裁判
PVP
GM
*戦術補助をする場合は、ここで宣言してください。
名当ての悪魔
*変更についてアルビーに一任します。
GM
*『アルビーの道具』として、アルビー陣営として裁判に参加しますか?
※重大なペナルティが付加されます
GM
*〈絶望〉したPCがいる場合、1つを除く陣営全員が昏倒・死亡するまでPKは裁判に参加しない。PKとその配下に技能・小道具は使用できず、またPKも行動しない。PC間の裁判で、1つを除く陣営全員が昏倒、死亡した場合、その次のラウンド開始時にPKが参加する。
GM
*〈絶望〉したPCが『調律』『愛染』などの効果を拒否できる技能を使用する場合、対象PCは対象PCの好きな能力値で判定する(ファンブル・スペシャルはしない)。その達成値が使用者の達成値未満の場合、技能の効果を拒否できない。これにより『愛染』を使用する場合、『愛染』使用者が対象を指定できる。
GM
*〈絶望〉したPCは陣営が独立し、他PCと同じ陣営になることができなくなる。〈絶望〉したPCが2人いる場合、裁判はバトルロイヤルになる。
GM
*と、ありますが。今回は特別なことが起こったので、まずはアルビー・ティット陣営とリラ陣営によるPVPになります。
GM
*アルビー・ティット陣営に重大なペナルティが付与されます。
GM
*また、この裁判では絶望ファンブル表が適用されます。
スティブナイト
*仕込:ウサギのお守り・免罪符を取得
名当ての悪魔
仕込:ウサギのお守りとインクつぼを取得
[ アルビー ] ウサギのお守り : 0 → 1
[ アルビー ] 免罪符 : 0 → 1
[ スティブナイト ] 免罪符 : 0 → 1
[ スティブナイト ] ウサギのお守り : 1 → 2
[ 名当ての悪魔 ] ウサギのお守り : 0 → 1
[ 名当ての悪魔 ] インクつぼ : 0 → 1
[ アルビー ] 日刻みの時計 : 1 → 0
GM
〔1D6+【才覚】〕で「先制値」を決定します。
アルビー
1D6+4+2 (1D6+4+2) > 2[2]+4+2 > 8
スティブナイト
1d6+3 (1D6+3) > 3[3]+3 > 6
名当ての悪魔
1d6+3 (1D6+3) > 6[6]+3 > 9
名当ての悪魔
*d2,s2,c3,s5,d7,sK
名当ての悪魔
2d6+4=>7+5 判定(+猟奇) (2D6+4>=12) > 8[3,5]+4 > 12 > 成功
名当ての悪魔
1d6+5+3 (1D6+5+3) > 2[2]+5+3 > 10
アルビー
2d6+4+1+1+3=>7 判定(+才覚 +ギミック凶器 +万能) (2D6+4+1+1+3>=7) > 12[6,6]+4+1+1+3 > 21 > 成功
[ アルビー ] HP : 19 → 20
リラ
2d6+3=>21 判定(+愛) (2D6+3>=21) > 2[1,1]+3 > 5 > 失敗
GM
7 絶望が全てを蝕む。ファンブルした対象と、対象の同陣営のキャラクターのHPが1D6点減少する。
[ リラ ] HP : 22 → 7
[ リラ ] HP : 7 → 8
[ リラ ] HP : 8 → 0
リラ
2d6+5-5 判決表 (2D6+5-5) > 11[6,5]+5-5 > 11
[ リラ ] HP : 0 → 1
[ リラ ] 前科 : 5 → 6
アルビー
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚 +ギミック凶器 +万能) (2D6+4+1+1>=7) > 5[3,2]+4+1+1 > 11 > 成功
名当ての悪魔
*s2,c3,h4,s5,c9,sK
[ 名当ての悪魔 ] 手札+1 : 3 → 1
名当ての悪魔
2d6+4+1+3=>7 判定(+猟奇+万能) (2D6+4+1+3>=7) > 12[6,6]+4+1+3 > 20 > 成功
名当ての悪魔
1d6+5+3 威風威力 (1D6+5+3) > 2[2]+5+3 > 10
[ リラ ] HP : 1 → 2
[ リラ ] HP : 2 → 0
リラ
2d6+5-6 判決表 (2D6+5-6) > 4[2,2]+5-6 > 3
[ リラ ] アリスの証言 : 1 → 0
[ リラ ] HP : 0 → 1
アルビー
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚 +ギミック凶器 +万能) (2D6+4+1+1>=7) > 4[1,3]+4+1+1 > 10 > 成功
名当ての悪魔
2d6+4+1=>7 判定(+猟奇+万能) (2D6+4+1>=7) > 3[1,2]+4+1 > 8 > 成功
アルビー
2d6+4+1+1+6=>7 判定(+才覚 +ギミック凶器 +万能) (2D6+4+1+1+6>=7) > 7[4,3]+4+1+1+6 > 19 > 成功
リラ
2d6+3=>19 判定(+愛) (2D6+3>=19) > 4[2,2]+3 > 7 > 失敗
[ リラ ] HP : 1 → 0
リラ
2d6+5-6 判決表 (2D6+5-6) > 11[5,6]+5-6 > 10
[ リラ ] HP : 0 → 1
[ リラ ] 前科 : 6 → 7
GM
防壁から処理。遊撃の達成値減少により、2d6+愛-5で振ってください。
リラ
2d6+3-5=>7 判定(+愛) (2D6+3-5>=7) > 8[2,6]+3-5 > 6 > 失敗
[ リラ ] 平凡 : 0 → -1
GM
6,6なのでスペシャル、自動成功で1d6回復もしてください。
[ リラ ] HP : 1 → 7
リラ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 4[3,1]+3 > 7 > 成功
[ リラ ] HP : 7 → 10
[ リラ ] HP : 10 → 7
[ リラ ] R2ア:封印 : 0 → 2
[ リラ ] 最高のバター : 1 → 0
[ リラ ] R2ア:封印 : 2 → 0
[ アルビー ] アリスのゆびぬき : 1 → 0
リラ
3d6+1 救済(補正) (3D6+1) > 7[5,1,1]+1 > 8
[ リラ ] HP : 7 → 15
[ 名当ての悪魔 ] 手札+1 : 1 → 0
名当ての悪魔
*c3,g4,d6,s7,c9,hK
名当ての悪魔
2d6+4+4+1=>7 判定(威風) (2D6+4+4+1>=7) > 5[3,2]+4+4+1 > 14 > 成功
GM
7 絶望が全てを蝕む。ファンブルした対象と、対象の同陣営のキャラクターのHPが1D6点減少する。
GM
これはティットさんが1d6を振ってその数値二人とも減らしてください。
[ アルビー ] HP : 20 → 17
[ 名当ての悪魔 ] HP : 24 → 21
アルビー
3d6 救済 (3D6) > 6[1,1,4] > 6
[ アルビー ] HP : 17 → 22
[ アルビー ] HP : 22 → 21
アルビー
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚 +ギミック凶器 +万能) (2D6+4+1+1>=7) > 4[1,3]+4+1+1 > 10 > 成功
名当ての悪魔
2d6+4+1=>7 判定(+猟奇+万能) (2D6+4+1>=7) > 3[1,2]+4+1 > 8 > 成功
GM
4 気分が悪くなってきた。3ラウンドの間、ランダムな不調を受ける。
名当ての悪魔
Choice[《封印》,《猛毒》,《指切り》,《衰弱》] (choice[《封印》,《猛毒》,《指切り》,《衰弱》]) > 《猛毒》
[ 名当ての悪魔 ] R3ア:猛毒 : 0 → 3
名当ての悪魔
2d6+3+1=>7 判定(+才覚+万能) (2D6+3+1>=7) > 7[1,6]+3+1 > 11 > 成功
GM
4 気分が悪くなってきた。3ラウンドの間、ランダムな不調を受ける。
名当ての悪魔
Choice[《封印》,《猛毒》,《指切り》,《衰弱》] (choice[《封印》,《猛毒》,《指切り》,《衰弱》]) > 《封印》
[ 名当ての悪魔 ] R3ア:封印 : 0 → 3
リラ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 9[3,6]+3 > 12 > 成功
リラ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 8[2,6]+3 > 11 > 成功
[ リラ ] HP : 15 → 18
[ リラ ] HP : 18 → 15
[ リラ ] R3ア:封印 : 0 → 3
[ リラ ] R3ア:封印 : 3 → 2
名当ての悪魔
2d6+4+4+1=>7 判定(威風) (2D6+4+4+1>=7) > 8[5,3]+4+4+1 > 17 > 成功
名当ての悪魔
1d6+5 威風威力 (1D6+5) > 4[4]+5 > 9
リラ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 8[6,2]+3 > 11 > 成功
リラ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 8[4,4]+3 > 11 > 成功
[ リラ ] HP : 15 → 6
[ リラ ] HP : 6 → 9
[ 名当ての悪魔 ] HP : 21 → 18
アルビー
2d6+4+1+1-2=>7 判定(霞斬1) (2D6+4+1+1-2>=7) > 4[1,3]+4+1+1-2 > 8 > 成功
リラ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 5[1,4]+3 > 8 > 成功
アルビー
2d6+4+1+1+2=>7 判定(霞斬2) (2D6+4+1+1+2>=7) > 5[2,3]+4+1+1+2 > 13 > 成功
[ リラ ] HP : 9 → 7
[ リラ ] HP : 7 → 6
[ リラ ] HP : 6 → 5
[ 名当ての悪魔 ] R3ア:封印 : 3 → 2
[ 名当ての悪魔 ] R3ア:猛毒 : 3 → 2
[ リラ ] R3ア:封印 : 2 → 1
アルビー
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚 +ギミック凶器 +万能) (2D6+4+1+1>=7) > 5[2,3]+4+1+1 > 11 > 成功
リラ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 7[3,4]+3 > 10 > 成功
リラ
1d6+5 (1D6+5) > 4[4]+5 > 9
[ アルビー ] HP : 21 → 8
[ アルビー ] HP : 8 → 9
[ アルビー ] HP : 9 → 15
[ 名当ての悪魔 ] とうみつ : 1 → 0
名当ての悪魔
2d6+4+4+1=>7 判定(威風) (2D6+4+4+1>=7) > 12[6,6]+4+4+1 > 21 > 成功
[ 名当ての悪魔 ] HP : 18 → 24
名当ての悪魔
1d6+5+3 威風威力 (1D6+5+3) > 2[2]+5+3 > 10
[ リラ ] HP : 5 → 0
リラ
2d6+5-7 判決表 (2D6+5-7) > 9[4,5]+5-7 > 7
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
リラ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
リラ
2d6+0=>7 判定(+才覚) (2D6+0>=7) > 9[6,3]+0 > 9 > 成功
[ リラ ] HP : 0 → 1
[ リラ ] 前科 : 7 → 8
[ 名当ての悪魔 ] HP : 24 → 21
アルビー
2d6+4+1+1-2=>7 判定(霞斬1) (2D6+4+1+1-2>=7) > 8[2,6]+4+1+1-2 > 12 > 成功
[ リラ ] HP : 1 → 0
リラ
2d6+5-8 判決表 (2D6+5-8) > 7[6,1]+5-8 > 4
アルビー
その背には無数の銃口。
拳銃、ショットガン、マシンガン、アサルトライフル。
近代国家の軍隊を一人で体現するように。
アルビー
数多の無骨な兵器が弾を吐き散らす。
ただ一人の少女に向けて。
名当ての悪魔
魔王の僕たる悪魔はいつものように立てた人差し指をくるりと回す。
名当ての悪魔
呼応するように巻き上がった風は、辺り一帯の木々や瓦礫や黒結晶を取り込みながら、指揮者の指示に応えるオーケストラのようにうねりを上げた。
名当ての悪魔
暴風の中、黒結晶の破片がきらきらと、漆黒の輝きを放つ。
そして、悪魔が腕を振れば、黒結晶の飛礫が一気に少女目掛けて飛んで行った。
リラ
きらきらと瞬く黒結晶は、この暗い森の奥でもまぼろしのように美しい。まるで残酷なおとぎ話のよう。砂糖でコーティングしても、苦みは取れない。
リラ
甘いだけの愛ではごまかしがきかなくて。だから私はそれを避ける術を持たない。
リラ
柔らかな肉体を貫く黒結晶。
ねえ、リラ。知っていた? 身体はこんなにも脆いんだって。
リラ
『女の子はお砂糖とスパイスと素敵なもので出来ている』なんて大嘘だ。からだには血と肉と臓器が詰まっているだけ。肉体を切り裂けば、当然のようにそれらが零れ落ちる。
アルビー
それは物量による圧殺のようでいて、大半が目くらましだ。
視認しやすい銃撃で視界を撹乱しながら、確実に肉を弾けさせていく。
リラ
つぎはぎだらけの人形はきっと目をそらしてしまうほど醜いだろう。でも、もう見てくれなんてどうだっていい。
アルビー
悪魔との連携に言葉はいらない。
短くない付き合いと、二人の才覚がそれを可能にしているのだろう。
リラ
視界にちらつく赤が邪魔で、気がとられる。そのたびに、銃弾が、風が、己の体を裂いていく。
アルビー
愛がなくとも、連携はできる。
愛があろうとも、切り結ぶことができるように。
アルビー
猟奇的な色が舞い踊る戦場。
その男には嗜虐心も、戦いによって沸き立つ血潮の赤もない。
名当ての悪魔
ガタゴトと賑やかな喧騒、巻き上がる竜巻は発光し、結晶は漆黒の輝きを乱反射する。
主となった男に従い、腕を振るう悪魔の顔にはいつも通りの軽薄な笑みが貼りついている。
名当ての悪魔
逡巡も葛藤も、苦悶も悦楽も滲まない、普段と変わりのない道化の顔で、悪魔はかつての仲間である少女を漆黒の飛礫で切り裂いていく。
アルビー
御伽噺も、祈りも、破壊する。
そんな詩情のない掃討を指揮する横顔は、強い意志を持った『人間』のもの。
アルビー
堕落の国に来て。
彼女の戦い方は次第に痛ましくなっていって……いいや。
初めから、それは痛ましかった。
アルビー
ここは、こんな子にこんな苦痛を強いる世界だ。
リラ
一方は道化じみた酷薄な笑み、他方は感情が削げ落ちたような厳しい表情。
リラ
あなたたちにそんな顔をしてほしいんじゃない。そう、心は奮い立つのに。心底に押し込めた誰かが声を上げる。
名当ての悪魔
業腹だと感じた頃もあった。
この屈辱感の返礼はいつか必ずくれてやろうと思った時もあった。
けれど、男の道具となった悪魔にとっては、それすらもうどうでも良いことだ。
名当ての悪魔
ただ、命令に応えるように、機械的に、作業的に、障害物を取り払うように。
リラ
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
リラ
「あ、はあっ………………」
口元から漏れる血を拭う。
リラ
「………………もう、早く……ぐ、うっ、倒れてください!!!」
叫ぶようにして、背後に展開した裁ちばさみが射出されていく。ぼろぼろになった自身の、諸刃の剣のような一撃。
アルビー
「ッ……!」
咄嗟にいくつかを撃ち落とすが、全てには間に合わない。
アルビー
鋏が、それまで傷を負っていなかった男を切り刻む。
アルビー
「っぐ、ぅッ……」
切り裂かれる肌。
血の色は闇のような黒コートに紛れて目立たないが、口から洩れる荒い吐息が苦痛を物語っていた。
名当ての悪魔
「ざまぁないなー……、ご主人よ、やられてしまうとは情けない……」
アルビー
……いつも祈りで傷を癒してくれた彼女が、今は敵だ。
アルビー
少女の叫びも、道化の煽りも振り払うようにして、銃を展開する。
「……悪いけど!」
名当ての悪魔
「ほいじゃ、まぁ、道具は道具らしく役目を果たそうか」
悪魔は主人に向かって癒しのアイテムを放った。
アルビー
礼も言わずに、激しい砲撃をリラに浴びせる。
感情のまま撒き散らす、自棄のようなそれ。
アルビー
――しかしその実、悪魔から気を逸らし、隙を作るための。
リラ
「…………は、あッ……」
きりがない。こちらはもうすでに腕が軋んでいるというのに。銃弾の雨の対処に気を取られ、目を光らせるそれに気が付かない。
名当ての悪魔
男が繰り出す砲撃の後ろで、轟々とうねりを上げ、とぐろを巻く豪風が勢いを増していく。
名当ての悪魔
黒結晶をはじめとし、一帯の全てを呑み込む勢いで肥大化していく暴風は、気付いた頃には手の付けられない凶暴な有様へと変貌を果たしていた。
名当ての悪魔
「さて、そろそろちゃーんと仕事をしないと、叱られるんでね」
リラ
「あ…………」
私はその威力を実のところ知らない。彼の風は、仲間である私にとっては軽やかな春の陽気のようなものだったから。
名当ての悪魔
凶悪にうねりを上げて、粉塵や黒結晶の欠片を含む竜巻が少女目掛けて放たれた。
リラ
こちらに手向けられる嵐を知らない。強大な自然のまえになすすべなく、立ち尽くすしかない。
リラ
咄嗟に腕で頭をかばうものの、風にもまれ、肌が削られ、吹き飛ばされる。
リラ
「――ッ、ガッ…………!!!」
大地に叩きつけられ、目が白黒する。
リラ
「ハ、ぁああぁ………………っ」
ぐわんぐわんと視界が歪む。天地がひっくり返ったみたいだ。
アルビー
待ち構えていたように上空を旋回していた銃が、少女の胸を撃ち抜いた。
リラ
地面に爪を立てようとした指は、一発の銃弾に崩れ落ちる。
リラ
まろやかな子どものような翡翠が、きょとんとした様子であなたを見る。
リラ
今起こった事態を飲み込めていないような、いとけない瞳。
アルビー
撃ったのはこちらの方だというのに、その眼差しに射竦められたように胸がずきりと痛んだ。
アルビー
もう、弱い自分は捨てたから。
痛みなんて感じずに済むと思ったのに。
アルビー
まだ、痛い。
……だから。
これはきっと、ずっとそうなのだろう。
アルビー
「いいんだ、もう」
首を振って、地に伏せた少女に歩み寄る。
アルビー
「もう『こんなところ』に、いなくてもいい」
アルビー
腰の銃を抜いて、正確に少女の心臓を狙う。
リラ
その銃口にも気づかず、少女は呑気に口を開けて――
リラ
世界の残酷さを知る前の――出会ったばかりの、汚れを知らないころのように笑った。
リラ
「変なの、アルビーさんの方がよっぽど、つらそうなのに」
リラ
「ティットも、そんな遠くにいないで……」
合間合間に吐血する。
リラ
「こっちに、おいでよ」
だって、仲間なんだから。
名当ての悪魔
「だって、リラはオイラの主人じゃないからね」
名当ての悪魔
「命令権を持たぬ輩の要請には応えられないのさ」
リラ
何もかも零れ落としてしまったかのように、変容した二人のやり取りをぽかんと眺めている。
名当ての悪魔
主人の命令に悪魔はひょい、と肩を竦める。
名当ての悪魔
「あーあ、変わらないね……そういうとこは」
名当ての悪魔
打って変わって軽い足取りで眼前にやってきて、腰を落として地に伏した少女の顔を覗き込んだ。
名当ての悪魔
ひらひらと、少女の目の前で手のひらを振る。
リラ
「…………てぃっと」
少女は二人の間に交わされた契約を知らないし、彼女にとって『悪魔』はずっと『ティット』だった。
名当ての悪魔
「なぁに?」
少女の呼びかけを受け、悪魔は僅かに首を傾けた。
名当ての悪魔
浮かんでいる表情はいつも通りの懐っこい笑顔。
普段と寸分変わらず形作られたその笑顔は仮面のようで。
名当ての悪魔
「随分と無茶をしたねぇ、どういう心境の変化なワケ?」
名当ての悪魔
悪魔が目を離した隙に別人のように変貌を果たしていた男と少女。
名当ての悪魔
何があったのかを悪魔は知る由もなく。
名当ての悪魔
今更それを知ったところで意味もない。
リラ
その問いを受けて。
仮初のまどろみの中で呆けていた少女の意識が、徐々に現在へと引き戻されてゆく。
リラ
意識とは反対に、手足は温度を伴わない結晶のように冷えていく。
リラ
三人のこれまでの旅路と、二人のこれからの旅路を。
リラ
胃の奥から、飲み干した三月兎の慟哭が聞こえる。
リラ
――結局のところ、私は救いたいと思ったものを何も救うことができず、それこそ道化のように哀れに踊っただけだ。
リラ
「やらなくちゃいけないことが、いっぱいあったのに、何もできなかった」
リラ
二人を見遣る。これまでとは何かが変わってしまったものたちを。
リラ
数々の犠牲の上に成り立った醜い私たちのこれまで。それをようやく認めたのに、それでも私は醜いからこう思ってしまう。
リラ
あなたたちと出会えたことが、私にとっては大切で。
あなたたちにとっては取るに足りない一瞬のような日々が、私にとって、永遠のようにまばゆかったのだ。
名当ての悪魔
「おお、勇者よ――道半ばで倒れてしまうとは情けない」
名当ての悪魔
「………でも、仕方ないんじゃない? リラは所詮小娘ちゃんだからね」
名当ての悪魔
膝を落とし、光を失くした少女の目元に手をあてる。
名当ての悪魔
様々なものを見て絶望と希望を抱いたその眼差しを塞ぐように。
アルビー
銃を一度下ろして、一人と一匹のやり取りを見守っている。
アルビー
生が苦しみで、すべての生者は早く息の根を止めてあげた方がいいなら。
俺はどうして、今際の際のやり取りを引き延ばしてるんだろうね。
アルビー
倒れ伏した少女の姿が。
もう、『三人』ではいられなくなったリラの姿が。
ひどく寒そうに見えて。
アルビー
自分の黒コートを脱いで、その身体にそっとかけてやる。
アルビー
自分の血で汚したくはなかったけど、少女の姿は元から血まみれで、今更だと思ったから。
リラ
目元にあてがわれた手から伝わる体温。
自身を温めるようにかけられたぬくいコートの手触り。
アルビー
脱ぎ捨てた『アルビーさん』の顔で笑う。
少しずるいけど。
最期の痛み止めに、これくらいは許されてほしい。
リラ
…………ひどいなあ、さっきまで殺し合ってたのに。
アルビー
言葉を探して。
余計な虚飾は不要だと思った。
アルビー
「――おやすみなさい」
今度こそ、その心臓に銃口を向けた。
スティブナイト
「楽しく殺し合ってくれているようでなにより」
スティブナイト
「白雪姫を知恵の実で殺した後は、何を目指すのかな?」
スティブナイト
三月兎に襲われたから?三人に追い詰められたから?
スティブナイト
このおぞましい救世主が弱っているのはそのどちらもが要因であり、
スティブナイト
『そのどちらでもない見覚えのある治療痕がある』。
スティブナイト
『リラがこの小屋から出てきたのは偶然ではない』。
スティブナイト
「哀れなものだね」
「俺にかまけて仲間に裏切られて死んでいく」
冷たく暗い目がリラを見つめ。
スティブナイト
「死ぬ前に洗脳されて逝けるのは、ずいぶんと幸せそうだ」
スティブナイト
「毒林檎は王子様のキスの味ってね」
スティブナイト
パラパラと、鋭く黒い雨が降り出す。
スティブナイト
「俺はそこの女はどうでもいいんだが…………」
スティブナイト
「お前(主人と道具)たちはどうしたい?」
スティブナイト
「二人仲良くお家に帰って、『仲間を殺してしまいました』と報告でもするのかな」
スティブナイト
「マッチが擦り切れるまで幻想を見るために、闇のひとつでも晴らしてみるのかな?」
アルビー
再び銃を下ろして、スティブナイトに相対する。
スティブナイト
「俺が一人屠れれば、あとは好きにすればいい――なんてね」
スティブナイト
「無傷で帰して援軍を呼ばれても困る」
「そのあたりは『痛い目』にあってもらうよ」
アルビー
「君にとって、それがいいとも思えないけど」
スティブナイト
「『それ』以外に他になにがあるっていうんだ?」
スティブナイト
「まさかだと思うが、お前…………」
「この状況において、対等の立場で交渉の席につけているとでも勘違いをしてるんじゃないだろうな?」
アルビー
「俺はここから出て、やるべきことがある」
アルビー
「君は強い」
きっと、本人にとって不幸なことに。
アルビー
「みっともなく命乞いしてでも、なんとか外に出るべきなんだろうけどね」
アルビー
「……あの子は、俺がこの手で殺してあげないといけないから」
アルビー
「君がそれを許してくれないなら、戦うしかないね」
スティブナイト
「救世主のお手本みたいにイカれてる男だな」
スティブナイト
「いつも通り、まったくやりがいを感じないが」
GM
もはや蜘蛛の糸にすがるような勝ち目しかない。
アルビー
あの時、「君のことも救いたい」と言えなかった。
アルビー
今なら言える。
心の叫びに嘘をつかずに、そういられる。
アルビー
そう言葉に出す代わりに、ただ戦うだけだ。
アルビー
(分の悪い賭けって、趣味じゃないんだけどな……)
アルビー
――これは、理性でも、狂乱でも、自棄でもない。
名当ての悪魔
「もちろん、ご主人のご命令とあらば」
気取って道化が最上級の礼を取る。
名当ての悪魔
「どうぞご随意に。すべてはアンタの思うが儘さ」
名当ての悪魔
人懐こい道化の仮面をつけたまま、悪魔の双眸が細月のように弧を描く。
名当ての悪魔
かつて寝食を共にし、共に死線を駆け抜けた間柄にあった少女だ。
けれど、男の道具となった悪魔の胸に去来するものは何もない。
名当ての悪魔
元から無かったのか、幾ばくかあったものを捨てたのか、それは悪魔自身も認知しない。
名当ての悪魔
いずれにせよ、それは道具には過ぎたもの。
名当ての悪魔
まっすぐに視線を前へと向け、撤去すべき障害物を見据える。
名当ての悪魔
道具にとって必要なものは主人の命令だけ。
名当ての悪魔
「さあって、それじゃあいよいよ、お姫様と魔王様との舞踏会の開幕だっ」
名当ての悪魔
「ご主人の命令だからね。お姫様には真っ赤に焼けた鉄の靴で上手に踊って貰いましょうか」
リラ
アルビーによって緩やかな終わりを迎えようとしていた少女も、再度それを突き付けられることになる。
リラ
どうして、どうしてこんな時になって動けない!
リラ
爪で地面を抉ろうとしても、かつては当然のように組み合わせられた手も、縫い付けられたように重く、動くことができない。
リラ
――もう、本当に、誰にも傷ついてほしくないのに。
リラ
花の名を冠する少女にできることは、蟲のように地を這って、その戦局を傍観することだけ。
リラ
それはかつて彼女が疎んだ無力な姿そのもので。
リラ
舞台から弾き落された有象無象として、それを眺めることとなる。
PVE
GM
*1つを除く陣営全員が昏倒・死亡したため、PKが裁判に参加します。
GM
*手札破棄
リラは全ての手札を捨て、アルビーとティットは好きな手札を破棄してください。
GM
*◆裁判MOD「自棄」で強制習得した『逆鱗』について、このタイミングで破棄することができます。
GM
*アルビー、ティット。『逆鱗』を破棄しますか?
[ 名当ての悪魔 ] R3ア:封印 : 2 → 1
[ 名当ての悪魔 ] R3ア:猛毒 : 2 → 1
スティブナイト
*h2,s2,s3,d6,h6,d10,hK
スティブナイト
*ワンダー『怠惰のアリス』によりカード使用時2点ダメージ。
[ アルビー ] HP : 15 → 11
アルビー
2d6+4+1+1+3=>7 判定(+才覚 +ギミック凶器 +万能) (2D6+4+1+1+3>=7) > 6[1,5]+4+1+1+3 > 15 > 成功
スティブナイト
2d6+5+2=>15 判定(+猟奇)+孤軍 (2D6+5+2>=15) > 8[4,4]+5+2 > 15 > 成功
名当ての悪魔
2d6+4+4+1=>7 判定(威風) (2D6+4+4+1>=7) > 4[3,1]+4+4+1 > 13 > 成功
[ アルビー ] ウサギのお守り : 1 → 0
[ アルビー ] ウサギのお守り : 0 → 1
[ 名当ての悪魔 ] ウサギのお守り : 1 → 0
名当ての悪魔
2d6+4+4+1=>7 判定(威風) (2D6+4+4+1>=7) > 4[2,2]+4+4+1 > 13 > 成功
GM
8 貴方は何も信じられない。ファンブルした対象の同陣営のキャラクターのHPが1D6点減少する。
[ アルビー ] HP : 11 → 8
[ 名当ての悪魔 ] HP : 21 → 18
[ 名当ての悪魔 ] HP : 18 → 21
アルビー
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚 +ギミック凶器 +万能) (2D6+4+1+1>=7) > 10[5,5]+4+1+1 > 16 > 成功
[ スティブナイト ] HP : 1 → 0
スティブナイト
2d6+6-0 判決表 (2D6+6-0) > 7[5,2]+6-0 > 13
GM
12~ 無罪!HPが0となる際に受けた不利な効果を無効とし、HPは0になる前の値に戻す。前科は増える。
[ スティブナイト ] HP : 0 → 1
[ スティブナイト ] 前科 : 0 → 1
スティブナイト
*ワンダー『怠惰のアリス』によりカード使用時2点ダメージ。
[ アルビー ] HP : 8 → 6
[ 名当ての悪魔 ] HP : 21 → 20
スティブナイト
2d6+5+4=>7 判定(+猟奇)+孤軍 (2D6+5+4>=7) > 6[3,3]+5+4 > 15 > 成功
スティブナイト
1D6+5+5+1+4 ダメージ(救世主強化・衣装)+逆鱗+孤軍 (1D6+5+5+1+4) > 1[1]+5+5+1+4 > 16
[ アルビー ] HP : 6 → 0
アルビー
2d6+5-5-1 判決表 (2D6+5-5-1) > 8[3,5]+5-5-1 > 7
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
アルビー
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
アルビー
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 5[4,1]+3 > 8 > 成功
[ アルビー ] HP : 0 → 1
[ アルビー ] 前科 : 5 → 6
スティブナイト
2d6+5+4=>7 判定(+猟奇)+孤軍 (2D6+5+4>=7) > 9[4,5]+5+4 > 18 > 成功
スティブナイト
1D6+5+5+1+4 ダメージ(救世主強化・衣装)+逆鱗+孤軍 (1D6+5+5+1+4) > 5[5]+5+5+1+4 > 20
アルビー
2d6+5-6-2 判決表 (2D6+5-6-2) > 9[3,6]+5-6-2 > 6
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
アルビー
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
アルビー
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 11[6,5]+3 > 14 > 成功
[ アルビー ] 前科 : 6 → 7
スティブナイト
2d6+5+4=>7 判定(+猟奇)+孤軍 (2D6+5+4>=7) > 10[4,6]+5+4 > 19 > 成功
スティブナイト
1D6+5+5+1+4 ダメージ(救世主強化・衣装)+逆鱗+孤軍 (1D6+5+5+1+4) > 3[3]+5+5+1+4 > 18
アルビー
2d6+5-7-1 判決表 (2D6+5-7-1) > 4[3,1]+5-7-1 > 1
[ アルビー ] 免罪符 : 1 → 0
スティブナイト
2d6+5+4=>7 判定(+猟奇)+孤軍 (2D6+5+4>=7) > 9[3,6]+5+4 > 18 > 成功
スティブナイト
1D6+5+5+1+4 ダメージ(救世主強化・衣装)+逆鱗+孤軍 (1D6+5+5+1+4) > 2[2]+5+5+1+4 > 17
[ 名当ての悪魔 ] HP : 20 → 17
[ 名当ての悪魔 ] HP : 17 → 0
名当ての悪魔
2d6+1-5 判決表 (1D6) > 6 (2D6+1-5) > 8[4,4]+1-5 > 4
GM
脅威度5なので…………
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
名当ての悪魔
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
名当ての悪魔
2d6+0=>7 判定(+愛) (2D6+0>=7) > 9[6,3]+0 > 9 > 成功
[ 名当ての悪魔 ] HP : 0 → 1
[ 名当ての悪魔 ] R3ア:猛毒 : 1 → 0
[ 名当ての悪魔 ] R3ア:封印 : 1 → 0
名当ての悪魔
*主の命令が無ければ続行するっきゃない
スティブナイト
2d6+5+4=>7 判定(+猟奇)+孤軍 (2D6+5+4>=7) > 5[3,2]+5+4 > 14 > 成功
[ 名当ての悪魔 ] HP : 1 → 0
スティブナイト
2d6+5+4=>7 判定(+猟奇)+孤軍 (2D6+5+4>=7) > 8[6,2]+5+4 > 17 > 成功
[ 名当ての悪魔 ] 前科 : 5 → 6
名当ての悪魔
2d6+1-6 判決表 (1D6) > 6 (2D6+1-6) > 7[6,1]+1-6 > 2
GM
脅威度5なので…………
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
名当ての悪魔
2d6+0=>7 判定(+愛) (2D6+0>=7) > 11[5,6]+0 > 11 > 成功
[ 名当ての悪魔 ] HP : 0 → 1
[ 名当ての悪魔 ] 前科 : 6 → 7
スティブナイト
*ワンダー『怠惰のアリス』によりカード使用時1点ダメージ。
[ 名当ての悪魔 ] HP : 1 → 0
名当ての悪魔
2d6+5-7 判決表 (1D6) > 6 (2D6+5-7) > 9[3,6]+5-7 > 7
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
名当ての悪魔
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
名当ての悪魔
2d6+0=>7 判定(+愛) (2D6+0>=7) > 11[6,5]+0 > 11 > 成功
[ 名当ての悪魔 ] 前科 : 7 → 8
[ 名当ての悪魔 ] HP : 0 → 1
名当ての悪魔
2d6+4+4+1=>7 判定(威風) (2D6+4+4+1>=7) > 12[6,6]+4+4+1 > 21 > 成功
[ 名当ての悪魔 ] HP : 1 → 4
名当ての悪魔
1d6+5 威風威力 (1D6+5) > 6[6]+5 > 11
[ スティブナイト ] HP : 1 → 0
スティブナイト
2d6+6-1 判決表 (2D6+6-1) > 7[1,6]+6-1 > 12
GM
12~ 無罪!HPが0となる際に受けた不利な効果を無効とし、HPは0になる前の値に戻す。前科は増える。
[ スティブナイト ] HP : 0 → 1
[ スティブナイト ] 前科 : 1 → 2
スティブナイト
2d6+5+4=>7 判定(+猟奇)+孤軍 (2D6+5+4>=7) > 5[1,4]+5+4 > 14 > 成功
[ 名当ての悪魔 ] HP : 4 → 0
名当ての悪魔
2d6+5-8 判決表 (1D6) > 6 (2D6+5-8) > 9[5,4]+5-8 > 6
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
名当ての悪魔
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
名当ての悪魔
2d6+0=>7 判定(+愛) (2D6+0>=7) > 9[5,4]+0 > 9 > 成功
[ 名当ての悪魔 ] HP : 0 → 1
[ 名当ての悪魔 ] 前科 : 8 → 9
スティブナイト
2d6+5+4=>7 判定(+猟奇)+孤軍 (2D6+5+4>=7) > 6[2,4]+5+4 > 15 > 成功
スティブナイト
1D6+5+5+1+4 ダメージ(救世主強化・衣装)+逆鱗+孤軍 (1D6+5+5+1+4) > 6[6]+5+5+1+4 > 21
[ 名当ての悪魔 ] HP : 1 → 0
名当ての悪魔
2d6+5-9-2 判決表 (1D6) > 6 (2D6+5-9-2) > 10[6,4]+5-9-2 > 4
GM
*〈発狂〉しているキャラクターは【猟奇】【才覚】【愛】の能力値からランダムに1つ選び、判定してください。
アルビー
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
名当ての悪魔
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
アルビー
2d6+4=>7 判定(+才覚) (2D6+4>=7) > 7[3,4]+4 > 11 > 成功
名当ての悪魔
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 6[3,3]+3 > 9 > 成功
リラ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
リラ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 11[6,5]+3 > 14 > 成功
アルビー
2d6+4=>7 判定(+才覚) (2D6+4>=7) > 7[3,4]+4 > 11 > 成功
[ アルビー ] ウサギのお守り : 1 → 0
[ アルビー ] HP : 1 → 0
スティブナイト
それはアルビーとティットの身体に叩きつけられ、どちらかが動くだけでも傷つけられる。
スティブナイト
「傷つけられたくないなら逃げ出すといい」
スティブナイト
「振り返らずに。何もかもを捨てて」
スティブナイト
「俺と違って、お前たちにはそれができるだろうに」
スティブナイト
「抱え込んで、手を取り合って、捨てられるべきものに対しても向き合って」
スティブナイト
一際大きな黒結晶が、貴方たちへ向かって飛ぶ。
スティブナイト
「一つ確かなことは」
「お前たちはとびきり幸運で」
「考えることをここでやめてもいいってことだ」
スティブナイト
致命的な一撃が複数回ねじ込まれる。
アルビー
折り目正しい白シャツには血が滲み。
涼やかな容貌は煤のようなもので汚れ、苦痛で歪んで見る影もない。
アルビー
大軍のような無骨な銃器の群れ。
煌びやかな魔法を打ち砕き、地に貶め、征服してきた、硬い鋼鉄。
アルビー
身体を串刺しにされ、口からごぽりと血が溢れた。
アルビー
鉄と硝煙で構成された、一糸乱れぬ無粋な調べ。
それが、容易く途切れる。
アルビー
当たり前だ。
どれだけ鉄が硬くとも。
それを指揮している彼の身体は、人間というただの脆弱な肉袋にすぎないのだから。
アルビー
苦痛で全身が震える。
思考が止まりそうになる。
アルビー
――ずっと。
犠牲を飲み込んで生きてきた。
アルビー
全てが救われる世を望んでいたけれど。
そんなのは不可能に決まっていて。
アルビー
自分を騙して。
切り捨てて。
諦めることばかりが上手かった。
アルビー
(ずっとこうやって、損得勘定なんて放り投げて)
アルビー
(なりふり構わず、誰かを救うために足掻きたかった)
アルビー
全身傷だらけで、身体には大きな穴が空いていて。
そんな状態で、まともに攻撃を繰り出す計算ができるわけがない。
アルビー
(あの、こんな俺なんかを信じて、慕ってくれた、優しい子に)
アルビー
(安らかじゃない眠りは、相応しくないから)
名当ての悪魔
黒結晶の飛礫が降り注ぐ。
皮膚が破け、流れ落ちる血の色は青い。
名当ての悪魔
悍ましき魔境の住人。
人々は恐怖に震え目を逸らす。
長らく、悪魔にとって、それが当然の世界の理だった。
名当ての悪魔
この堕落した国こそが、衆生が恐れた魔境だ。
人ならざる者など、ここでは有り触れた存在。
名当ての悪魔
希少値は大暴落。なんと、レア度の低いこと!
名当ての悪魔
名当ての悪魔は血と泥に塗れながら、道化の顔のまま愉快そうに口元に弧を描く。
名当ての悪魔
「考えることをここでやめてもいいって?」
名当ての悪魔
「それはお門違いの提案だ。オレは考えることを放棄したからこそ、今、ここに立っているんでね!」
名当ての悪魔
「とっくの昔にそれを放棄した木偶に、今更自分の判断で引き返す道なんざ、ねぇってことさ!」
名当ての悪魔
「ほぉら、とびきり幸運なことだろう?」
名当ての悪魔
目の前に立ちはだかる女から、視線を己が主人となった男へと移す。
名当ての悪魔
心身共に疵だらけになりながら、気力だけで立ち上がる男。
その胸中に宿っているだろうものは、悪魔に何の感慨ももたらさないが、それでも、男のその姿勢が悪魔にとっての指針になる。
名当ての悪魔
「さあって、ご主人? このままじゃやられちゃうぜ?」
名当ての悪魔
「アンタの決意って所詮はこの程度のものなのかい?」
零された問いかけはフラットで、檄を飛ばすという程の熱意もない。
スティブナイト
「道具が聞いてるぜ、ご主人とやら」
スティブナイト
「答えてあげなよ。これは無謀じゃなく、決意だってな」
スティブナイト
黒結晶を纏う女がアルビーに近づく。
トドメをさすために。
アルビー
「っ、ッ、ぅ………………」
視界が霞んでいく。
傷口から体温が流れ出ていく。
もう一秒だって目を開けていたくないし、
指の一本だって動かしたくない。
アルビー
思考は焦点を結ばず、目の前のその人に狙いを定めることすら難しい。
アルビー
――いいや、何も考えていなかったのだろう。
完全に無意識下で。
アルビー
腰の銃を抜いて、己のこめかみに押し当てた。
アルビー
パァン、と耳奥で音がする。
しかし血と脳漿がはじけ飛ぶことはない。
アルビー
(――そうだ)
俺は。
まだ己に、死を許していない。
アルビー
全霊を込めて、目の前のその絶望に狙いを定め。
複数の銃が、鉄の弾を吐いた。
スティブナイト
「ああ、」
驚くことはなく、諦めたような声。
スティブナイト
「救世主っていうのは、どうしてこうも、最後まで――」
スティブナイト
「この世界に愛されてるんだろうな」
スティブナイト
鉄の弾が、スティブナイトの身体を貫く。
スティブナイト
柔らかい女の身体がはねて、踊るように身を捩る。
スティブナイト
地面から黒結晶がむき出しになり、女の身体を支える。
スティブナイト
脆く薄い結晶の層をクッションにして。
スティブナイトはまた立ち上がる。
スティブナイト
「本当に、残念だ」
「まだ、立ち上がっていられることに、不快しか感じない」
スティブナイト
スティブナイトの周りに飛び散った美しく黒いかけらが、重なり、刃のようになる。
アルビー
「ぐっ、がはッ……」
先ほどまでの比ではない量の血が、口から零れる。
アルビー
起き上がろうとするのに、身体が言うことを聞いてくれない。
限界など、元より超えていた。
アルビー
切り裂かれた血まみれの身体が、今度こそ地に沈んでいく。
アルビー
虚空を掴むようにどこかに伸ばされた腕が、力を失ってぱたりと落ちて。
アルビー
「――――」
唇が動く。
誰の耳にも届かないそれは、いったい誰の、どんな名前だっただろう。
アルビー
「お、ねがい……」
誰かに後を託すように、そうか細く呟いて。
アルビー
……久方ぶりの眠りは、少しも甘くなかった。
名当ての悪魔
持ち主不在の道具は肩を竦めてみせる。
名当ての悪魔
「けれども、哀しいことにねじを巻かれたぜんまい人形は、新たな命令がない限り、止まる方法も無いんでね」
名当ての悪魔
「言ったでしょ? 考えることをやめたから、ここに立っているって。今更、自分の判断で止まるって、それはないでしょう」
名当ての悪魔
自嘲めいて嘯いた悪魔の手のひらの中で嵐がうねり、全てをなぎ倒す威力をもって収斂していく。
名当ての悪魔
それは、生まれた世界では畏怖の対象だった魔の力。
名当ての悪魔
対抗する手段を持ち得なかった霧中にあった人々が恐れ敬ったモノ。
名当ての悪魔
貧病争……そして自然災害。
人の身では翻弄されるしかなかった、大いなる災厄。その、象徴。
名当ての悪魔
悪魔を悪魔たらしめていた、魔としての力を解放し、飲み込まんとするように目の前に立ちはだかる女のカタチをした絶望へと放った。
スティブナイト
「っ、」
力をそらすように、黒結晶の壁が展開される。
スティブナイト
結晶が大きな音をたてて破壊され、森の静寂を破る。
スティブナイト
「はっ、…………ぅ、く、」
そのまま女は膝を付き。
スティブナイト
その枝が、道具を串刺しにするように伸びる。
強大な力を跳ね返す、全方位への攻撃。
名当ての悪魔
四方八方に伸びる木々の枝が、肉を突き破り、内臓をめちゃくちゃに破壊する。
名当ての悪魔
たまらず吐血する。
生物の理から外れたモノ。しかし、盤上においてはルールに縛られた存在だ。
名当ての悪魔
肉を持ち力をもって競い合うのが理であるのなら、競り負ければ損傷し血を流す。
名当ての悪魔
常人であれば言葉など発せないだろう損傷を負いながら、しかし埒外の者には違いない悪魔は、肉体の痛みなど頓着せずに、吐いた血で汚れた唇を皮肉げに引き上げる。
名当ての悪魔
「ドレスの紐に手を掛けられた生娘のように怯えちゃってかわいらしいね、お姫様……」
名当ての悪魔
「さて、この後はどうするのかな? 道具はまだ壊れちゃいないみたいだぜ?」
スティブナイト
「かと言って」
「お前ももう動けやしないだろう」
スティブナイト
「…………」
「そこの男みたいに、意識を失えればよかったのにね」
スティブナイト
青い血で汚れた名当ての悪魔に近づく。
名当ての悪魔
「…………ま、仰るとおり壊れかけには違いないがね」
名当ての悪魔
「言っただろう。ぜんまい仕掛けのおもちゃの兵隊は命令する者がいなければ、出来ることは突撃のみなのさ」
スティブナイト
アルビーが意識を戻すなら、その様子が見えるような角度で。
アルビー
「ぁ…………」
もうまともに動かない身体。
意識が浮上して、真っ先にそれが目に入る。
名当ての悪魔
「…………ガッ」
骨が砕ける音。皮膚は鬱血しどす黒く腫れ上がる。
名当ての悪魔
森の腐葉土と、自ら吐いた血反吐に塗れながら、しかし司令塔を失ったおもちゃの兵隊は立ち上がる。活路など一筋すら見えないにも関わらず。
名当ての悪魔
それは、意志ある行動では決してない。
名当ての悪魔
ただの機械仕掛けの反射にすぎぬことなど悪魔自身、重々承知の上だろう。
スティブナイト
殴っている手から血が滲み出そうとも、それをやめない。
アルビー
倒れ伏した無力な使い手は、ただ祈るようにして、道具がいたぶられるのを眺めることしかできない。
名当ての悪魔
液体の入った袋のように殴られる度に身体中から血が溢れ出る。薄い皮膚から滲むように。孔という孔から滴るように。
名当ての悪魔
最早、悲鳴を上げることさえなく、ひゅー、ひゅー………と空気が洩れる音が微かに上がるのみだ。
名当ての悪魔
身体機能は壊され、魔の者と言えど、既にまともに起ち上がれる状態ではない。
アルビー
誰も気に留めないその眼差しには。
少女と己の命運を託した道具に対する一縷の望みの他に、確かに沈痛さが込められていた。
アルビー
――それはあたかも。
愛する誰かが、傷つき苦しんでいるさまを見るような。
名当ての悪魔
しかし、青い血の滴るずだ袋のような有様で、道具はまだ立ち上がる。
名当ての悪魔
不合理極まりない。
あまりにも馬鹿げている。
もはや碌に動かない頭で、己の状況を見下ろし愉快に思う。
名当ての悪魔
愚かしさも極まれば、いっそ気分は悪くない。
名当ての悪魔
味わったことのない愉悦を腹の内で転がす。
名当ての悪魔
意味などないのだから、今更、意味を問うても仕方ない。
スティブナイト
拳ではなく、黒結晶が。
シャンデリアのように、頭上から輝いて、悪魔へと落下した。
名当ての悪魔
「………………ッ」
頭上から降り落ちる黒結晶に殴打され、とうとう道具はその機能を停止した。
アルビー
「………………」
手は、届かない。
気力を使い果たして、銃も動かせない。
名当ての悪魔
全身から血が噴き出し、損傷していない箇所などどこにも無い。
常人であれば、すでに息の根は止まっているだろう。
アルビー
意識を沈めることがないまま、沈思するようにしばし瞳を閉じた。
名当ての悪魔
こうして、道具は、本物の木偶となった。
スティブナイト
壊れた道具を少しだけ見つめてから。
スティブナイト
リラが治そうとした女が、アルビーとティットを壊した。
スティブナイト
数々の裁判を超えた救世主なら見てわかる通り。
あの二人は敗れた側だ。
スティブナイト
「一人だけ殺せば、あとはどうでも」
スティブナイト
リラの元へふらつきながら歩き、目の前に立つ。
リラ
地に這いつくばったそれ。
大好きな人達がなすすべなく血にまみれていく姿を、ただ無力に眺めることしかできなかっただけの物体。
リラ
「…………どうでもいいなら、二人はどうするの」
リラ
「…………私が、選んだとして、あなたがそれを守ってくれる保証はあるの?」
震える声でそう尋ねる。
なんてことはない、ただの先延ばしでしかない、意味のない問い。
スティブナイト
「守っても守らなくても、お前の死んだ後のことだろ」
スティブナイト
「お前がどちらかか、両方に恨まれるだけだよ」
アルビー
「……恨、まない、よ」
喉奥から、無理に声を絞り出す。
アルビー
「こんな答えのない問いで、苦しまないで……」
リラ
「…………そんなの」
どうして彼が私を殺そうとしたのか。
リラ
私に愛を告げる彼が、私を殺そうとしたのなら。
リラ
あんなにボロボロで、生きていけるわけがない。
リラ
私がアルビーさんを選んだら、ティットは私を恨むだろうか?
リラ
諦めたように目を伏せて、「あーあ、そうだよね」とでも嘯くんだろう。
リラ
「考えることをやめた」と彼は言ったけれど。そうして何度も立ち上がったけれど。
だからといって、心も体も傷つかないはずがないのに。
リラ
額から、血が滴っていく。
すでに枯れはててしまった涙の代わりのように、頬を伝う。
リラ
「……えらべない、」
女の足先に手を伸ばす。縋るように、祈るように。
リラ
「生きることが救いじゃない二人を、選べない…………」
スティブナイト
「……………………二人とも、楽にしてあげたい?」
リラ
ここはどこよりも深い闇の中。
祈りが届かないことなんて、嫌というほどその身に刻んでいる。
リラ
保証なんてどこにもない。
この状況で奇跡に身を委ねることは、私の逃げじゃないのか。
リラ
「私は、あなたを信じたい」
「お願い、私をめちゃくちゃにしていいから、二人は……」
「二人だけは……………」
無力な女の、息も絶え絶えな苦しげな声。
スティブナイト
約束の言葉もなく。
裏切る言葉もなく。
スティブナイト
スティブナイトは黒結晶のナイフを手にして。
スティブナイト
「大人しいものだね」
落とした首から目を離し、アルビーの元へと向かう。
スティブナイト
「お前は今から死んでいくわけだけど」
スティブナイト
「天邪鬼になる気力がないだけだよ」
アルビー
「『ティット』……」
一度沈めた名を、呼ぶ。
アルビー
「短い間だったけど、ご苦労様」
聞こえるかわからない。
相手が起きているかもわからない。
だから、これはただの自己満足だ。
名当ての悪魔
重たげに瞼を上げ、地に伏したまま己が主人だった男を見上げる。
名当ての悪魔
意志のない道具の胸中に去来するものが果たしてあるのか――。
スティブナイト
リラよりは大振りな黒結晶のナイフをアルビーの首に当て。
アルビー
ずっと、この人のような誰かのことも、救いたかったんだ。
アルビー
祈りは口に出さず、ただ心の中で思うだけ。
スティブナイト
いつも言われている言葉へ返すように、呟いて。
アルビー
男が最後に見たのは、果たしてどんな夢だったか。
アルビー
あれほど切実に希った死を前にしても、その心は苦しみに満ちたままで。
アルビー
ただ、首と胴が離れては、思考も夢想もできないから。
アルビー
ごとりと落ちた首の表情は、いくらか凪いで見えた。
名当ての悪魔
切断され転がる、かつて主人だったモノ。
名当ての悪魔
ごとりと落ちた首は、地べたに這ったまま動けない道化の目まで転がって静止した。
名当ての悪魔
残された道具は、瞼を上げているだけで億劫そうで、目の前に転がった主人の首に手を伸ばすわけでもなかった。
スティブナイト
二人の救世主の首を落とした様子は、まるで死神のようだった。
スティブナイト
名当ての悪魔の首に、そっとナイフを当てる。
スティブナイト
答えられないことを知っていながらも。
名当ての悪魔
ワタシは誰? と問う自己すらもはや持たない。
noname
「『看取って』なんて言わないけど、もし君の気まぐれが続いたままで、そのときまで傍にいたら……」
noname
「そのときは、悲劇か喜劇か、好きに判定してみてよ」
noname
「いいぜ、悲劇か喜劇か、オレ様が判定してやろう」
名当ての悪魔
持ち得ない動機の代わりにその約束を手形とした。
noname
「ティットのセンスのいい口上が聞きたいな」
名当ての悪魔
その機会はついぞ訪れなかった。
……その機会をオレはふいにした。
名当ての悪魔
空っぽの悪魔の裡に最後に残った約束さえ、永久に失われた。
名当ての悪魔
あの男の歩みに意義があったのか――。
名当ての悪魔
約束は果たされず――
その結末に下される答えはない。
名当ての悪魔
結論が下されないのなら、その問い掛けは、懊悩は、正否は――、永遠に浮遊するのみ。
名当ての悪魔
餞は存在せず、何かに結びつくことも、受け継がれることもなく。
名当ての悪魔
終幕への道のりへ足を踏み出したあの時に、誓った己の言葉がからっぽの頭の奥でこだまする。
名当ての悪魔
だから――我々の道の先に終止符など存在せず。
スティブナイト
物言わぬ悪魔の首を、人間のように切り落とす。
GM
ただ、絶望だけが、ここに横たわり続けている。
GM
「爆弾投下から暫く経つが……あの三人はまだ戻ってこないのか?」
GM
「これだけの資材と人材を投下してもあの森は滅びることがないのか……」
GM
『お前』が目を覚まして、どれくらいのことを考えた?
GM
こんな絶望しかない世界で、お前たちは生き存えることはない。
GM
「よかったね。」「おめでとう。」
「そして」「おやすみなさい。」