1 > 7 > 成功
[ 美希 ] 前科 : 5 → 6
美希
2d6+5-6+4 判決表 (2D6+5-6+4) > 6[1,5]+5-6+4 > 9
[ 美希 ] 前科 : 6 → 7
美希
1d20 (1D20) > 7
美希
1d20 (1D20) > 18
美希
18.パーティメンバーの第一印象と今の印象
セラ
光っている項目を見ています。
イーデン
今度はこれか……
セラ
「賊と情婦ですかね」
セシリア
「ぞくとじょうふ」
イーデン
「なるほど」
イーデン
納得はある。
セシリア
そう、見えなくは……ない?
セラ
だって……
イーデン
今はより賊めいた格好をしています。
セラ
治安が悪そうな男と……付き従う女だったから……
セシリア
イーデンは賊に見えるかしらという曇った目を持っています。
イーデン
流石に曇ってるだろそれは。
セシリア
曇っているような気がしたので、言いません。
セラ
「今は、そうですね」
セラ
「純粋で素直な男と、頼りになる女性でしょうか」
セシリア
「ふふ」
イーデン
「…………」
セラ
セシリアは女傑とか豪傑と言おうかと思いましたが、ちょっと印象が先走りすぎているなと思ったのでマイルド表現になっています。
イーデン
反論はしません。瞼を伏せる。
セシリア
言葉を選ばれている。
セシリア
「頼りにしていただいてありがとうございます」
美希
デコられたエフェクトがもにゅ……って動きをしました。
美希
もうちょっと素直に言っても……いいんだよ!
セラ
なってる……
イーデン
この力で情報収集をなさってきた。
セシリア
?となってます。
セラ
「えーと、セシリアの印象はもうちょっと強いかも」
セシリア
つよい。
イーデン
強いか……
イーデン
わからんでもないが……
セシリア
「強いですか?」
セラ
「あくまで僕の中のイメージなんですが……」
セラ
「こう……ね?」イーデンに話を振ります。
イーデン
俺に振るなとは思いますが……
イーデン
「まあ……」
イーデン
「並外れて辛抱強いからな……」
セラ
「辛抱強いし、こう」
セラ
適切な言葉が難しいな……
イーデン
「…………」
セラ
「イーデンの守護者みたいな感じではないですか?」
イーデン
「……………………」
セシリア
「まあ……」
イーデン
「愛型の救世主は……」
セシリア
「ええ」
イーデン
「自然、そうなるものではあるからな……」
セシリア
「セラのことも、もちろん、護りたいと思っています」
セラ
「ちなみに僕の言う守護者というのは、街の守護者みたいな重みのある言葉だと思って頂ければ……」
イーデン
俺は街じゃないが……
イーデン
そういう話ではないのは分かるので口には出しません。
セシリア
私にとっては街よりも重みのある存在ではあります。
セラ
「岩を持ち上げて洪水から守るような力強さを感じています」
セシリア
「そんなに」
イーデン
なんなんだ……?
セシリア
実際もそれぐらい強くなれたらいいですねと思っています。
セシリア
「私の場合、セラは……」
セシリア
「こう、元気な……」
イーデン
元気だったな……
セシリア
「すごく元気で……押しが強い……」
セシリア
「急に出てきたな……と思いました」
イーデン
事実だ。
セラ
急に出てきましたが……
セシリア
「今は、私たちの中で最も社交的な、頼りになる才覚型だと思っています」
セラ
「あ、褒められていますね!」
セラ
「わーい」
セシリア
「はい、もちろん」
セシリア
「セラがいなければ、私たちは今生きていませんから」
イーデン
セラは素直だ。才覚型救世主にしては珍しいほどに。
セラ
「もっとありがたく思ってもいいですからね!」
イーデン
だから御しやすい、とは決して思わないが。
イーデン
というより。
イーデン
御せているとも思ってはいないが。
セシリア
「これからもよろしくお願いいたしますね」
セラ
「はい! こちらこそ」
セシリア
ええと、それで……イーデンですが。
イーデン
俺らしいが。
セシリア
「イーデンは……死にかけていたので」
イーデン
「まあ……」
セラ
死にかけてたんだ
セシリア
「亡者と相討ちになって、倒れているところを」
イーデン
「〈発狂〉中だったからな……」
セシリア
「はい」
セシリア
「だから、あの時は、どうにかして助けないと、と、必死で……」
イーデン
「…………」
セシリア
「……それが第一印象ですね」
セラ
吊り橋効果に思いを馳せています。
セシリア
「今も、思い出すと、倒れている姿が思い浮かぶほどで」
イーデン
俺もそう思う。
イーデン
え?
イーデン
その域なのか……
セシリア
死にかけてたので……
イーデン
死にかけてはいたが……
セシリア
「生きていてくれてよかった、と思いました」
セシリア
「今は……」
セシリア
「あの頃より、ずいぶん元気になりましたね」
イーデン
「……そりゃあ」
イーデン
「死にかけていた頃よりはな……」
セラ
「ええ、元気になりました」
イーデン
セラが助勢に加わると意味合いが変わってくるんだが。
セシリア
「まあ、単純に怪我や体調の問題というよりは」
セシリア
「色々と……」
セシリア
「セラを判断基準にしてくれていることもそうですし」
セシリア
「今こうして、答えていること自体も」
セシリア
「あの頃からは考えられないでしょう」
イーデン
「…………」
セラ
「以前より落ち着きが出たというか、穏やかになりましたよね」
セシリア
「よかったです」
イーデン
「人間」
イーデン
「余裕ができれば、自然そうなるものだ」
イーデン
「末裔どもを見ていても分かることだろう」
セラ
「あなたに余裕ができたことが、僕は嬉しい」
セシリア
「はい」
セシリア
「張りつめていて、辛そうで」
セシリア
「そういうあなたでも、私はもちろんついていきますが」
セシリア
「そうではない瞬間もあったほうが、いいですから」
セラ
「本当にそうです!」
イーデン
光るプロフ帳の文字に指を滑らせて、
イーデン
「そんなわけで、セシリアの第一印象はお人好しの一言だ」
イーデン
「この堕落の国で、長生きできるような女じゃあない」
イーデン
「そう思ったし、当時のお前に抱いた認識が間違っていたとも思わない」
イーデン
「それで、今は、この通り」
イーデン
「日々趣味の悪さを晒している」
セシリア
この通りですが……
セシリア
「そうですか?」
セラ
「趣味悪いですか?」
セシリア
「セラも、すぐにイーデンのいいところを見つけたと」
セシリア
「さっき言っていましたよ」
セシリア
ねえ、とセラに振っている。
セラ
ね~
セラ
「あっ、また自分を悪く思っていますね」
イーデン
「……先程セシリアが言わなかったことだが」
と、セラに補足。
イーデン
「俺はこの女を殺す寸前まで行ったからな」
イーデン
「自分を助けようとした相手を、だ」
イーデン
「趣味が悪いんじゃないのか」
セラ
「堕落の国でそんなことを言われても……」
セシリア
「あの時のあなたの精神状態を考えると」
セシリア
「仕方ないことではありました」
セシリア
「……と、思いましたよ。あの時も」
イーデン
「…………」
イーデン
定規で線を引かれた、もう一方を指で触れた。
イーデン
「セラのことは……」
イーデン
「ほとんど営業か何かかと……」
セシリア
営業でしたね……
セラ
「営業!?」
イーデン
「営業だったろ……」
セラ
「あんなにパーフェクトプリティーエンジェルだったのに!?!?」
セシリア
「実際、営業ではあったのでは」
イーデン
「お客さんとか言ってたな」
セラ
「あのかわいいかわいい僕を捕まえて!!」
セシリア
「堕落の国では、かわいい見た目の救世主も油断はできませんから……」
イーデン
頷いている。
セラ
「それはそうですが……、仮に営業だったとしても、僕のかわいさで目が節穴になっていても仕方がないレベルのはずだったのに……」
セシリア
自己評価が高い。
イーデン
何よりだ。
イーデン
「まあ」
イーデン
「今はなるほど天使であるなと、そう納得している」
セラ
「なら許しましょう」
セシリア
許している。
セシリア
「天使ですねえ」
セラ
どこからどう見ても天使のはずです。
イーデン
「いつ濁って堕ちることやらと思っていたんだが……」
イーデン
「ここまで来てそう在れるんなら、まあ、そういうものとしては」
イーデン
「本物なんだろう」
イーデン
「そう理解している」
セラ
「ええ、もちろん」
セシリア
イーデンらしい言い方だなと思っています。
セラ
「僕は愛と希望と才覚に満ちた天使ですからね」
セシリア
それには全く、異論はないですね。
イーデン
悪癖も多いが。
セラ
心当たりがありませんね。
セシリア
往来で……大声であんなことを叫んだり……
セラ
悪癖かなぁ?
イーデン
処女や懐胎や繁殖への固執だとか……
セラ
悪癖かなぁ??
セシリア
語彙が、想像される天使のものよりもやや下品というか……
セラ
分かりやすい言葉を喋れる才覚です。
イーデン
堕落の国に順応した結果なのか?
美希
*R3 セシリア
セシリア
*距離を測ります c7
美希
*R3 イーデン
イーデン
*c6 アピール>セラ
イーデン
2d6+5>=7 対抗ないらしいので判定 (2D6+5>=7) > 11[6,5]+5 > 16 > 成功
[ セラ ] 情緒 : 2 → 3
美希
2d6+5-7+4 判決表 (2D6+5-7+4) > 10[4,6]+5-7+4 > 12
[ 美希 ] 前科 : 7 → 8
美希
1d20 (1D20) > 2
美希
2.出身世界
美希
これは……逆に知らない。
美希
公爵家って大体その場の実力のほうを重視するほうで……
美希
ぁたしは知りたいんだけど……
イーデン
身の上話に花を咲かせるタイプの仲でもなく。
セシリア
話したことはありませんね。
セラ
そういえば話したことあんまりなかったですね
セシリア
「私の場合は、なんというか、通じるかどうかが分からなかったので……」
セシリア
「殊更言う機会がないですね」
イーデン
世界に通じる通じないとかあるんだな。あるか。
セシリア
「そもそも、その」
セシリア
「宇宙がどうとか、地球がどうとか言っても……」
セシリア
「まったくぴんと来ない人が多いので」
セラ
「地球……」
セラ
難しい顔をしています。 色々な説があったりしたので……
イーデン
「公爵家だとか大学だとかが好みそうな話題だな……」
イーデン
この世界に堕ちてからそういう概念を獲得した側です。
セシリア
「堕落の国では星も見えませんから、たとえ話もしづらいんですよね」
セシリア
「えーと、外宇宙への入植がはじまってしばらく経った世界から来ました」
イーデン
「…………」
セシリア
伝わりませんよね?という顔をしている。
イーデン
思った以上に理解不能だな……
イーデン
頷きます。
セラ
「なるほど……」 うなずきます。
セシリア
あ、頷かれている。
美希
ぁたしはわかる。……コサギもわかるほうだった。
セラ
想像はできますが、ちょっと色々が……不敬じゃない? いいのか?みたいな気持ちが出てきたりしています。
セシリア
「そういう感じですね。星々を飛び回り、空に構造物を建築したりして」
イーデン
宗教的にはセンシティブになるらしいことはわからないでもない。
セシリア
「人が住みやすい環境に作り替えて住む、というほど……」
セラ
神が創りたもうた大地を離れて?
セシリア
「……人間が繁殖していますよ」
セラ
「あ、繁殖しているのはいいことですね!」
イーデン
どんな世界でも結局はそうなるらしい。
セラ
拾いやすいところだけ拾いました。
セシリア
よかったです。
イーデン
そう思えば卑近に感じられるような、尚更異世界に思えるような。
セシリア
「私の世界はそういう感じですね。私も、地球には行ったことがありません」
セラ
「地球に……!?」
セラ
ショックで気を失いそう。
イーデン
そんなに衝撃的なことなのか?
セシリア
「ええ、ですが、神は信じられていますし、教会も色々な場所にあります」
セラ
バベルの塔ですらあんな大変なことになったのに!!
セラ
「あ、それはよかったです」
セシリア
……まあ、信じられているのは、そういう神ばかりではないですが……
セラ
積極的に拾えるところだけ拾っていこうっと。
セシリア
セラがポジティブに受け取ってくれていいことだなあ。
イーデン
いや、まあ、一般的に地球って自分たちが暮らしている星をさすことが多いわけで……
イーデン
そう思えば、それは、衝撃的か……?
イーデン
ちょっと世界が違いすぎて処理しつつ考え込んでいます。
イーデン
あまり地球で生きている、というような実感がなかった人間です。
セラ
「僕の故郷は、外の世界からは信仰の世界『アギス・ライオ』と呼ばれていました」
セシリア
「外の世界」
イーデン
「既に外の世界とかいう概念があったのか……」
セラ
「外の世界からの渡航者もいましたからね」
セシリア
なるほど。
セシリア
「逆に、そういう異世界、というのでしょうか。そういうのは観測されていなかったですね。私たちの世界では」
イーデン
されていたのかもしれないが……されていたとは思えないな。
セラ
「多分、星と呼ぶか、世界と呼ぶかくらいの違いだと思いますよ」
イーデン
されていたところで末端が知る由もない。
セシリア
「なるほど」
イーデン
結構この話題に関してはどうしようもない次元にいるので、あまり喋りません。
セラ
「あるいは、国とか、領地かもしれませんが……」
セシリア
と言っておきます。少し違うような気もしますが。
セラ
「外の世界との大きな違いは、信じる気持ちに力が宿ることです」
イーデン
心の疵の力に少し似ている。
セシリア
セラの信仰を得て力を発揮する、というのが、まさしくそうですものね。
セラ
「なので、神や悪魔や天使が死ぬほどいるんですよ」
イーデン
「死ぬほど」
セシリア
「死ぬほど」
セシリア
「……えっ、神もたくさんいるんですか?」
イーデン
まあ、神も悪魔も天使も、神話の中で死んだり死ななかったりするが。
イーデン
自称神も堕落の国では見かけることがあるし。
セラ
「例えば、少年がオリジナルの神を考えて絵を描いたとするじゃないですか」
セシリア
居ましたね……
セラ
「それがそのまま生まれます」
セシリア
「それは……」
イーデン
「そのまま」
セシリア
「大変では?」
セラ
「僕は故郷なので、大変さがわかりませんが……」
セシリア
それはそうか……
イーデン
パンディオンの言いなりになってセラのしていたあれやこれやの仕事を思い出しています。
イーデン
なるほどそうなるわけだ、という納得がある。
セシリア
なるほどな、と思っています。
イーデン
少年によって紙に描かれた神がそのまま神として生まれるよりはまだ現実味を感じられるまである。
セラ
「人気のある神はものすごく強いですが、少年が描いたような神はすぐ死んでしまったりしますね」
セシリア
そ、そんな……
イーデン
納得できる話だ。
セシリア
少年が描いた神がすぐ死ぬところを想像して物悲しい気持ちになりました。
イーデン
「セラが信仰を集めたがるわけだ」
セラ
「そう、そうなんです」
イーデン
この世界で実際大事なのは信仰よりも6ペンスの枚数なのだが……
イーデン
それはそれ、これはこれ。
セラ
「誰からも忘れられてしまった神魔は、存在すら消えてしまいますから……」
イーデン
心の疵を支えるものにもなるわけだし。
セシリア
「存在すら……」
セラ
「おそらくは、僕もそうなるでしょう」
セラ
「だから、今たくさんの人と知り合えて、とても嬉しいんですよ」
セシリア
セラ自身が、信望を集められなければいなくなってしまう、と固く信じているのなら、
セシリア
それは心の疵として事実ともなりうるだろう。
セラ
「二人がいなければ、こう上手くはいかなかったでしょう。 改めて、ありがとうございます」
セシリア
「よかったです」
イーデン
「お前が俺たちを役立てた」
イーデン
「それだけの話だろう」
セシリア
イーデンらしい言い方だなと思っています(2回目)
セラ
「だからね、イーデン」
イーデン
「…………」
セラ
「僕は、僕を信じてくれない人とずっと一緒にいることはできないと思っていたんです」
セラ
「今、一緒にいられてよかったなぁ」
イーデン
息をつく。
イーデン
「見込みが外れたようで、何より」
イーデン
どちらの見込みが外れたかどうかに関しては言及をしない。
セシリア
にこにこしています。
セラ
にこにこ。
イーデン
「……俺の方は」
イーデン
「特に語れることはないな。文明レベルでは堕落の国と大差なかったんじゃないか」
イーデン
「まあ、流石にここまで荒廃した世界ではなかったが……」
セシリア
ふむふむ。
セラ
大変そうだ。
イーデン
「結局、世界の形だとか、在り方だとか」
イーデン
「そういったものに興味を持つこともなかった」
イーデン
「だから、俺の生まれた世界というのは……」
イーデン
「一番伝わりやすいのは、公爵家のあるような街の」
イーデン
「その端に引っ掛かった、貧民街か」
イーデン
「あれが一番近い」
セシリア
掘っ立てのバラックが立ち並んだような並びを思い出しています。
セシリア
この世界に来るまで、書物の中でしか知らなかったような場所。
イーデン
それでも堕落の国平均では相当にマシな方なのだが。
セラ
僕はまぁまぁ想像しやすいです。
イーデン
破落戸だとか、脚を切られた物乞いだとか、娼婦だとかがうろついているような通り。
セシリア
「そうですか……」
イーデン
風に吹かれて運ばれたゴミですら、そこで暮らす者にとっては恩恵になる。
イーデン
それを拾い集めて、ガラクタの中から辛うじて使い得るものを見つけ出して、売値がつく時もあれば、結局駄目で自分で使おうとして、そのせいで意味のない怪我をしたり。
イーデン
無為に無為を重ねる中に、辛うじて生を繋ぐやり方を覚えた。
イーデン
「まあ、だから」
イーデン
「堕落の国に堕ちても、比較的適応は早く済んだ」
イーデン
「そこは恵まれていたかもしれねえな」
セシリア
「……私が、堕落の国を最初に生き延びられたのも」
セシリア
「あなたに会えたことが大きいと思いますから」
イーデン
「…………」
セシリア
「その恩恵を、私も受けていると言うことになりますね」
セシリア
とは言え、……という言葉を飲み込んでいる。
セシリア
育ちがよく、不自由のない環境で育ったセシリアにとって
セシリア
こうした話は口を思わず重くさせる力があった。
セラ
「なるほど、だから一旦膜を破っておこうみたいな発想が出てきたのですね」
イーデン
「流石にそれは堕落の国のせいだが……」
セシリア
だからこそこうして口を慎まないセラが頼もしいのであった。
セシリア
頼もしい……
イーデン
「そういった行為が常態的に行われている場所で育った」
セラ
「あの後結局一度も犯されてないから、無駄になりましたが……」
イーデン
「ことは事実だが」
セシリア
「まあ……」
イーデン
「…………」
イーデン
それも事実だが…………
セシリア
「アレのおかげでそういう目に遭わなかった、とポジティブに考えるようにしています」
セラ
「まぁ、イーデンがセシリアをあらゆる手段で守ったと考えると、褒めてもいいことかもしれません」
イーデン
「別に褒めなくてもいいが……」
セシリア
「イーデンのおかげで生き延びられてきた、というのは本当のことですから」
セシリア
「目に見える効果がないというか……」
セラ
「守ったことは偉いですよ! 膜を他人に破らせたことは偉くないです!」
セシリア
「空振りに感じても、それはそれで、試行錯誤の結果で……」
セシリア
このフォローはどうかと思うな……
セシリア
どうかと思ったので黙りました
イーデン
どっちも偉くなくていいんだが……
セラ
「そうですね、考えられる対策を全て行うのはいいことですね」
イーデン
どうにもやぶ蛇をつつく気しかせず黙っている……
セラ
「聞いていますかイーデン! 褒めていますよ!」
イーデン
蛇の方から飛んでくるんだよな……
セラ
肩を掴んで揺さぶります。
イーデン
セラの体格が育ったのでこういうことも容易にされるようになりました。
セラ
身長が190くらいあります
イーデン
俺よりでかい。
セシリア
おおきい
イーデン
「……聞いてるよ」
イーデン
「別に褒めなくともいい、とも言ったが……」
セラ
「褒めなくていいと言われても褒めます」
セラ
「あなたの行動を評価しているのは事実ですからね」
イーデン
「…………そうかい」
セラ
「でも膜を他人に破らせるのはよくないですからね! ね!セシリア!」
セシリア
振られた。
セシリア
「そ、うですね」
セシリア
「それはまあ………そうです………」
イーデン
「………………」
セラ
それはそれ、これはこれ!ですからね。
セシリア
ん?
イーデン
その行為への代案を考えたくないので黙しています。
セラ
代案を口出ししてもいいんですが、さすがに後にしようと思いました。
美希
*R3 手札破棄
セシリア
*すべて破棄します
イーデン
*捨てなし
セラ
*全部捨て
美希
*R4 手札補充
セシリア
*h8,d10,dK
イーデン
*s8,hJ,(d6)
セラ
* c5 c9 dJ
美希
*R4 セラ
セラ
* 距離を測るdJ
セラ
* アピール c5 対象~はセシリアにも振ってみるか
セシリア
*誘い受けします dK
イーデン
*対抗なし
セラ
* しとくか 誘い受け c9
セラ
2d6+5=>7 (2D6+5>=7) > 7[6,1]+5 > 12 > 成功
セラ
あ、そうだな+1
セシリア
2d6+5+1=>13 (2D6+5+1>=13) > 4[1,3]+5+1 > 10 > 失敗
[ セシリア ] 情緒 : 1 → 2
セラ
2d6+5=>7 (2D6+5>=7) > 8[4,4]+5 > 13 > 成功
美希
*ハプニング!
セラ
おっ
セラ
1D6 (1D6) > 1
美希
1 情緒が入り乱れる!自身と自身以外のランダムな対象1人の情緒が入れ替わる。
セラ
Choice[イーデン,セシリア] (choice[イーデン,セシリア]) > セシリア
[ セシリア ] 情緒 : 2 → 3
[ セシリア ] 情緒 : 3 → 4
[ セラ ] 情緒 : 3 → 2
美希
2d6+5-8+4 判決表 (2D6+5-8+4) > 8[4,4]+5-8+4 > 9
[ 美希 ] 前科 : 8 → 9
美希
2d6+5-9+4 判決表 (2D6+5-9+4) > 6[4,2]+5-9+4 > 6
美希
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
美希
2d6+2+1=>7 判定(+愛)+万能 (2D6+2+1>=7) > 9[4,5]+2+1 > 12 > 成功
[ 美希 ] 前科 : 9 → 10
美希
1d20 (1D20) > 8
美希
1d20 (1D20) > 17
美希
1d20 (1D20) > 8
美希
1d20 (1D20) > 19
美希
19.パーティメンバーとの思い出をひとつ教えて!
イーデン
二人に挟まれてやいのやいのされていたら、プロフ帳が光りました。
イーデン
「思い出」
セシリア
「ああ、次の質問項目が」
セシリア
自分の手元に目を落とす。
セラ
「思い出かぁ」
イーデン
「…………」
イーデン
自分のプロフ帳を見ながら……
イーデン
これ……
イーデン
確実に引っ張られて書いたな……というのを自覚しています。
イーデン
「……なんかすごく怒られた」
イーデン
読み上げました。
セシリア
「なんかすごくおこられた」
セシリア
なんか?
イーデン
右下が……
セラ
「なんかすごくおこられた」
イーデン
右下の……
イーデン
なんかメモが……
美希
右下の丸文字がひっぱっています。
セシリア
「ああ、あの時の……」
セラ
「あ~」
イーデン
もっと色々あってもよかったんだが……
イーデン
項目とメモが近すぎて……
セシリア
怒った、という言葉から思い出して、思い当たるものと言えば。
イーデン
あったな……という気分になり……
セラ
「肛門性交の」
イーデン
なんか……かなり何も考えたくなくなってきていたから……
セシリア
「またそうやってすぐ」
イーデン
「大声じゃないだけマシだな……」
イーデン
ここは森だし……
セラ
「大声出してもいいですが……」
イーデン
「出したいのか……?」
セシリア
「出さなくて大丈夫ですから……」
セラ
「既知情報なので騒ぎませんが……」
セシリア
よかった。
イーデン
「思い出を一つとか言われたところで……」
イーデン
何を書けばいいやらにはなるわけで……
イーデン
なった結果がこれだが……
セシリア
「色々がありましたね」
セラ
「色々ありましたね」
セシリア
「私は、その少し前の……」
セシリア
「ストレナエと戦った時のことが、やはり思い出深いです」
イーデン
まあ……………
イーデン
あれも地獄のような戦いだったからな……
セシリア
「思い出深い、という言い方をするのは、どうかとも思いますが……」
セシリア
「忘れられないですね……」
イーデン
真っ先に昏倒したので、その後の二人の奮闘は見ていないが……
イーデン
それよりも醜態のことを思うべきかもしれん。
セシリア
「……あれを経て、無事でいられたことが、今の私たちの扱いにも繋がっていますし」
セシリア
「ミキたちと出会ったのも、あの時がはじめてですから」
イーデン
「あれで公爵家とのパイプができたからな」
イーデン
イーデン個人のパイプはまだあったが、大したものではなく……
イーデン
一度コインを全て失った救世主に公爵家が目をかけてくれるかと言えば、全くそんなことはないため。
セシリア
直に依頼を受けることになれたのは、ストレナエを倒したおかげでしょう。
イーデン
個人的に好事家を引っ張ってくるのが精一杯だった。イーデン個人では。
イーデン
まあそれで怒られてるわけだが。
セシリア
物資を都合してもらえると言うのも、もちろん大きい恩恵ではあったわけですが。
セラ
怒りました
セシリア
セラが怒ってくれてよかったです。
セラ
「僕もセシリアと同じです」
セラ
「初めてセシリアが僕を頼ってくれましたし……」
セラ
「イーデンが眉間にしわを寄せずにすやすや寝ていたところを見たのも初めてでした」
イーデン
今は眉間にしわがちょっと寄っています。
セシリア
「セラを……」
セラ
むっ、としわをつっつきます。
セシリア
「……そう、でしたでしょうか」
イーデン
気安く触ってくるんだよな……
セラ
「そうですよ」
セラ
「ずっと忘れられません」
セシリア
それまでも、頼っていた……つもりではあったのだが。
セシリア
確かに、表立って乞い願うことはしていなかったかもしれない。
セシリア
そういう危機がなかったと言えばそれまでだけれど……
セラ
セシリアの愛を信じる、と決めたのもあの時でした。
イーデン
イーデンのやり方に従っていれば、セラからの印象は悪いだろう。自然そうなる。
セラ
「そう、あの時からなんです」
イーデン
セラへの信望を示すやり方は、少なくともイーデンの教える中にはない。
セラ
「僕が、二人を信じようと思ったのは」
セシリア
「……私たちにとって、大きな一件でしたね」
イーデン
黙り込んでいます。
セシリア
「セラが、私たちと一緒にい続けてくれると、そう決めてくれたこと」
セシリア
「嬉しかったです」
セシリア
今ももちろん感謝しています。
セラ
セシリアの言葉に、嬉しそうに微笑む。
美希
*R4 セシリア
セシリア
*アピール h8 セラ
セシリア
2d6+5=>7 (2D6+5>=7) > 7[5,2]+5 > 12 > 成功
[ セラ ] 情緒 : 2 → 3
美希
2d6+5-10+4 判決表 (2D6+5-10+4) > 7[1,6]+5-10+4 > 6
美希
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
美希
2d6+0+1=>7 判定(+才覚)+万能 (2D6+0+1>=7) > 7[1,6]+0+1 > 8 > 成功
[ 美希 ] 前科 : 10 → 11
美希
1d20 (1D20) > 8
美希
1d20 (1D20) > 4
美希
4.自分のいいところ
セラ
「自分のいいところですか……」
イーデン
「堕落の国に詳しい」
イーデン
さっさと答えました。
セシリア
「計算が得意で、事務能力があるところでしょうか」
セラ
「存在全てと言っても過言ではありませんね」
セシリア
自己評価が高い。
イーデン
凄まじい。
セシリア
青天井。
イーデン
俺は俺でこの脅威度まで至った3人の中で言うにはいまいち弱いが。
イーデン
他に思いつくものもなく……
イーデン
ここまで言い切れる存在といることでバランスが取れているのか? まあここまで違うと逆に何も気にならないからな……
セラ
「二人とももっと自信持っていいんですよ?」
イーデン
「ここまで生き延びてきたことへの自負のつもりだが……」
セシリア
「役に立ってますから。算数」
セラ
「もっといいところたくさんあるのに……」
セシリア
まあまあ。
イーデン
あんまり深掘りしたくない。
美希
*R4 イーデン
イーデン
*補助動作 hJ一押し>セシリア
[ セシリア ] 情緒 : 4 → 5
[ イーデン ] 情緒 : 4 → 5
イーデン
*アピールd4>セラ
イーデン
2d6+5>=7 (2D6+5>=7) > 9[5,4]+5 > 14 > 成功
[ セラ ] 情緒 : 3 → 4
美希
2d6+5-11+4 判決表 (2D6+5-11+4) > 8[6,2]+5-11+4 > 6
美希
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
美希
2d6+0+1=>7 判定(+才覚)+万能 (2D6+0+1>=7) > 6[2,4]+0+1 > 7 > 成功
[ 美希 ] 前科 : 11 → 12
美希
2d6+5-12+4 判決表 (2D6+5-12+4) > 7[3,4]+5-12+4 > 4
美希
どっちにしても昏倒にするつもりだけど、せっかくアピールしてくれたのでおまけで振ってみます
美希
2d6+5-12+4 判決表 (2D6+5-12+4) > 9[4,5]+5-12+4 > 6
美希
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
美希
2d6+2+1=>7 判定(+愛)+万能 (2D6+2+1>=7) > 4[3,1]+2+1 > 7 > 成功
美希
*でも昏倒にしとくね……
美希
*好きなの3つくらい答えてもらうか。
美希
すべてがめちゃくちゃになり、なんかランダムにめっちゃ光り始めました。
セシリア
滅茶苦茶ランダムに光り始めた。
美希
そろそろ限界に近い……のかもしれない。
セラ
「わ~~~!!なんかすごい光ってる!!」
セシリア
「えっ、ええと」
イーデン
なんなんだ……
美希
めちゃめちゃプロフカードが首を斬ろうとしてきます。
セシリア
「え? ちょっと」
セラ
「なになになに!?」
イーデン
急に殺意が上がった。
セシリア
「待って待って待って」
セラ
「えーっとえーっと!!」
セシリア
「す、好きな人! います!」
セラ
「好きな人は全ての人です!」
イーデン
「………………」
イーデン
「いないが……………………」
美希
ぱら……とプロフカードが数枚落ちる。
イーデン
俺が悪いのか?
美希
全員事実だったようですね。
セシリア
傷つきます。
セラ
「あ! 落ちた!」
セラ
「……え?」
セラ
イーデンを見ます。
イーデン
「何だ」
セラ
「いえ……」
セラ
そうなんだな~
イーデン
プロフカードをいなしながら、見られています。
セシリア
「次に行きましょう……」
美希
まだ光ってる。
イーデン
これ本当に殺意高いからな。
イーデン
一撃で全体に4点ダメージ出る。
セラ
「えーと好きな人のタイプは、僕を信頼してくれる人!」
セシリア
「……清潔感のある人です」
イーデン
「気持ちのいい奴……」
セラ
「気持ちのいい奴?」
セシリア
「気持ちのいい奴」
イーデン
「なんで俺のだけ反応するんだ」
セラ
イーデンが気持ちのいい奴ってなに?
セシリア
「いえ……」
セラ
「なんか引っかかる回答だから……」
美希
ぱら、ぱらとプロフ帳が落ちていき。
美希
最後の力を振り絞るように。
イーデン
「率直に答えただけだが……」
美希
強く項目が光ります……が、
美希
これはちょっと他の二人の持ってる紙を見ただけでわかります。全員光っているところが違います。
セシリア
滅茶苦茶になってる。
セラ
「うわーーっ」
イーデン
なんだ。
イーデン
セラを見ます。
セラ
「全員バラバラでめちゃめちゃ光ってる!!」
イーデン
プロフ帳に視線を戻します。
セラ
「ここだけの秘密……えーとえーと、これどういう秘密言えばいいんですか???」
セシリア
「全員ばらばらでめちゃめちゃ光ってますね……」
セシリア
「ええと……しょうらいのゆめ?」
セラ
「秘密……秘密? えーっと僕は純潔ではないです!」
セシリア
「えっ!?」
イーデン
マジか。
美希
え!?!?!?!?!?!?
セシリア
驚いています。
イーデン
流石にかなり意外だった。
セラ
「あっ」
イーデン
声には出さないが……
セラ
「あ~」
美希
まぢで?????????
セシリア
え? パンディオンの顔が頭に浮かんでいます。
セラ
ミキの最後のプロフ帳だし、いいか……。
イーデン
別に咎めることでもないしな。
イーデン
本人の問題が一番大きい。
セシリア
ただただ驚きました。
イーデン
それを暴露する羽目になった心中は察するに余りあるが……
セラ
「僕は、パンディオンの望むことなら何でもしました。 何でも……です」
イーデン
あいつ……
イーデン
思ったより……
セシリア
そういう趣味が……
イーデン
だいぶ……
セラ
パンディオンのことは、ミキにも話したことがあります。
セシリア
俗……
イーデン
ストレナエといい……
美希
知ってる人と知ってる人がそういうことしてるの、想像するとちょっとあれなような、でも気になるような……いや……嬉しいです。嬉しい。
セシリア
嬉しくなってる。
セラ
嬉しくなったならよかった……。
セシリア
この流れで少し言いづらくなったな……
セシリア
「ええと、私の将来の夢は……」
セシリア
「そうですね、もっとこの世界をよくすることです」
イーデン
「…………」
セシリア
「その……」
セラ
「この世界を……」
セシリア
「そうです……」
セシリア
「……イーデンが、もっと前向きに生きていけるように」
イーデン
「……そりゃあ」
イーデン
「随分と、望みの薄い……」
セシリア
「ええ……ですが」
セシリア
「……少しでも、前に進んでいると信じなければ」
セシリア
「希望を持たなければ、堕落の国ではやっていかれませんから」
イーデン
「……この世界に希望はない」
イーデン
「最初からそのように、言って聞かせたはずだが」
セラ
「あらゆる存在は、生きていくために希望が必要です」
セシリア
「夢として書く程度のことなら」
セシリア
「ええ」
セラ
「それはセシリアも、僕も同じことだし、もちろん、あなたも」
イーデン
「……あまり」
イーデン
「巻き込んでくれるな」
セシリア
今更過ぎる。
セシリア
「私はあなたについていきますよ」
セラ
「ふふ」
美希
光がだんだん消えていきます。あとひとつ光っています。
イーデン
一つ、残された光に向き直り。
イーデン
少し眉を寄せた。
イーデン
二人の答えに比べると、どうにも卑近で、締まらない質問に思えたのだが。
美希
いや……
イーデン
「ミキ」
美希
絶対これ……
イーデン
「これでいいのか?」
美希
絶対これです。
セラ
なんだ……?
セシリア
まさか……
セラ
そんなに大変なことが……?
イーデン
訝しむように問うてから、頷かれて肩を竦め。
イーデン
「パーティメンバーのかわいいところ」
イーデン
「ふたりとも」
イーデン
「顔がいいとは思っている」
セラ
「え?」
セシリア
…………
セシリア
「え?」
イーデン
言い切って、改めてミキを見る。
セラ
「ただの事実では?」
美希
安心したように笑っています。
美希
これです。
セシリア
いいんだ。
美希
でも……これ……言わせるの……大事じゃないですか?
セシリア
「ありがとうございます……?」
美希
口から……直接……
イーデン
「美的感覚で測ったほうがいくぶんかマシだ」
美希
言わせることに意味がありませんか?
セラ
僕の顔はいいですが……?
美希
でも美的感覚って……センスの問題ですよ。
美希
個人の感想だから……
セラ
セシリアの顔もいいと思います。
セシリア
えっ ありがとうございます
イーデン
他人を見る目だとか、他人を信じるだとか。
イーデン
他人の内面や振る舞いに対して、自分の尺度で測って、
イーデン
それに愛おしさを感じるだとか、好ましく感じるだとか。
イーデン
そういうのは、自分には見合わないのだ。
イーデン
であればこの項目に対しては、単純な美醜でもって答えるのがもっともよい。
イーデン
二人の顔の造作を、美しいと思っている。
イーデン
自分と共に歩くには釣り合わないほどには。
美希
顔がいいってことを「かっこいいところ」じゃなくて「かわいいところ」に書いてるって……すごくないですか?
セラ
「イーデンも顔いいですよね」 とセシリアへ。
セシリア
「はっ」
セシリア
「はい…………そう思います………………」
イーデン
それはなんか……
イーデン
いや……
イーデン
やめよう。
セラ
「我々大変美しい救世主達と評判ですよ!」
美希
それはそう。
美希
それはぁたしの情報でもそうなんだけど……
美希
でも、本人がそう思ってるかどうかって、ねぇ?
イーデン
「そりゃこんなキラキラしたのが二人もいたらな……」
セラ
「あれ、じゃあこう、あれですか」
セラ
「イーデンは僕とセシリアの顔をかわいいと思っていると?」
セシリア
えっ
セシリア
そうなんですか?
イーデン
「整っていると認識している」
美希
欄に書いてOKが出ています。
イーデン
「から、近いと思ったんだが」
セラ
「セシリア! イーデンにかわいいって言われましたよ!」
セシリア
「は……」
セシリア
「はい……………」
イーデン
なんなんだ……
セシリア
はい…………になっています。
イーデン
そもそもこの項目自体は全員書いてるんじゃないのか?
セシリア
書いてはいます。
セラ
書いてますが……
セラ
読みますか?
イーデン
別に読まなくてもいいが……
美希
え!? 読んでくれたら嬉しいケド!?
イーデン
嬉しいか……
イーデン
嬉しいだろうな……
セラ
「僕は、イーデンのかわいいところはすぐよくない言い方しちゃうとこだと思います!」
セシリア
かわいげに取られている。
イーデン
「…………」
イーデン
「それで怒ってないか……?」
セラ
「怒りはします」
セシリア
「そこもかわいいとは思います……」
セシリア
「イーデンは…………その…………」
セシリア
「寝顔が……」
セシリア
まつげが…………
イーデン
「…………」
セラ
あっ、マイブーム
イーデン
あまり見せたい顔ではないんだが……
セラ
「セシリアは、イーデンが絡んでないときは大体かわいいですよ!」
セシリア
イーデン
そうなのか……
セシリア
「セラは、元気で無邪気なところがかわいいです」
セラ
「わ~い」
イーデン
二人が褒め合う空気感はまだ気楽。
イーデン
改めて、ミキへと視線をくれる。
美希
……これで。
美希
すべての光が収まって。
イーデン
彼女の限界はとうに察していた。
美希
すべての紙が地に落ちる。
セラ
「ミキ……」
イーデン
救世主を支える心の疵の力が、絶えゆくさまを見ている。
美希
「ありがと」
美希
「…………これ」
美希
「公爵家、に」
美希
渡して、と。
美希
散らばった紙に目配せして。それから。
セシリア
ああ、と声が漏れる。
美希
「……コサギ、と、ヌスク」
イーデン
「…………」
美希
「まだ、いるの」
セラ
「!」
美希
「……たぶん、もう、助かってないって」
美希
「わかるけど」
美希
「せめて、」
イーデン
「ああ」
美希
「なにか、ひとつでも、」
美希
「なにか……」
イーデン
「……ああ」
イーデン
「努めよう」
セシリア
「ミキ……」
イーデン
どうせ自分たちも森に派遣される。それを拒むつもりもない。
イーデン
危うきを避けてばかりでは、救世主は生き残れない。
美希
限界を超えて、ふにゃりと笑った顔は次第に苦痛にゆがむ。
イーデン
心の疵を鍛えるため。自らの武器を正しく研いでいくために。
セシリア
彼女たちを、ここまで崩壊せしめたなにかと。
セラ
「ミキ……」
イーデン
死地と知った上で、そこに乗り込まなければならない時がある。
セラ
「ミキ……、私は、あなたの友達です」
セラ
「そうして、コサギとヌスクも」
セラ
「……任せてください」
美希
身体の黒い結晶が広がっていく。
美希
「拾って」
美希
「今すぐ逃げて」
美希
「このままだと、あなたたちも、汚染される」
イーデン
フードを目深に被り、散らばった美希の遺品を集める。
イーデン
男の行動は早い。
セシリア
同じように、イーデンから遠い場所の遺品をいくつか集め。
セラ
少女の手を取ろうとして。
イーデン
彼女の助からないこと、自分らに迫る危険を正しく理解し、示された通りの最適行動を取る。
イーデン
「セラ」
イーデン
名前を呼んだ。
セラ
「…………」
イーデン
それだけ。
セシリア
同じように、彼女の胸元の首飾りに目をやるが。
セシリア
「行きましょう」
セシリア
「結晶の広がりが、速いです」
イーデン
地を蹴る。
セラ
今際の際に、自分の身を案ずる少女の手すら取ってやれない。
イーデン
殿はこの手の汚染への耐性の強いセシリアに任せる。
セシリア
堕落の国をよりよくしたいと願い、前に進んでいると信じようとしても。
イーデン
その気になればセラがより速く駆けられることを知っている。
セラ
こんなことをする救世主を、野放しにしておいてはいけない。
セシリア
少女一人助けられない。
イーデン
自分の耐久性の低さを、よくよく熟知している。
セラ
立ち上がり、踵を返して。
イーデン
――特に。
イーデン
この結晶の発する気配は、
イーデン
その毒性は、
イーデン
自分の疵にはよく馴染む。
セシリア
いちばん後ろを駆ける。
イーデン
その事実を、
セラ
友達に背を向けた。
イーデン
既に誰よりも強く理解していた。
イーデン
もはや。
イーデン
もはや彼女は自分の利にはならない。
イーデン
であれば案ずる理由もない。
イーデン
自分は、
イーデン
自分たちを守ることは、今は、何よりも最優先すべき事項だ。
イーデン
だから駆ける。
イーデン
生きるために。
イーデン
――生かすために。
美希
走るあなたたちを黒結晶が追いかける。
美希
速く、あなたたちより速く伸びて、追いつき、捕まえようとした瞬間、
GM
ぴたりと動きが止まる。
GM
結晶が生命力を吸い付くして、その成長を止めたことを、あなたがたはうっすらと感じる。
イーデン
「――――」
セラ
「……ミキ」
イーデン
速度は緩めないが、視線を僅かに後方へと向ける。
セシリア
「これは……」
GM
全身が結晶に覆い尽くされた人形から、あなたがたは随分と離れた。
イーデン
ある程度走ったところで結晶の拡大止まったことを理解し、足を止める。
イーデン
振り返る。
GM
枝のように結晶が伸び、そのうちの太い1本があなたがたに向かっていたのが、途中で途切れている。
セシリア
いちばん結晶の近く、数歩さらに後ろに下がりながら、その一本を見つめる。
セラ
「ミ……キ」
セラ
「…………」
イーデン
「……行くぞ」
セシリア
「はい」
セラ
「ええ」
イーデン
その一言で、全てが通じる。
イーデン
それだけの時間を積み重ねてきた。
イーデン
そうして改めて背を向ける。
イーデン
世界を侵す結晶へと。
イーデン
――絶望へと、背を向けた。
GM
 
GM
この件は……何も解決していませんが、少なくとも行方不明になった救世主3人がどうであったか、という点についてのみは、一旦これで解決、となりました。
GM
回収した資料を公爵家に届け。
GM
事の顛末を報告し。
GM
改めて、「黒の森」の調査依頼、並びに救世主「スティブナイト」の討伐依頼が出されるまで、あと少し。
GM
 
GM
*絶望の森に続く。
みんなのプロフちょ→☆