裁判
スティブナイト
スティブナイトの仕込は「枯れた花輪」「最高のバター」です。
シャーデン
*眠り鼠のポットと水パイプを取得します
ビルケヴァーグ
*「とうみつ」「子山羊皮の手袋」を。
[ スティブナイト ] 枯れた花輪 : 0 → 1
[ スティブナイト ] 最高のバター : 0 → 1
[ ビルケヴァーグ ] とうみつ : 0 → 1
[ ビルケヴァーグ ] 子山羊皮の手袋 : 0 → 1
[ シャーデン ] 眠り鼠のポット : 0 → 1
[ シャーデン ] 水パイプ : 0 → 1
ビルケヴァーグ
1d6+4 (1D6+4) > 1[1]+4 > 5
シャーデン
1d6+3 (1D6+3) > 3[3]+3 > 6
スティブナイト
1d6+3 (1D6+3) > 5[5]+3 > 8
シャーデン
1d6+3 (1D6+3) > 1[1]+3 > 4
ラウンド1
[ ビルケヴァーグ ] 手札+1 : 3 → 2
シャーデン
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 10[4,6]+3 > 13 > 成功
[ ササナ ] 猛毒(シャーデン) : 0 → 4
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 11[5,6]+4 > 15 > 成功
ササナ
1d6+3+2+2 (専用武器+看破) (1D6+3+2+2) > 3[3]+3+2+2 > 10
ササナ
*HPを4点減らして、ダメージを4点伸ばします
[ ササナ ] HP : 29 → 25
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器) (2D6+4+1+1>=7) > 6[4,2]+4+1+1 > 12 > 成功
シャーデン
2d6+4=>12 判定(+愛) (2D6+4>=12) > 11[6,5]+4 > 15 > 成功
シャーデン
2d6+4=>7 判定(+愛) (2D6+4>=7) > 3[1,2]+4 > 7 > 成功
[ シャーデン ] HP : 22 → 23
[ シャーデン ] HP : 23 → 15
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器) (2D6+4+1+1>=7) > 5[2,3]+4+1+1 > 11 > 成功
ササナ
2d6+3=>11 判定(+愛) (2D6+3>=11) > 5[4,1]+3 > 8 > 失敗
[ ササナ ] HP : 25 → 22
ササナ
取り出したのは鍵の束、体にその鍵を差し込んで…肉体の枷を外す。
ササナ
それによって肉体は力を得るが…、その代償は大きい。
ササナ
ササナの肉体は、動くたびに悲鳴をあげ始める。
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器) (2D6+4+1+1>=7) > 9[5,4]+4+1+1 > 15 > 成功
ビルケヴァーグ
2d6+3+1=>7 判定(+猟奇+万能) (2D6+3+1>=7) > 3[1,2]+3+1 > 7 > 成功
[ ササナ ] HP : 22 → 17
ラウンド2
[ ビルケヴァーグ ] 手札+1 : 2 → 1
シャーデン
2d6+4=>7 判定(+愛) (2D6+4>=7) > 3[2,1]+4 > 7 > 成功
シャーデン
1D6+4+1+1 回復(n=呪物など補正) (1D6+4+1+1) > 6[6]+4+1+1 > 12
シャーデン
*ササナに8、シャーデンに4(狂愛でササナはダメージ)
[ シャーデン ] HP : 15 → 19
[ ササナ ] HP : 17 → 10
[ ササナ ] 猛毒(シャーデン) : 4 → 0
シャーデン
黒く染まった薔薇の花弁が暗い森に舞う。
救いという名の苦痛を咲かせて、周囲を蝕んでいく。
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 10[5,5]+4 > 14 > 成功
ササナ
1d6+3+2+2 (専用武器+看破) (1D6+3+2+2) > 3[3]+3+2+2 > 10
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1+6=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器+精確) (2D6+4+1+1+6>=7) > 4[3,1]+4+1+1+6 > 16 > 成功
シャーデン
2d6+4=>16 判定(+愛) (2D6+4>=16) > 5[4,1]+4 > 9 > 失敗
ビルケヴァーグ
*自身の妨害で失敗させたので封印2R
[ シャーデン ] HP : 19 → 15
[ シャーデン ] 封印(2Rササナ) : 0 → 2
ササナ
*修羅のダメージを自身のHPを4点減らして、ダメージを4点伸ばします
[ ササナ ] HP : 10 → 6
シャーデン
2d6+4=>7 判定(+愛) (2D6+4>=7) > 2[1,1]+4 > 6 > 失敗
シャーデン
*4点回復後発狂で+1した13点を受ける
[ シャーデン ] HP : 15 → 19
[ シャーデン ] HP : 19 → 6
[ シャーデン ] 溢れる愛 : 0 → -1
ササナ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 10[4,6]+3 > 13 > 成功
ササナ
1d6+3 (1D6+3) > 3[3]+3 > 6
[ ササナ ] HP : 6 → 12
ササナ
一本、また一本と自分の肉体に鍵を差し込んでいく。
ササナ
そのたびにササナの体は何かが締め上げられるような音をあげる…。
ササナ
と同時に、その体は跳ねるように地面を蹴り…突然あなたの目の前に現れ…
シャーデン
暴力の勢いを殺そうと茨の鞭が振るわれる。
ビルケヴァーグ
茨の鞭へ降りかかり縫い止めるのは、赤銅色の槍。
ビルケヴァーグ
それは、抵抗を戒めるための柵のようにシャーデンを取り囲み、閉じ込めた。
シャーデン
それはまるで悪い魔女を裁くためのアイアンメイデン。
ビルケヴァーグ
赤銅の柵は、誰が被告人かを知らしめる。
ビルケヴァーグ
これは裁判。ここは罪を裁くための法廷だ。
シャーデン
異端審問をされる悪の使いに、逃げ場はない。
ササナ
目の前で行われたそんな攻防などには目もくれず…、ササナは拳を振り抜く。
ササナ
今まで悪に対して振るわれてたその拳が今…、かつて共に旅をした仲間へと向けられる。
ササナ
全身を破裂させるような衝撃が、あなたを襲う。
シャーデン
「…………」
それでも。まだ地に伏せることはない。
シャーデン
どうか、どうか、この国に、溢れる愛で救済を。
シャーデン
『裁判をすれば、お前は人殺しだ』
『こんな仕組みで、おれたちが世界を救えるわけがない』
シャーデン
『一時の仲間でも、時が経てば殺し合うことになる運命だ』
『最後の一人になったとき、堕落の国が救われたとしても…………』
シャーデン
『それは、自分以外の救世主を救えなかったということになるだろう』
シャーデン
『……なんて、それは結果論でしょう』
他の世界から来た英雄は語る。
シャーデン
『最後の一人になったときに、全てが救えるとしたなら』
『その時は、死んでいった救世主や亡者になった救世主も救える』
シャーデン
『そう考えて、救うべきなんですよ、私たちは!』
シャーデン
彼女と会って行動したのは短い間だったが、その言葉は、堕落の国に来てから一番納得できる結末だった。
シャーデン
その彼女もまた、この森に行って、帰ってこなかった。
シャーデン
救世主に、物語のような絶対の保証はない。
救うと決めて、救えることは、ほんのわずか。
シャーデン
愛が奇跡を起こすことなんて、そうそうない。
シャーデン
仲間は絶望し、自身も絶望し、殺し合うことになったこの状況から、まだ溢れる愛によって救いがあるとでも思っているのか?
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 5[3,2]+4 > 9 > 成功
[ ビルケヴァーグ ] HP : 14 → 8
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1-1=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器-遊撃) (2D6+4+1+1-1>=7) > 5[4,1]+4+1+1-1 > 10 > 成功
[ ビルケヴァーグ ] 最高のバター : 0 → 1
[ ビルケヴァーグ ] とうみつ : 1 → 0
[ ビルケヴァーグ ] HP : 8 → 14
ラウンド3
[ シャーデン ] 水パイプ : 1 → 0
[ シャーデン ] 封印(2Rササナ) : 2 → 0
[ ササナ ] アリスのゆびぬき : 1 → 0
シャーデン
2d6+4=>7 判定(+愛) (2D6+4>=7) > 4[1,3]+4 > 8 > 成功
[ シャーデン ] HP : 6 → 10
[ ササナ ] HP : 12 → 11
シャーデン
全身の激痛を周囲に拡散させることはなく、ただ受け入れる。
シャーデン
「…………ぅ、……く………………………………」
直せない疵を受け入れて、治せる傷を癒やしていく。
シャーデン
「、」
がり、と唇を噛んで。
『痛みを受け入れることで傷を癒やす。』
シャーデン
溢れる愛が、繋がらない蜘蛛の糸を通じて、絶望した少女へと、わずかに痛みを繋ぐ。
シャーデン
子供を逃さない猛毒を持った親のごとく。
ササナ
そのわずかな痛みに、ぴくりを体が反応する。
ササナ
その一言だけを、あなたに告げて…ササナは走り出す。
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 10[5,5]+4 > 14 > 成功
ササナ
1d6+3+2+2+3 (専用武器+看破+鋭気) (1D6+3+2+2+3) > 1[1]+3+2+2+3 > 11
ササナ
*心の疵「胸の穴」を抉って、このダメージダイスの1を6に!
ササナ
*修羅の効果でHPを4点減らして、ダメージを4点伸ばします
[ ササナ ] HP : 11 → 7
[ ササナ ] 胸の穴 : 0 → -1
[ シャーデン ] HP : 10 → 0
シャーデン
2d6+5-5 判決表 (2D6+5-5) > 7[4,3]+5-5 > 7
GM
*6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
シャーデン
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
シャーデン
2d6+0=>7 判定(+猟奇) (2D6+0>=7) > 10[4,6]+0 > 10 > 成功
[ シャーデン ] HP : 0 → 1
[ シャーデン ] 前科 : 5 → 6
ササナ
どんなに殴られても、痛めつけられても、苦しくても…耐えねばならなかった
ササナ
耐えなければ、死んでいた。だからササナは"適応"した。
ササナ
痛みに、苦しみに、恐怖に耐えられるように。
ササナ
きっと今も、痛いし、苦しいし、恐いんだろう。
ササナ
痛くもないし、苦しくもないし、恐くもない。
GM
氷のように感覚を麻痺させ、針のようにお前を疵付ける。
ササナ
今、この胸の穴は綺麗な黒の結晶で埋められている。
ササナ
その結晶は、気づけば胸全体を覆うほどに…ササナを侵蝕していた。
ササナ
黒結晶は今も、ササナを包み込もうと侵蝕を続けている。
ササナ
これがスティブナイトによる力といえばそうなのだろう。
ササナ
けれど今、この黒結晶は…ササナの胸の穴を埋めてくれている。
ササナ
それが、その結晶が、大きくなっているということは。
ササナ
ササナのこの、胸の穴も今…深く、大きくなっているということだ。
ササナ
体は軽く、傷による痛みはなく、ササナを遮るものは今何もない。
ササナ
そうだ。今ならきっと"全力"を出せるだろう。
シャーデン
物理的に視線がかちあう。
しかし、どちらも互いのことを見ていなかった。
シャーデン
そのまま、抱きしめようとして手を伸ばすような動作。
シャーデン
受け身を取ることもなく。そのまま拳にぶつかる。
シャーデン
再び地面に叩きつけられ、衝撃で身体が跳ね飛ばされる。
シャーデン
しかし、そのまま倒れることはなく。
また、ゆっくりと起き上がる。
ササナ
「………?」
なんで起き上がれるんだろう、と疑問に思っているように首を傾げる。
ビルケヴァーグ
ササナの胸に埋まった黒結晶が、最早取り除けないのではと思うほどにその身体を覆っていっても。
自他を顧みないようなササナの拳にシャーデンが殴りつけられても。
ビルケヴァーグ
かつての仲間が殺し合うのをただ見ている。
ビルケヴァーグ
狂った堕落の国の裁判において、裁く権利を得るのは最後まで立っていた者だけだからだ。
ビルケヴァーグ
だから今は、ただ見る。
彼らを裁くために。
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器) (2D6+4+1+1>=7) > 7[5,2]+4+1+1 > 13 > 成功
[ ビルケヴァーグ ] とうみつ : 0 → 1
ラウンド4
シャーデン
4d6+1+1 救済(n=呪物など補正) (4D6+1+1) > 17[6,3,2,6]+1+1 > 19
[ シャーデン ] HP : 1 → 20
シャーデン
2d6+4=>7 判定(+愛) (2D6+4>=7) > 10[4,6]+4 > 14 > 成功
シャーデン
1D6+4+1+1 回復(n=呪物など補正) (1D6+4+1+1) > 5[5]+4+1+1 > 11
[ シャーデン ] HP : 20 → 23
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 8[5,3]+4 > 12 > 成功
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 10[6,4]+4 > 14 > 成功
ササナ
1d6+3+2+2+3 (専用武器+看破+鋭気) (1D6+3+2+2+3) > 2[2]+3+2+2+3 > 12
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1+6=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器+精確) (2D6+4+1+1+6>=7) > 5[4,1]+4+1+1+6 > 17 > 成功
シャーデン
2d6+4=>17 判定(+愛) (2D6+4>=17) > 10[4,6]+4 > 14 > 失敗
ササナ
*宣言忘れていました、修羅で4点HPを減らしダメージを4点伸ばします
[ ササナ ] HP : 7 → 3
[ シャーデン ] HP : 23 → 8
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器) (2D6+4+1+1>=7) > 2[1,1]+4+1+1 > 8 > 成功
ビルケヴァーグ
1d6 ファンブル表 (1D6) > 3
GM
3 不運に次ぐ不運。次の自身の手番開始まで、すべての判定の達成値が0になる。
[ ビルケヴァーグ ] 達成値0 : 0 → 1
ラウンド5
[ シャーデン ] 眠り鼠のポット : 1 → 0
[ ササナ ] 封印(シャーデン) : 0 → 2
シャーデン
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 9[4,5]+3 > 12 > 成功
[ ササナ ] 猛毒(シャーデン) : 0 → 4
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 11[6,5]+4 > 15 > 成功
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 7[1,6]+4 > 11 > 成功
ササナ
*HP2点減らして、ダメージを2点伸ばします
[ ササナ ] HP : 3 → 1
ササナ
1d6+3+2+2+3+2+1 (専用武器+看破+鋭気+修羅+発狂) (1D6+3+2+2+3+2+1) > 4[4]+3+2+2+3+2+1 > 17
[ シャーデン ] HP : 8 → 0
シャーデン
2d6+5-6 判決表 (2D6+5-6) > 7[5,2]+5-6 > 6
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
シャーデン
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
シャーデン
2d6+0=>7 判定(+猟奇) (2D6+0>=7) > 9[4,5]+0 > 9 > 成功
[ シャーデン ] HP : 0 → 1
[ シャーデン ] 前科 : 6 → 7
ササナ
*伝授の処理を忘れていたので、d7を捨て二枚引きます
[ ササナ ] HP : 1 → 0
ササナ
2d6+5-5 判決表 (2D6+5-5) > 7[1,6]+5-5 > 7
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
ササナ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ササナ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 8[3,5]+3 > 11 > 成功
[ ササナ ] HP : 0 → 1
シャーデン
先のない糸のような痛みの蔓は、目に見えなくとも周囲の人間に苦痛を与える。
シャーデン
蔓はあくまでイメージだ。
痛みを伝える神経の具現としてあるだけで、実際はシャーデン自身が望む呪いを飛ばすだけ。
シャーデン
それは痛みを伴えば、より具体的に。
手っ取り早い方法としては――
シャーデン
自身の指を折って。それの苦痛を飛ばしてみたりだとか。
シャーデン
「、」
『慣れた』戦い方だ。
これが相手と感情を共有するのに一番容易い方法。
シャーデン
シンプルな骨折の痛みは、救世主にだってよーく効く。
ササナ
今のササナは痛みを感じないほどに感覚が麻痺している、麻痺させている…。
ササナ
「………?」
初めは小さな違和感、体の部位のどこかが…少しずれたような。
ササナ
続いてササナの体に伝わるのは指先から走る震え、痙攣。
ササナ
腕が思うように動かせなくなり、膝から崩れ落ちる。
ササナ
「……ぁ、い"っ?!」
指先が弾け飛んだような、痛み、苦痛、激痛。
ササナ
言葉で表現しようのない痛みが、指の先端から全身に走り…ササナの体は跳ねて自ら地面に体を打ち付ける。
ササナ
打ち付ける、打ち付ける、打ち付ける。
打ち付けた時にできた傷の痛みがササナを苦しめることはないが、傷のない指先からの激痛にササナは耐えることができない。
ササナ
「ぁ"っ、……ぁ、ぁうっ…!ぅう"っ…!」
ササナ
痛みが走るたびに体は跳ねて、瞳からは涙が…口からは胃液が吐き出される。
ササナ
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
ササナ
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで。
ササナ
「なっ……ん"、で?」
その瞳は、あなたを見つめる。
ササナ
痛みに弾かれたようにササナの体はあなたへと向かう。
ビルケヴァーグ
魔女の呪いは、先程自分も経験したばかりだ。
ササナの身悶える姿に、今はもうすっかり消えたはずの痛みの片鱗が甦ってくるようだ。
ササナ
ササナをずっと縛り続けていた鎖の傷跡が開き、首から、手から、足から、血が溢れる。
ビルケヴァーグ
二人が傷つき、倒れ、それでも立ち上がってくることに少しの安堵と非情な落胆を繰り返す。
ビルケヴァーグ
方法は違う。自ら手を下していない分、この男が誰よりも卑怯かもしれなかった。
けれども想いはシャーデンと同じ。
シャーデン
幾度も攻撃を受けながらも、立ち上がり、いびつに治し、周囲に苦痛を飛ばす姿は、絶望そのものだ。
ササナ
そんな二人を、ただの暴力が襲う。
今のササナに、立たなきゃいけない理由なんてないというのに。
ビルケヴァーグ
状況を見据えながら、ほんの一瞬、頭のほんの片隅で思わざるを得なかった。
[ ビルケヴァーグ ] 達成値0 : 1 → 0
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器) (2D6+4+1+1>=7) > 3[1,2]+4+1+1 > 9 > 成功
[ ビルケヴァーグ ] ウサギのお守り : 0 → 1
ラウンド6
[ ササナ ] 前科 : 5 → 6
シャーデン
4d6+1+1 救済(n=呪物など補正) (4D6+1+1) > 19[3,6,5,5]+1+1 > 21
[ シャーデン ] HP : 1 → 22
[ ササナ ] 封印(シャーデン) : 2 → 1
[ ササナ ] 猛毒(シャーデン) : 4 → 3
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 7[1,6]+4 > 11 > 成功
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 7[4,3]+4 > 11 > 成功
ササナ
1d6+3+2+2+1 (専用武器+看破+発狂) (1D6+3+2+2+1) > 4[4]+3+2+2+1 > 12
シャーデン
2d6+4=>7 判定(+愛) (2D6+4>=7) > 7[2,5]+4 > 11 > 成功
シャーデン
2d6+4=>7 判定(+愛) (2D6+4>=7) > 8[6,2]+4 > 12 > 成功
[ シャーデン ] HP : 22 → 23
[ シャーデン ] HP : 23 → 17
[ ササナ ] HP : 1 → 0
ササナ
2d6+5-6 判決表 (2D6+5-6) > 9[3,6]+5-6 > 8
GM
*6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
ササナ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 4[1,3]+4 > 8 > 成功
[ ササナ ] HP : 0 → 1
[ ササナ ] 前科 : 6 → 7
ラウンド7
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1+4=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器+精確) (2D6+4+1+1+4>=7) > 6[3,3]+4+1+1+4 > 16 > 成功
シャーデン
2d6+4=>16 判定(+愛) (2D6+4>=16) > 7[3,4]+4 > 11 > 失敗
[ シャーデン ] HP : 17 → 13
ビルケヴァーグ
*自身の妨害で失敗させたので封印2R
[ シャーデン ] 封印(7Rシャーデン) : 0 → 2
[ ササナ ] 封印(シャーデン) : 1 → 0
[ ササナ ] 猛毒(シャーデン) : 3 → 2
ササナ
2d6+3=>7 判定(+愛) (2D6+3>=7) > 12[6,6]+3 > 15 > 成功
[ ササナ ] HP : 1 → 5
ササナ
1d6+3 (1D6+3) > 1[1]+3 > 4
[ ササナ ] HP : 5 → 9
[ ササナ ] 猛毒(シャーデン) : 2 → 0
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 9[6,3]+4 > 13 > 成功
ササナ
1d6+3+2+1 (専用武器+発狂) (1D6+3+2+1) > 2[2]+3+2+1 > 8
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 6[2,4]+4 > 10 > 成功
[ シャーデン ] HP : 13 → 8
シャーデン
2d6+4-6=>7 判定(+愛) (2D6+4-6>=7) > 11[6,5]+4-6 > 9 > 成功
[ シャーデン ] HP : 8 → 12
シャーデン
2d6+4=>7 判定(+愛) (2D6+4>=7) > 9[5,4]+4 > 13 > 成功
[ シャーデン ] HP : 12 → 10
ササナ
*修羅でHPを4点減らして、ダメージを4点伸ばします
[ ササナ ] HP : 9 → 5
[ シャーデン ] HP : 10 → 6
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器) (2D6+4+1+1>=7) > 3[1,2]+4+1+1 > 9 > 成功
ビルケヴァーグ
*とうみつ取得。兵站4回分使用したので以降使用なし
[ ビルケヴァーグ ] とうみつ : 1 → 2
ラウンド8
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1+3=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器+精確) (2D6+4+1+1+3>=7) > 10[5,5]+4+1+1+3 > 19 > 成功
シャーデン
2d6+3=>19 判定(+才覚) (2D6+3>=19) > 9[5,4]+3 > 12 > 失敗
[ シャーデン ] 封印(7Rシャーデン) : 2 → 1
ラウンド9
[ シャーデン ] 封印(7Rシャーデン) : 1 → 0
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1+2=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器+精確) (2D6+4+1+1+2>=7) > 5[3,2]+4+1+1+2 > 13 > 成功
シャーデン
2d6+3=>13 判定(+才覚) (2D6+3>=13) > 7[1,6]+3 > 10 > 失敗
[ シャーデン ] HP : 6 → 2
[ シャーデン ] 封印(7Rシャーデン) : 0 → 2
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 7[1,6]+4 > 11 > 成功
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 6[5,1]+4 > 10 > 成功
ササナ
*修羅でHPを4点減らして、ダメージを4点伸ばします
ササナ
1d6+3+2+2+1+4 (専用武器+看破+発狂+修羅) (1D6+3+2+2+1+4) > 5[5]+3+2+2+1+4 > 17
[ ササナ ] HP : 5 → 1
シャーデン
2d6+4=>7 判定(+愛) (2D6+4>=7) > 4[3,1]+4 > 8 > 成功
シャーデン
2d6+4=>7 判定(+愛) (2D6+4>=7) > 6[5,1]+4 > 10 > 成功
[ シャーデン ] HP : 2 → 6
[ シャーデン ] HP : 6 → 0
シャーデン
2d6+5-7 判決表 (2D6+5-7) > 9[4,5]+5-7 > 7
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
シャーデン
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
シャーデン
2d6+3=>7 判定(+才覚) (2D6+3>=7) > 7[3,4]+3 > 10 > 成功
[ シャーデン ] HP : 0 → 1
[ シャーデン ] 前科 : 7 → 8
ササナ
ただ、目の前にいる絶望を振り払うように…ササナは暴れ回る。
ササナ
その姿はもう、ササナの嫌っていた"暴力"そのものだった
シャーデン
その暴力を受け入れ、何度も立ち上がる。
シャーデン
踏まれた草花のごとく、更に禍々しい痛みと再生を伴って。
ビルケヴァーグ
2d6+3+1=>7 判定(+猟奇+万能) (2D6+3+1>=7) > 8[3,5]+3+1 > 12 > 成功
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 5[3,2]+4 > 9 > 成功
[ シャーデン ] HP : 1 → 0
シャーデン
2d6+5-8 判決表 (2D6+5-8) > 2[1,1]+5-8 > -1
ビルケヴァーグ
柔らかい草花は、痛ましい暴力を避けることなどなく、受け入れてはまたその身を起こす。
ビルケヴァーグ
殴られ蹴られ踏み躙られて、その度に悍ましい姿を湛えて起き上がる。
ビルケヴァーグ
その血塗れの薔薇へ向けて踏み込んだ。
シャーデン
足元の蔓が迎え入れる。抱きしめるように。歓迎するように。
ビルケヴァーグ
シャーデンへ向けて幾度も降らせた槍の間をかいくぐり走り寄る脚は、蔓を避けていく。
彼の歓迎を受け入れることはできない。
ビルケヴァーグ
荒々しい行為に不釣り合いなほど静かな声が、シャーデンの眼の前に落とされた。
ビルケヴァーグ
それは十字架にも似たスティレット。
慈悲の一撃を与えるミセリコルデ。
ビルケヴァーグ
それは過たず、胸の中心へ迎え入れられるだろう。
ビルケヴァーグ
けれどそれじゃまだ足りない。
こんなものじゃ彼を止めるには足りない。
シャーデン
刺された箇所を、裁かれた『人間』が見つめている。
呆然と。隙だらけの、間抜けな顔で。
ササナ
そんな慈悲など、愛など関係ないと言うように…ササナが二人の間に割って入る。
ササナ
まるで親に向かって抱きつくように、シャーデンに正面から飛びつき密着する。
ササナ
そうして、お互いの指と指を絡めるように手を繋ぐ。
ササナ
「さっき、すっごく痛かったのは…"これ"のせいですよね?」
ササナ
次の瞬間、骨と肉がひしゃげる音があなたの手から響く。
ササナ
「ずっと、ずっと、ずーっと救い続けて…」
ササナのもう片方の手が、あなたの胸に空いた穴をゆっくりと圧迫していく。
ササナ
「シャーデンは本当に、ここまで頑張ってきたのに…」
慈悲によって空いた穴を強引にこじ上げるように指が差し込まれていく。
シャーデン
「…………ァ、……」
思考が乱れる。『この苦痛を受け入れなければ』と頭で奇跡を願う。
ササナ
「その結果が、今の"これ"なんですよ…」
その穴をさらに広げるように、指に力を込められていき…肋骨が軋み悲鳴をあげる。
ビルケヴァーグ
慈悲で穿たれた穴は、シャーデンならばすぐに埋めてしまえるほど小さいものだった。
それがササナの手で押し広げられていく。
シャーデン
『彼女』はたしか、大切な人で…………
大切な人の苦痛は全て引き受けなければならなくて…………
シャーデン
既に耐えられる苦痛の許容範囲を超えている。
この痛みを飛ばすという思考すら蝕まれ、抱え込んでいる。
ササナ
「救済なんて、奇跡なんて…この世界にはなくって…」
その間にも…ササナの指の全てが、あなたの身体の中に消えていく。
シャーデン
全身の悲鳴も聞こえない。
神経は破壊され、思考は焼き切れ、ただ『愛』だけで辛うじて立っている。
ビルケヴァーグ
ぎこちない腕が、シャーデンへ伸ばされた。
シャーデン
慈悲でできた穴から、残った愛が溢れていく。
ビルケヴァーグ
ぎこちない、そう、親しい人へ触れるには不器用にも見える手が、シャーデンの肩に置かれて。
ササナ
「だからシャーデンさんがいくら頑張っても…、そもそも無理な話だったんですよ」
ビルケヴァーグ
肋骨をへし折るように胸の穴を開いていくササナの手にも、シャーデンの血に塗れたもう片方の手が置かれた。
ビルケヴァーグ
けれど、それはササナの手を止めるものではなく。
ビルケヴァーグ
友達のように、仲間のように、触れると、
ササナ
置かれたその手に、今のササナが何かを感じることはもうなかった。
シャーデン
歪んだ愛を生む不死身の身体は、猟奇と才覚に制され、急速に枯れていく。
ビルケヴァーグ
触れて、撫でる手は、伸ばしたところでもう遅いものだった。
ビルケヴァーグ
こんなものでもう、誰も救えはしないし。
シャーデン
「、……、して……………………」
ゆるく、首を横に振って。願望を口に出す。
シャーデン
「…………す、まな…………謝る、か……ら……」
「ぜん……ぶ…………………………」
「……お、……れが…………」
ササナ
「ええ、大丈夫ですよ…シャーデンさん…」
あなたの耳元で囁く。
シャーデン
「……い、……やだ……………………」
肩を震わせて、許しを請うような声。
ビルケヴァーグ
片手は未だシャーデンの背に置かれている。
その手が、その場から逃げることを許さない。
ササナ
「これでもう」
衝撃と共に、あなたの胸をササナの"愛"が貫いていく。
シャーデン
「…………」
口から血が溢れて、涙が溢れる。
シャーデン
その死に様は、まるで人間みたいだった。
ビルケヴァーグ
侵蝕していく黒結晶が、シャーデンを覆い尽くしていく。
シャーデンが見えなくなって、なくなっていく。
シャーデン
それが魔女であったか、人間だったかも、死んでしまえば関係ない。
ササナ
そんなあなたを見て、ササナはただ思う。
胸の穴、お揃いだな…と。
シャーデン
愛の代わりに埋め込まれた絶望で、全てが黒に染まっていく。
シャーデン
使われることのなかった蜘蛛の糸も、断ち切られ、あとに残ったのは、一人と一人と、もうひとり。
ビルケヴァーグ
仲間だったものが黒く染まっていくのを目を逸らさず見ていた。
シャーデンの口から溢れた血がべとりと服の胸元にこびりついていて、けれどそこには穴も結晶もなく、それは彼の正気を証明している。
ビルケヴァーグ
狂ったからではなく、正気で、仲間だった彼を殺したことを証明している。
シャーデン
美しく、固く、黒くなった花弁が、地に堕ちる。
狂った愛も希望も救済も、この場にはもうない。
ササナ
ササナは、もうあなた"だったもの"に興味はなく…すでに残ったもう一人へと視線は移っていた。
ラウンド10
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1+3=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器+精確) (2D6+4+1+1+3>=7) > 8[5,3]+4+1+1+3 > 17 > 成功
ササナ
2d6+4=>17 判定(+猟奇) (2D6+4>=17) > 4[2,2]+4 > 8 > 失敗
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 4[2,2]+4 > 8 > 成功
[ ビルケヴァーグ ] HP : 14 → 8
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1-5+4=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器-遊撃+精確) (2D6+4+1+1-5+4>=7) > 8[5,3]+4+1+1-5+4 > 13 > 成功
ササナ
2d6+4=>13 判定(+猟奇) (2D6+4>=13) > 11[6,5]+4 > 15 > 成功
ササナ
1d6+3 (1D6+3) > 2[2]+3 > 5
[ ササナ ] HP : 1 → 6
[ ビルケヴァーグ ] とうみつ : 2 → 1
[ ビルケヴァーグ ] HP : 8 → 14
ササナ
ぼろぼろの体を揺らしながら、歪な笑みを浮かべ、あなたに迫る。
ビルケヴァーグ
血のこびりついた銀がその拳を弾く。
ビルケヴァーグ
あなたの笑みに相対するのは、どこまでも冷たい視線。
ビルケヴァーグ
一人は殺した。だがまだ終わらない。
ササナ
「…?」
弾かれたことに疑問を浮かべながら、次はあなたの足を狙って蹴りを放つ。
ビルケヴァーグ
槍のひとつが、その蹴りを横薙ぎにした。
ビルケヴァーグ
先程まではシャーデンを縫い止め閉じ込めていた槍は、次第に彼の屍の周りから去っていく。
ササナ
ふらつきぎこちなかった体の動きも、"適応"を始めて少しずつ滑らかになっていく。
けれど、それは傷が癒えたということにはならない。
ササナ
「どうすればいいのか、教えてくださいね?」
ラウンド11
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 7[2,5]+4 > 11 > 成功
[ ビルケヴァーグ ] HP : 14 → 5
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1-1+4=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器-遊撃+精確) (2D6+4+1+1-1+4>=7) > 9[6,3]+4+1+1-1+4 > 18 > 成功
ササナ
2d6+4=>18 判定(+猟奇) (2D6+4>=18) > 6[4,2]+4 > 10 > 失敗
[ ビルケヴァーグ ] とうみつ : 1 → 0
[ ビルケヴァーグ ] HP : 5 → 11
ラウンド12
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1+2=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器+精確) (2D6+4+1+1+2>=7) > 10[5,5]+4+1+1+2 > 18 > 成功
ササナ
2d6+3=>18 判定(+愛) (2D6+3>=18) > 11[6,5]+3 > 14 > 失敗
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1+2=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器+精確) (2D6+4+1+1+2>=7) > 6[4,2]+4+1+1+2 > 14 > 成功
ササナ
2d6+4=>14 判定(+猟奇) (2D6+4>=14) > 5[3,2]+4 > 9 > 失敗
ビルケヴァーグ
2d6+3+1=>7 判定(+猟奇+万能) (2D6+3+1>=7) > 8[3,5]+3+1 > 12 > 成功
[ ササナ ] HP : 6 → 0
ササナ
2d6+5-7 判決表 (2D6+5-7) > 3[2,1]+5-7 > 1
GM
~2 ランダムな能力値で判定し、成功すれば〈昏倒〉する。失敗すれば〈死亡〉する。
ササナ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
ササナ
2d6+4=>7 判定(+猟奇) (2D6+4>=7) > 7[4,3]+4 > 11 > 成功
ササナ
その動きは、あなたに…そしてもう一人に教わってきたもの。
ビルケヴァーグ
自分達が、彼女に教えてきたものだ。
彼女は真剣にそれを聞いて、真摯に努力してきたのをずっと見ていた。
ビルケヴァーグ
だからこそ、それを阻むのは難くない。
ササナ
ササナの動き全てが、見通されているかのように防がれる。
ササナ
目の前のこの人はどうして私の全てを受け切れているのだろう?
ビルケヴァーグ
名を呼ぶ声には、欠片程の温度が混ざった。
ササナ
「…?」
自分の名前を呼ばれても、その反応は鈍い。
ビルケヴァーグ
「教わった通りに動くことができているなら、基礎は築けている。及第点だ」
ビルケヴァーグ
「だが、それだけでは教えた側の人間を出し抜くことができない」
ビルケヴァーグ
冷静な、しかし柔らかい声。
かつてササナに戦い方を教えたその時の様に。
ササナ
「…そう、ですね」
その言葉の意味を理解することもできないまま、ササナは拳を振り続ける。
ササナ
ーーー相手をよく見ろ、そして考えるんだ。
ふと、脳裏を何かが過ぎる。
ササナ
次の瞬間、ササナの動きは加速し…拳はあなたの死角から放たれる。
ビルケヴァーグ
「ッ、」
振り返る、結わえた一房の髪が靡く。
ビルケヴァーグ
ササナの拳に前腕を添えて、その衝撃を受け流す。
ビルケヴァーグ
大抵の攻撃は疵の力によって表れる槍や剣で弾くビルケヴァーグが、己の身体を使わざるを得ない状況は稀だった。
ササナ
けれど、そこまでだった。
ササナの体はもう、"適応"の限界を迎えており…受け流されたその体は無防備そのものだった。
ビルケヴァーグ
多少の心得と適性があるとはいえ、猟奇の力を研ぎ澄ましたササナの拳をその身で受ければ当然無傷とはいかなかった。
ビルケヴァーグ
「ッ、ぐ……」
骨の折れる鈍い音が、噛み殺した呻き声と交ざり合う。
ビルケヴァーグ
それでも寸でのところで踏み止まり、倒れはしなかった。
ビルケヴァーグ
痛みは今は無視をする。
無事な方の片腕に血濡れた銀が閃いた。
ビルケヴァーグ
糸が切れたように無防備な身体に向けて、その十字架を真っ直ぐに突き立てる。
ササナ
「あ」
ササナの体は、大した抵抗もなくその刃を受け入れた。
ササナ
同時に、今まで"適応"の力によってなんとか持ち堪えていただけ肉体が…ぷつりと糸が切れたように崩れ落ちる。
ササナ
酷使されてきた肉体が、悲鳴をあげ。
それはササナの内側から代償として襲いかかる。
ササナ
膝をつき、天を仰ぐようにあなたに目を向ける。
ビルケヴァーグ
短剣を刺したというだけでは足りないような量の吐血は、ササナの身体がこれまでの負荷に堪え切れなくなったということなのだろう。
ビルケヴァーグ
もし限界が来るのがもう少し遅かったら、こちらが追い詰められていたかもしれない。
ビルケヴァーグ
フウ、と張り詰めていた息を吐いた。
折れた腕の痛みがじんじんと脳を揺らしている。
ビルケヴァーグ
痛みに眉根が寄って、呼吸はどうしても浅くなる。
それでも口端には笑みが浮かんだ。
ビルケヴァーグ
教え子が想定を超えて、嬉しくならないわけがない。
ササナ
ひゅー、と…呼吸の音が肺から、口から漏れている。
ササナ
もう五感のほとんどが機能を失ってしまっている。視界もぼやけているだろうし、あなたの声もうまく聞き取れていないだろう。
ササナ
それでも、ササナはあなたに向けて少しだけ…口元を緩ませる。
ササナ
嗚咽と血をこぼしながら、あなたに向けて口を開く。
ササナ
「びるけ、ゔぁ…ーぐ、さん"」
小さな笑みと、涙をこぼしながら…枯れた声でそう伝える。
ビルケヴァーグ
ササナの身体を穿つ短剣を引き抜く。
そしてササナの身体の中心……胸の穴を覆い尽くす黒結晶に狙いを定めた。
ビルケヴァーグ
折れた腕を震わせながら、ササナの前髪を一度だけ梳いた。
ビルケヴァーグ
「ササナがちゃんと考えた、その答えを聞かせてくれ」
ササナ
「………っ、…」
その口から言葉は返ってこなかったが、何かを伝えようと…口は動いていた。
ビルケヴァーグ
鋭い銀が、黒結晶に突き立てられた。
ビルケヴァーグ
斬るためではなく突くための剣は、結晶の一点にその圧力を集中させる。
ササナ
その一撃で結晶は砕かれ、ササナの胸に穴が戻る。
ササナ
同時に、結晶の力によってなんとか保たれていたササナの意識も失われる。
ビルケヴァーグ
倒れたササナの呼吸を確かめる。
か細いながらもまだ息がある。
ビルケヴァーグ
……シャーデンはもう動かない。
黒い結晶に覆われた身体は、既にこの森の風景の一部と化してしまいそうだった。
ビルケヴァーグ
瞬きの間に考える。
ササナは早急に治療を受ける必要があるだろう。
自分には治療などできないから、そのためには森の入り口まで戻り、公爵家に頼むことになる。
ビルケヴァーグ
けれど、この黒い森はまだ主を失ってはいない。
ビルケヴァーグ
逡巡は短く、ササナをその背に担いだ。
ビルケヴァーグ
この裁判が始まる直前、自分が来た方向が森の入り口の筈。
GM
5.道に迷う。木々の向こうに人影が見える。あなたを見ているそれは幻? 本物? 一体誰?
ビルケヴァーグ
予想の通り現れた、今臨むべき者を見据える。
ビルケヴァーグ
「……それとも、ササナの治療を頼むまで待ってくれと頼んだら道を開けてくれるのか?」
ビルケヴァーグ
傍の枯れ木の根元へ、背負っていたササナを降ろす。
ビルケヴァーグ
スティブナイトへ向けられるスティレットは、仲間たちの血に濡れてくすんでいる。
ビルケヴァーグ
片腕は力なく垂れて、指先は震えている。
ビルケヴァーグ
白かったはずの手袋は、乾きかけた血の上からさらに赤を被って斑模様。
ビルケヴァーグ
それでも正眼に構える姿に迷いはない。
ビルケヴァーグ
ビルケヴァーグは未だ絶望に堕ちず、諦めていないのだから。
スティブナイト
ぱきり、ぱきり。氷がひび割れるような、冷たい音。
スティブナイト
壊され、抉れてもなお、黒結晶は周囲に浮かび続ける。
ラウンド13
[ スティブナイト ] ワンダー : 3 → 2
[ ビルケヴァーグ ] 子山羊皮の手袋 : 1 → 0
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1+2=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器+子山羊皮の手袋) (2D6+4+1+1+2>=7) > 12[6,6]+4+1+1+2 > 20 > 成功
[ ビルケヴァーグ ] HP : 11 → 12
黒結晶
2d6+6+2=>20 判定(+脅威度) (2D6+6+2>=20) > 9[4,5]+6+2 > 17 > 失敗
[ 黒結晶 ] HP : 1 → 0
スティブナイト
2d6+5=>7 判定(+猟奇) (2D6+5>=7) > 2[1,1]+5 > 7 > 成功
[ スティブナイト ] 枯れた花輪 : 1 → 0
[ スティブナイト ] ファンブル値+1 : 0 → 2
スティブナイト
2d6+3-1=>7 判定(+才覚) (2D6+3-1>=7) > 5[3,2]+3-1 > 7 > 成功
[ ビルケヴァーグ ] HP : 12 → 9
スティブナイト
2d6+3+2=>7 判定(+才覚) (2D6+3+2>=7) > 8[6,2]+3+2 > 13 > 成功
スティブナイト
1D6+5+6+3 ダメージ(救世主強化・殺意衣装・逆鱗) (1D6+5+6+3) > 6[6]+5+6+3 > 20
[ ビルケヴァーグ ] HP : 9 → 0
ビルケヴァーグ
2d6+5-0 判決表 (2D6+5-0) > 7[3,4]+5-0 > 12
GM
12~ 無罪!HPが0となる際に受けた不利な効果を無効とし、HPは0になる前の値に戻す。前科は増える。
[ ビルケヴァーグ ] HP : 0 → 9
[ ビルケヴァーグ ] 前科 : 0 → 1
[ ビルケヴァーグ ] HP : 9 → 11
スティブナイト
2d6+3-2=>7 判定(+才覚)霞斬1 (2D6+3-2>=7) > 7[6,1]+3-2 > 8 > 成功
[ ビルケヴァーグ ] HP : 11 → 10
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器) (2D6+4+1+1>=7) > 7[6,1]+4+1+1 > 13 > 成功
スティブナイト
2d6+3+2=>13 判定(+才覚)霞斬2 (2D6+3+2>=13) > 9[6,3]+3+2 > 14 > 成功
スティブナイト
1D6+5+6+3 ダメージ(救世主強化・殺意衣装・逆鱗) (1D6+5+6+3) > 1[1]+5+6+3 > 15
[ ビルケヴァーグ ] HP : 10 → 0
ビルケヴァーグ
2d6+5-1 判決表 (2D6+5-1) > 7[2,5]+5-1 > 11
[ ビルケヴァーグ ] HP : 0 → 1
スティブナイト
2d6+3-2=>7 判定(+才覚)霞斬1 (2D6+3-2>=7) > 4[1,3]+3-2 > 5 > 失敗
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器) (2D6+4+1+1>=7) > 7[3,4]+4+1+1 > 13 > 成功
スティブナイト
2d6+3+2=>13 判定(+才覚)霞斬2 (2D6+3+2>=13) > 7[6,1]+3+2 > 12 > 失敗
[ ビルケヴァーグ ] 前科 : 1 → 2
ラウンド14
[ スティブナイト ] ワンダー : 2 → 1
スティブナイト
2d6+5=>7 判定(+猟奇) (2D6+5>=7) > 2[1,1]+5 > 7 > 成功
スティブナイト
ファンブル表振ったら4で指切りが出たので指切り受けます。
[ スティブナイト ] 指切り(R14スティブナイト) : 0 → 3
[ スティブナイト ] ファンブル値+1 : 2 → 1
[ ビルケヴァーグ ] 封印(R14スティブナイト) : NaN → 2
スティブナイト
2d6+3-2=>7 判定(+才覚)霞斬1 (2D6+3-2>=7) > 5[2,3]+3-2 > 6 > 失敗
スティブナイト
2d6+3+2=>7 判定(+才覚)霞斬2 (2D6+3+2>=7) > 6[3,3]+3+2 > 11 > 成功
スティブナイト
1D6+5+6+3+2 ダメージ(救世主強化・殺意衣装・逆鱗) +看破 (1D6+5+6+3+2) > 3[3]+5+6+3+2 > 19
[ ビルケヴァーグ ] HP : 1 → 2
[ ビルケヴァーグ ] HP : 2 → 0
ビルケヴァーグ
2d6+5-2 判決表 (2D6+5-2) > 10[4,6]+5-2 > 13
GM
12~ 無罪!HPが0となる際に受けた不利な効果を無効とし、HPは0になる前の値に戻す。前科は増える。
[ ビルケヴァーグ ] HP : 0 → 1
[ ビルケヴァーグ ] 前科 : 2 → 3
スティブナイト
2d6+3-2=>7 判定(+才覚)霞斬1 (2D6+3-2>=7) > 6[5,1]+3-2 > 7 > 成功
[ ビルケヴァーグ ] HP : 1 → 0
ビルケヴァーグ
2d6+5-3 判決表 (2D6+5-3) > 6[5,1]+5-3 > 8
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
ビルケヴァーグ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ビルケヴァーグ
2d6+0=>7 判定(+愛) (2D6+0>=7) > 7[2,5]+0 > 7 > 成功
[ ビルケヴァーグ ] HP : 0 → 1
[ ビルケヴァーグ ] 前科 : 3 → 4
スティブナイト
2d6+3+2=>7 判定(+才覚)霞斬2 (2D6+3+2>=7) > 3[1,2]+3+2 > 8 > 成功
スティブナイト
*1Rの間素手になります。せっかくなので。
[ ビルケヴァーグ ] 最高のバター : 1 → 0
[ ビルケヴァーグ ] 封印(R14スティブナイト) : 2 → 0
ビルケヴァーグ
2d6+4+1+1=>7 判定(+才覚+万能+ギミック凶器) (2D6+4+1+1>=7) > 7[5,2]+4+1+1 > 13 > 成功
ビルケヴァーグ
2d6+3+1=>7 判定(+猟奇+万能) (2D6+3+1>=7) > 4[1,3]+3+1 > 8 > 成功
ビルケヴァーグ
*威力4、看破+2、衣裳+1、逆鱗+3、発狂+1。合計11点ダメージ。
[ スティブナイト ] HP : 19 → 8
ラウンド15
[ スティブナイト ] ワンダー : 1 → 0
[ スティブナイト ] ファンブル値+1 : 1 → 0
[ スティブナイト ] 指切り(R14スティブナイト) : 3 → 2
[ ビルケヴァーグ ] 封印(R15スティブナイト) : 0 → 2
スティブナイト
2d6+3-2=>7 判定(+才覚)霞斬1 (2D6+3-2>=7) > 9[5,4]+3-2 > 10 > 成功
[ ビルケヴァーグ ] HP : 1 → 0
ビルケヴァーグ
2d6+5-4 判決表 (2D6+5-4) > 8[5,3]+5-4 > 9
[ ビルケヴァーグ ] HP : 0 → 1
[ ビルケヴァーグ ] 前科 : 4 → 5
[ ビルケヴァーグ ] HP : 1 → 0
ビルケヴァーグ
2d6+5-5 判決表 (2D6+5-5) > 3[2,1]+5-5 > 3
スティブナイト
手から結晶が生み出されては、周囲全てを傷付けていく。
スティブナイト
まるで死んだように動かない木々に刺さり、
スティブナイト
死んでいる、かつて人間であったものに刺さり、
スティブナイト
死より辛く苦しい絶望と諦観が横たわる自分の身体を傷付けて、
スティブナイト
なにかがひび割れるような音。切り傷が作られるときの音。人間の呼吸音。
ビルケヴァーグ
刺される。貫かれる。
幾度も繰り返される。
その度に抉れていく。
スティブナイト
黒い木々から黒結晶が落ちてきて、割れて、粉々になる。
スティブナイト
雹のように落ちてきて、崩れていく。
ビルケヴァーグ
立ち上がる。腿を切り裂かれた。
立ち上がる。結晶で額が割れる。
立ち上がる。片目が腫れあがって見えなくなる……。
ビルケヴァーグ
片足の腱が切れても、その足を引きずってまた立ち上がる。
ビルケヴァーグ
諦められない手が、既に血と脂で鈍った剣を振るった。
ビルケヴァーグ
疵の力が辛うじて、スティブナイトへ届く。
スティブナイト
お前のその剣の一振りで、血が吹き出す。
スティブナイト
その剣を掴んで、自ら深く突き刺して、お前を引き寄せる。
ビルケヴァーグ
血でくすんだ剣は容易くスティブナイトの手に導かれていく。
手にも、脚にも、もうほとんど力が入っていなかった。
ビルケヴァーグ
ほとんど、スティブナイト自身が“刺してあげた”ようなものだった。
ビルケヴァーグ
もう、この男には、何もできやしなかった。
ビルケヴァーグ
胸元にはシャーデンの血が、ササナの血が、ビルケヴァーグ自身の血が、幾度もかかって、こびりついていた。
ビルケヴァーグ
多くの人の命を犠牲にして、仲間を殺し、仲間を傷つけ、それでも挑み、届かなかった。
ビルケヴァーグ
でも、もう言葉になりはしなかった。
スティブナイト
黒結晶が胸に刺さり、成長して、身体の奥へ入っていく。
スティブナイト
人間を動かす、その部分に辿り着く。
ビルケヴァーグ
肺に残っていた空気が押し出されて、血と一緒に口から漏れていった。
スティブナイト
まるで風船を割るみたいに、呆気なく。
ビルケヴァーグ
もがこうとした腕は動かず、ただ指先がピクリと震えただけで。
ビルケヴァーグ
風船が割れるように、心臓が割れて、血が噴き出す。
スティブナイト
黒結晶は心臓を突き刺し、背中まで伸びて、貫いている。
ビルケヴァーグ
この男の身体に巡っていたものは、それですっかり流れ出てしまって。
ビルケヴァーグ
そうして、彼も数多ある死体のひとつになった。
スティブナイト
人だったものが崩れ落ちて、それでもう動かない。
ビルケヴァーグ
数多の物資と人材を犠牲にして、失敗した。
何も救えずに。
スティブナイト
重いものが崩れおちる音、剣が地面に落ちる金属の乾いた音、そして地面を踏みしめる音。
ササナ
その終わりの様子を、木に寄りかかったまま…意識が朧げな状態で見ていた。
ササナ
朦朧とする意識の中…、今目の前で起こってしまったことを急激に理解し、体を震わせる。
ササナ
動かすたびに激痛が走るような体で、真っ赤に染まった自分の腕を持ち上げ…自分の犯した罪と向き合い。
ササナ
今、目の前で倒れ伏している仲間の姿を…じっと見つめる。
ササナ
「……っ"、…………ぅ」
出てくるのは、涙と…乾いた笑みだけ。
ササナ
何か、救いを求めるような瞳で…あなたを見つめる。
スティブナイト
この後に何があるか、お前は見ている。
ササナ
「ま"、た…」
掠れた声で何かを発するたびに、口からは血が漏れる。
ササナ
「みん"、な…でっ…」
手を伸ばす。その結晶に、何かを求めて。
ビルケヴァーグ
あとで話そう、と、ササナに告げたその口はもう動かない。
ビルケヴァーグ
手足は投げ出され、いくつかはおかしな方向に曲がっていて。
ビルケヴァーグ
いつかあなたと握った手は、剣を取り落とした時の形のまま地に落ちていた。
ササナ
あなたたちがくれたたくさんのものは、今もこの体が覚えている。
ササナ
戦い方も、生き残るための技術も、料理も、知識も、手の暖かさも、たくさんのことを覚えている。
ササナ
あなたたちがくれた…笑顔の作り方を、私は覚えている。
ビルケヴァーグ
目の前の光景が、スティブナイトの言葉が正しいことの証左だ。
ビルケヴァーグ
自立の先にあるのは孤独で、思考の先にあるのは絶望。
ビルケヴァーグ
仲間も、絆も、慈悲も、救済も、奇跡も、魔法も、全て、容易く失われるもので。
ビルケヴァーグ
この世界は、何処まで歩いたところで、地獄しかない。
ビルケヴァーグ
なぜなら、その全てに抗おうとした男が、まさに絶望に敵わず、何も為せず、こうして呆気なく死んだのだから。
シャーデン
それでも、絶望はないと救世主が抗い、その度に屍が積まれていく。
シャーデン
それでも、希望はあると末裔が願い、その度に成果なき失敗が重なっていく。
シャーデン
解決しようとせず、避ければいいものを。
怠惰になって、眠るように死んでいけばいいものを。
シャーデン
ただただ、無意味に死んでいく。
なにも成すことなく。得ることなく。
ササナ
そんなことはないんだ、と…言える者はもうこの森にはいない。
ササナ
救ってもらったと言っていた一人の少女ですら…、結局苦しみの穴が埋まることはなく、絶望に包まれていった。
ササナ
それでも、それでも…と
救いの手を伸ばし続ける者がいた。
ササナ
その絶望に抗おうと
立ち向かい、剣を手に取る者もいた。