GM
きみが目を醒ましてから100年の月日が流れました。
ぶっちゃけ、この国はもう駄目です。
GM
兎は落下し、猫は干乾び、帽子は裂け、女王は壊れ、
大いなる暴力と死が、堕落した国に降り注ぎます。
GM
猟奇と才覚、愛によって救われるこの世界で
僕らは今も、新たなアリスを待ちわびています。
GM
──そうして招かれ望まれ訪れたアリスは、
果たして本当にこの国を救ってくれるアリスなのでしょうか──
GM
《Dead or AliCe》
16JAcks 106号室事前かけひき
集落の眠り鼠たち
「救世主さま?!」「おやめください!!」
「どうか!どうかお心を鎮めてください!!!」
集落の眠り鼠たち
「何がいけなかったのでしょうか?!」
「私たちは精一杯のもてなしをしようといたしました!」
集落の眠り鼠たち
「貴女さまのために!」「とっておきの”ご馳走”をあつらえて!」「それなのに!何故!何故!!」
GM
堕落の国の奥深く。森に囲まれた奥深く。
そこにひっそりと存在する眠り鼠の集落に、末裔たちの悲痛な叫びがこだまする。
GM
ご馳走を作るために腕をふるったコックはその腕を切り落とされて。材料を見繕った目利きはその目を抉られて。
つぐみ
「………馬鹿ね。馬鹿みたい。
やっぱり、末裔っていうのは馬鹿ばっかりね」
つぐみ
「私がいつご馳走を振る舞えと貴方たちに言ったの?私が何故あんな料理で喜ぶと思ったの?」
つぐみ
「でも良いわ。私は慈悲深いから教えてあげる。馬鹿な貴方たちにも分かるように私が求めていたものを教えてあげる」
つぐみ
「……良い?私が本当に欲しかったのは………」
集落の眠り鼠たち
「キューはどこに?!」「あの子だ!!あの子なら救世主さまはお心をおさめて下さる」
集落の眠り鼠たち
「「なにせあの子は、ピィの双子なのだから!!」」
GM
そうして、まどろみ揺蕩う眠り鼠は救世主の前へと連れ出される。
キュー
「キューは……キューはおふとんのなかにいたはず……」
キュー
「……救世主さまの御前にあるはずもなく~……」
つぐみ
「……………」
戸惑う眠り鼠をじっと、見る。
僅かの血に濡れたその顔に表情はない。
キュー
「………わ、わかりまちた!これは、夢の中なのでちね」
キュー
すや……その場で丸まって、ふたたび夢の中に逃げようと。
つぐみ
「寝たら殺すわ。
それでも良いのなら、寝てみなさいな」
つぐみ
「…」
再び嘆息をして、1歩、2歩と歩み寄る。
その姿を見て逃げようとしても、”何故か”その体は動かない。
つぐみ
「………そう。本当に双子なのね。
”瞳と性格”が真逆なのは頂けないけれど」
つぐみ
「……でも、いいわ。慈悲を与えてあげる。
貴女がピィの双子なのなら、私は貴女で我慢をしてあげる」
つぐみ
「私が欲しかったピィはもういない。だから代わりに貴女を手に入れてあげる」
つぐみ
「今日から貴女は私の配下。
それを断ることなどは決して許されない」
キュー
「ピィみたいにあかるくないし、やさしくないでち。……ピィみたいには、なれないでち」
つぐみ
「そんなことは”どうでもいい”し、”興味がない”わ。
私は”貴方たち末裔に何も期待をしていない”」
つぐみ
「…これはけじめよ。ミスを犯した者へのけじめ。そのためだけに貴女は私に仕えるの」
キュー
けじめ。ミス。なんの?
そんな問いが、頭にうかんでは消えていく。
キュー
けれど。口にすべき言葉は、きっとただひとつ。
キュー
「……はい。キューは、救世主さまにお仕えいたちます」
つぐみ
「そう、利口な子は好きよ。
身の程をよく知っているもの」
つぐみ
集落を血で彩った救世主は、初めて笑顔を作り浮かべた。
GM
これは悪評纏う救世主と、そんな救世主に付き従うことになってしまった眠り鼠のお話。
GM
つぐみが支配をした集落での日々。
森の亡者を狩り、訪れる救世主を殺してはコインを奪う、そんな日々を過ごしていたある日…異変が起きた。
つぐみ
低く、冷たくなった声。
この声が出てからの猶予は少ない。
つぐみ
すぐにでも起きなければ、また”お仕置き”がなされる。
つぐみ
すぐ眠りこけることと、目覚めが悪いことはもう熟知している。今更そのあたりの機微に期待をしては居ない。
キュー
「ここはぁ~……夜なのに、ぴかぴかちてますねぇ……?」
つぐみ
「そうね。見たことがない場所だわ。
…それに……」
つぐみ
手の中にはいつの間にか、赤い封筒に納められた何かが。
つぐみ
貴女が開けなさい、というように封筒をよこす。
つぐみ
「もしかしたら、中身に検討はついているけれど…」
つぐみ
「危険はないはずよ。けれど、リスクを負うのは貴女の役目」
キュー
封筒をうけとる。差出人の名前があるか、まじまじとながめている。
GM
中身を開ければ、その手紙は『ヴァンテアン・ゲーム』という催しへの招待状であることが分かる。
つぐみ
つぐみが嘆息をすると同時に、目の前のエントランスの扉が開く。
106号室のホテルマン
「ホテル『ジャック・オブ・ハート』へようこそおいで下さいました」
106号室のホテルマン
「私は当ホテルのホテルマン。ゲームの間お客様のおもてなしを担当させて頂きますサイスと申します」
106号室のホテルマン
「救世主様のご予約は既に承っております。お連れの末裔の方も、どうぞこちらへ」
キュー
「ほてる……?じゃっくおぶはーと……??」
キュー
頭に??を浮かべたまま、つぐみを見上げた。
106号室のホテルマン
「宜しければ説明をさせて頂きますが」
106号室のホテルマン
同じくつぐみを見る。恭しい仕草。丁寧な口調。堕落の国ではまずあり得ない品位を備えたホテルマン。
つぐみ
「いいえ。結構よ。
このホテルのことはもう既に知っているもの」
つぐみ
まさか、自分が来る羽目になるとは思っていなかったけれど。と、嘆息をして。
106号室のホテルマン
「左様でございますか。流石は救世主様でございます」
106号室のホテルマン
恭しく頭を下げる。
その所作は洗練されているが、しかしやけに”恭しすぎる”という印象も浮かぶ。
キュー
つられてホテルマンに頭をさげた。…美しい動作とは言えないけれど。
106号室のホテルマン
「それでは、ご案内をさせていただきます。
まずはごゆるりとおくつろぎください」
106号室のホテルマン
丁寧な所作で案内をしようと。荷物があるのならば失礼のないように受け取り先導をする。
つぐみ
首を振り、後をついて行く。
貴女もついてきなさいと、キューにも視線を向けた。
GM
そうしてエントランスへの豪奢な扉をくぐり抜ければ……。
ドクター
その顔面は汚液にまみれていて、今にも拳を振り下ろさんばかりの体勢をしている。…が、動けぬ石像であるという事実が物悲しさを醸し出す。
キュー
「なぐ、なぐらないでくだちゃぁい!!!!
……あれ?これ、像……でちか??」
つぐみ
「そうね。これは動かない。
物言わぬ石でできた像」
つぐみ
「ねぇ、キュー?
この石像は、本当は何だと思う…?」
キュー
「ふぁ??ただの石像じゃなくて……ほんとうは……」
キュー
ほんとうは……なんだろう?もういちど、じっとその像をみつめる。
ドクター
まるで生きている人間をそのまま固めたかのような、そんな生々しい存在感を感じる。
キュー
「ピアアアアア~~~~~ッッッ」やっぱりコワイ!
キュー
「なんだかまるで……いきてたみたいでちーっ」
つぐみ
「……あら。貴女でも正解を出せるのね。
”ご明察、これは生きていた人間よ”」
つぐみ
「厳密に言えば、生きていた救世主。
そして付け加えれば、ここはデスゲームの会場」
キュー
「ふあっっ???なんで?? どうちて……人が、石に??」
つぐみ
「招かれた者は命を賭けて戦って、負けた救世主は生きたまま石にされる。ここはそんなふざけたところ」
キュー
「デッ⁉ デッデッデデデ………」
つぐみ
「ああ、そうそう。でも末裔は少しだけ扱いが良いらしいわね。負けても生きて放免か、殺されるだけで済むんですもの」
つぐみ
驚愕をし動揺をしているキューを見て目を細めると、この場所がどのような場所か…の説明をする。
GM
『ヴァンテアン・ゲーム』
救世主と末裔がペアを組み、命を対価に自らの世界への帰還と救世主の力を求めて戦うデスゲーム。
ドクター
その敗者の末路は分かりやすくも目の前にある。
キュー
「よくないでちよぉ~~!!つぐみさま~!!帰りたいでち~!」
つぐみ
「そうね。冗談じゃないわ。
…けれど帰れない」
つぐみ
「このホテルに招かれてしまったのなら。
このホテルに入ってしまったのなら」
つぐみ
「そこから逃れるのは、この堕落の国を出るのに等しいことだもの」
つぐみ
「これが白ければ拒否をすることも出来たのだけれど、赤い封筒を受け取って逃れられた者はいないらしいわ」
つぐみ
配下の顔を見る。どうやら相当に動揺をしているようだ。面倒だが、少し躾けなければ話を進められそうにもない。
GM
まずはイニシアチブダイスで先攻後攻を決めます。
つぐみ
1d6+3 (1D6+3) > 5[5]+3 > 8
つぐみ
もっと走り込みなさい。訓練項目を増やしておくわね
つぐみ
*というわけで、つぐみが先攻です。
次はカード引きタイム!
つぐみ
ではではつぐみの手番からですが、主動作がないので…
つぐみ
「…………」
じっとキューの様子を見る。
混乱をしたならある程度騒がせた方が落ち着くのは早い。
つぐみ
*一応…ということで手札を残しておきましょう qJ,h2,s9
つぐみ
*先程はqJを捨てて距離を測りました いぇい
つぐみ
*ということで改めて…そこにs9を捨てて誘い受けをします
つぐみ
2d6+1+1>=7 (2D6+1+1>=7) > 9[4,5]+1+1 > 11 > 成功
キュー
2d6 (2D6) > 10[6,4] > 10
つぐみ
*距離を測ったのが効きましたね。やった~!
キュー
「つぐみさま~~~!!!だって、だって、だって、石、でちよ~!?」
つぐみ
「そうね。しかも意識だけはずっと残るらしいわ」
しれっと。
つぐみ
「でも、貴女には関係がない。貴女は末裔だもの。あんな目には遭わない」
つぐみ
「なるとしたら…万が一のことだけれど、私の方ね。本当に、万が一のことだけれど」
[ キュー ] 情緒 : 0 → 1
つぐみ
*では…dAで距離を測り、続けてs6でアピールをします
キュー
2d6 (2D6) > 9[3,6] > 9
つぐみ
2d6+1+1>=10 (2D6+1+1>=10) > 6[3,3]+1+1 > 8 > 失敗
つぐみ
「……なんで私が石になったら駄目なのかしら?」
つぐみ
救世主に比べて末裔は安全度が高い、という事実を伝えて落ち着かせようとした。
だというのに動揺は増すばかりで、つい聞いてしまった。
キュー
「石になったら……あったかいおふとんで眠れないでち。
夢だってみれるかどうか、わからないでち」
キュー
「つぐみさまが、そんなの……キューは、いやでちよ」
つぐみ
そっけなくそう言うと、少しだけ目を伏せた。
[ つぐみ ] 情緒 : 0 → 1
つぐみ
*では、q6でアピールをします。割込はありますか?
キュー
2d6+1 (2D6+1) > 3[2,1]+1 > 4
つぐみ
*そして、先程ゾロ目でハプニングが発生するのを見落としていたので今振ります
つぐみ
*5 極めて冷静、相手のことが手に取るようにわかる。自身の情緒-1。
[ つぐみ ] 情緒 : 1 → 0
つぐみ
*ちなみに誘い受けも目標値7での判定でして、それ未満だと情緒が増すのでキューちゃんの情緒をアップさせていただきます
キュー
*いまでだいじょうぶです!おろおろしてます。
[ キュー ] 情緒 : 1 → 2
つぐみ
2d6+1=>7 (2D6+1>=7) > 2[1,1]+1 > 3 > 失敗
[ つぐみ ] 情緒 : 0 → 1
つぐみ
*4 何気ない所作にドキッ!ランダムな対象1人の情緒+1。
つぐみ
Choice[つぐみ,キュー] (choice[つぐみ,キュー]) > キュー
つぐみ
キューに向けて手をかざす。心の疵の力。それで恐怖心を弱める。
つぐみ
自身を高め、他者を下げる…それがこの救世主が持つ力だから。
つぐみ
恐れるような効果は発生しない。心臓の動機が、目まぐるしく巡る思考が緩やかになるだけ。
つぐみ
その本質は弱める力だが、使いようによってはこのような効果ももたらす。
キュー
かざされた手に身構えて。けれどその後、胸がざわざわする感覚が、おちついてきたのを感じる。
つぐみ
じっと見る。
ワインレッドの瞳が、オッドアイを凛として見据える。
キュー
……つぐみさまの瞳は、綺麗な色。じっとみつめてしまう。
つぐみ
「貴女は誰の配下なのかを忘れたのかしら。
怯える必要はない。その態度は”相応しくない”」
つぐみ
「恐れるのなら、逃れたいと思うなら。
まずは私を思い出しなさい」
つぐみ
「そう。怯えに負けて逃げたりをしたら、貴女が怯えた以上の恐怖を貴女に与えてあげる」
つぐみ
「だから、安心をなさい。貴女はただ私を見ていればいい」
[ キュー ] 情緒 : 2 → 3
GM
*手番を飛ばしてしまっていたので差し戻します
つぐみ
2d6+1=>7 (2D6+1>=7) > 5[1,4]+1 > 6 > 失敗
[ つぐみ ] 情緒 : 1 → 2
キュー
2d6+1>=7 (2D6+1>=7) > 6[1,5]+1 > 7 > 成功
[ つぐみ ] 情緒 : 2 → 3
つぐみ
甘やかしすぎたかしら…とちょっと考え込んでいます。(*パス!)
つぐみ
2d6+1+1=>7 (2D6+1+1>=7) > 9[6,3]+1+1 > 11 > 成功
キュー
2d6+1+1>=11 (2D6+1+1>=11) > 3[1,2]+1+1 > 5 > 失敗
キュー
*ハプニングだけは避けていく…!アピール失敗です!
[ キュー ] 情緒 : 3 → 4
キュー
*ボンッ!がみえているので、つぎにいきましょうか~!
GM
*それでは描写もポンッしつつ5ラウンド終了で…手札捨てタイム!
GM
*というかもうポンッが見えているので省略します
つぐみ
*では諸々省略しつつ運命のポンッ…を…hQで一押し!!キミにきめた!!!
[ つぐみ ] 情緒 : 3 → 4
[ キュー ] 情緒 : 4 → 5
GM
*眠り鼠の末裔キューの情緒が5を超えたため、駆け引き終了!以降は〆に続きます。
つぐみ
キューが綺麗だと感じたその瞳には、覗き込まれている自らの姿が映っている。
キュー
つぐみの瞳に、自分の姿が映りこんでいる……。
つぐみ
「癪なことに、このデスゲームには参加をするしかない。そうして貴女はきっと痛いことをされるわ。おぞましいこともされるわ」
つぐみ
「けれど、それを受けてなお決して忘れることがないようになさい」
つぐみ
「貴女は私の配下だということを。一番である私の配下であるということを」
つぐみ
「…そうしたら、一番の景色を貴女にも見せてあげる」
キュー
「キューは……一番であるつぐみさまの……配下……」
つぐみ
「ええ。一番の景色。一番気持ちが良くて、並び立つ者の居ない素敵な景色」
つぐみ
「貴女は私とペアとなったのだから。それは私にも益のあることだから。貴女が死なないようにこのゲームで使ってあげる」
キュー
「そんな……そんな場所に、キューがいていいのでちか?」
つぐみ
「良いも悪いもないわ。
”立てる者はその時点でそこに立つ価値がある”」
キュー
逃げたい。勝ち負けだなんて、どうでもいい。けど。
キュー
……つぐみさまが石になるのは……やっぱり……
キュー
「が……がんばります。キューは……つぐみさまの、配下でち」
つぐみ
「そう、よく自分の立場を理解しておくように」
つぐみ
「私、利口な子は好きよ。それじゃあ、行きましょうか」
106号室のホテルマン
「……お話はお済みのようで」
キュー
「ピエッ!」
つぐみの袖にぎゅっとしがみついた。
106号室のホテルマン
「おや、これは失礼をいたしました」
106号室のホテルマン
話し込む2人の邪魔にならぬよう、壁の花となっていた。
つぐみ
「ええ、話は済んだわ。部屋へと案内をして頂戴」
つぐみ
脅威に対する危機意識の現れと思って見逃してあげましょう。
106号室のホテルマン
「かしこまりました。それではこちらへ…」
キュー
(……いちばんの、景色。つぐみさまの見ている景色)
キュー
(そこに、キューも、……立てるのでちか?)
キュー
あたまのなかで繰り返しながら、部屋へと向かっていく。
……裾は、しっかりと掴んだまま。
つぐみ
考えふけるキューを尻目に、裾を掴ませたままホテルマンの後ろをついて行く。
106号室のホテルマン
そうして、一つの部屋の前で立ち止まり。扉を開けて。
106号室のホテルマン
「改めまして。ようこそ、ホテル『ジャック・オブ・ハート』へ。我々はお客様方を心より歓迎いたします」
106号室のホテルマン
「なにかご必要なものがありましたら、なんなりとお申し付けください。誠心誠意、お心に応えられますように尽くさせて頂きます」
GM
Shuffle, Deal and Up
不条理、非道理、配り直して
GM
Stand, Hit and Bust
主と僕、あなたはどちら?
GM
罪を束ねて天へと昇るか
徳を重ねて底へと下るか
GM
── Dead or Alice『16JAcks』