裁判
[ ネ ] アリスのゆびぬき : 0 → 1
[ ジャン ] アリスのエプロン : 1 → 0
[ ペペル ] エプロン : 0 → 1
GM
中心から大きく2つに分かたれたこの巨大な空間は、この後片方が昇り、片方が降る。
GM
中継された1階の歓声が天井近くのスピーカーから届く中。
GM
エレベーターの境目で、ホテルマンが虚空へと一礼。
101号室のホテルマン
「24時間が経過致しました」
103号室のホテルマン
「これにてお茶会の時間は終了。裁判の時間と相成ります」
101号室のホテルマン
「マナー、チップ、ドレスコード、どうか御確認の上……ご準備はよろしいですね?」
ネ
そのかわりに、いくつもの帯が、揺れ、舞い、磨き抜かれた床を舐める。
ジャン
靴底のほとんどない粗末な靴で、ペペルの後に続く。
ネ
「オールイン・オールベット。コインの総取り合戦だ」
ペペル
「ボクはボクの世界を。
ジャンはジャンの世界を」
ペペル
「だから……ここで負けるわけにはいかないんだ」
ネ
「じゃあ、僕のは、君たちにとっては笑える使命だろうな」
ジャン
それが、自分の『使命』であるとはジャンは思わない。
ペペル
しかしそれは、かつてジャンに語ったものとは、
ほんの少し違ったものだ。
ジャン
それでもペペルに合わせるように頷いている。
ペペル
「……できれば、穏やかに
そんな話だけできればよかったよ」
GM
*〔1D6+【才覚】(+時計+衣装)〕で「先制値」を決定してください!
ペペル
1d6+1 行動順 (1D6+1) > 3[3]+1 > 4
ネ
1d6+3+1+2 先制値 (1D6+3+1+2) > 5[5]+3+1+2 > 11
ジャン
1d6+3+2 (1D6+3+2) > 3[3]+3+2 > 8
アルビー
1d6+3 (1D6+3) > 5[5]+3 > 8
ジャン
1d6+3+2 (1D6+3+2) > 6[6]+3+2 > 11
アルビー
1d6+3 (1D6+3) > 5[5]+3 > 8
ラウンド1
ネ
2d6+3+1+6=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+6>=7) > 7[5,2]+3+1+6 > 17 > 成功
[ ジャン ] HP : 15 → 12
[ ジャン ] 封印 : 0 → 2
ネ
「いつか言われたな。『恥ずかしくないのか?』と……」
ネ
そして、痺れ。脱力感──短剣に塗られているのは、毒。
「汚くても、なんだってしてやるさ。これが僕らのやり方だ!!」
ペペル
「なら、こっちはこっちのやりかたで行かせてもらうさ!」
ネ
2d6+3+1+5=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+5>=7) > 6[2,4]+3+1+5 > 15 > 成功
[ ネ ] プレゼント : 0 → -1
ジャン
2d6+3+1+1+1=>19 判定(+才覚+多彩な凶器+万能) (2D6+3+1+1+1>=19) > 6[5,1]+3+1+1+1 > 12 > 失敗
ジャン
少女の横をすり抜けて、わずかに赤い尾を引きながら、血に塗れた男の方へ向かう。
ジャン
少女と同じように、しかしいささか使い古しの包帯に巻かれた腕を伸ばす。
ジャン
使えるものは何でも使う。たとえ毒でさえも、と少女は言ったが。
ジャン
毒は堕落の国ではあり触れた武器だ。特に救世主に比して『非力』な末裔にとっては。
ジャン
その包帯の下には、毒の針が仕込まれている。
ジャン
声で制止などされない。立って動いているのがふしぎなほどの、毒が効くのか怪しい男へ向かって、走っていく。
ジャン
その気配を今度は敏感に察する。視線が泳ぎ、指先が跳ねた。
ジャン
だが、結局足を止める。短剣を避けるべく、転げるように床に倒れる。磨き抜かれた床に点々と血が散っていく。
ジャン
2d6+3+1+1+2=>7 判定(+才覚+多彩な凶器+万能) (2D6+3+1+1+2>=7) > 9[4,5]+3+1+1+2 > 16 > 成功
アルビー
2d6+3+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1>=7) > 8[2,6]+3+1 > 12 > 成功
ジャン
鉄錆の匂いの混じり入るそれに、もうひとつ煙の香りが混じる。
ジャン
その香りは、末裔の青年の腕から落ちる血から立ち上っている。白い煙。
ジャン
いかにイモムシの末裔を嫌おうと、遠ざけて救世主の力を得ようと望もうと。
ジャン
間違いなく青年はイモムシの末裔。その力を形作るイメージは、嫌うからこそイモムシに波のように寄り、また離れる。
アルビー
絶えず流れる血液で視線の行く先がわからない男が幽かに煙を見る。
ジャン
投げかけられた言葉に、虚を突かれたような顔をした。
ジャン
共に戦うペペルの方へ。返事のないままに、勇者が動き始める。
アルビー
2d6+3+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1>=7) > 7[5,2]+3+1 > 11 > 成功
ペペル
2d6+2+1=>11 判定(+猟奇) (2D6+2+1>=11) > 9[3,6]+2+1 > 12 > 成功
ペペル
1d6+2+3+2+1 ダメージ (1D6+2+3+2+1) > 5[5]+2+3+2+1 > 13
[ アルビー ] HP : 14 → 1
ペペル
ジャンが攻撃を行った、その反対側にペペルは回り込んでいる。
ペペル
煙の彼方からそれが現れて、アルビーの躰を凪ぐ。
アルビー
吹き飛ばされた肉塊がずるずると音を立てて戻ってゆく。
ペペル
足を止めない。旋風のように駆けて再び距離を保つ。
ペペル
「……こんなもので終わるとは思っちゃいない」
ペペル
常人が受けていれば、何度絶命してもお釣りの出そうな一撃だ。
ラウンド2
[ ジャン ] 封印 : 2 → 1
ネ
2d6+3+1+5=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+5>=7) > 4[2,2]+3+1+5 > 13 > 成功
[ ペペル ] 猛毒 : 0 → 4
ペペル
「世界にあまねく悪を滅ぼし、正しい方向に導くことだよ」
GM
*誰かが技能の対象となったときに割り込み。その対象への効果を無効化できる。
ジャン
ネがペペルの方を向くその間に、ジャンはアルビーへ再び向かっていく。
ジャン
少女から伸びる重く湿った赤い包帯をたどるように、血のぽつぽつと落ちる床を走る。
ジャン
邪魔は、ない。伸ばされた手はアルビーの身体へ触れ、とげが突き立てられる。
アルビー
イモムシの毒は、基本的に水パイプからなるニコチン毒だ。
アルビー
自身の血に溜め続けた毒が、心の疵で増幅されて死体にまで届く。
アルビー
胸を掻き毟るような心の疵の激流に、一滴落ちる。
アルビー
白い薔薇を赤くするにはペンキを塗ろう。
赤い薔薇を白くするには?
ネ
いままで、この手にふれたものは、数え切れない。
ネ
ある人はあばずれと言った。ある人は天使と言った。
アルビー
どうして誰も彼もこんな世界に生まれて来たのか。
アルビー
死にたくないのなら生まれないほうがよい。
アルビー
哀しみ、苦しみをすべて消し去るにはそれしかない。
ジャン
違和感──を、感じ、青年は腕を引き、引き下がる。
ペペル
奇跡など、悪趣味なことにありふれている。この国では。
ジャン
奇跡ひとつでは、この世界は何も変わらない。
ペペル
いくら安売りされているからといって──そう何度も起こせるものではないのだ。
ジャン
まだ立っている。まだ倒れていない。まだ手折れていない。
ジャン
でも、この世界を救うほどの力がいる。だから奇跡ひとつで、気圧されるわけにはいかないんだ。
アルビー
世界なんて最初から個人の手のひらの上にしかない。
アルビー
「みなが自分ことだけを考えて、ひとのことに口出ししなけりゃ、この世は今よりずっと上手く行くものを……」
アルビー
「すべてのことには教訓がある。見つけることができればの話だが」
アルビー
それをかつて、すべて午後の微睡に変えてしまった少女がいた。
アルビー
2d6+3+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1>=7) > 8[3,5]+3+1 > 12 > 成功
アルビー
「そして疲れた語り手が肩の荷をおろそうとすれば……」
アルビー
「つづきはこんど――」「いまがこんどよ!」
アルビー
「かくして不思議の国のお話がそだち、
ゆっくり、そして一つ一つ……」
アルビー
子どもじみたおとぎ話をとって
やさしい手でもって子供時代の
夢のつどう地に横たえておくれ
アルビー
すべての教訓を投げ捨てて、少女はばかげた不思議の国を不思議のままにした。
[ ネ ] アリスのゆびぬき : 1 → 0
[ ネ ] 枯れた花輪 : 0 → 1
[ ペペル ] 猛毒 : 4 → 3
[ ペペル ] 猛毒 : 3 → 4
[ ペペル ] HP : 13 → 11
[ ペペル ] HP : 11 → 13
ネ
2d6+3+1+4=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+4>=7) > 5[4,1]+3+1+4 > 13 > 成功
ペペル
2d6+2+1=>13 判定(+猟奇) (2D6+2+1>=13) > 12[6,6]+2+1 > 15 > 成功
GM
*PCが裁判中の判定でスペシャルを起こした場合、即座にPCのHPを1D6点回復します。
[ ペペル ] HP : 13 → 16
ペペル
1d6+2+3 鋭気・乱打・歪な凶器 (1D6+2+3) > 3[3]+2+3 > 8
[ ネ ] HP : 13 → 9
アルビー
2d6+1-0 判決表 (2D6+1-0) > 4[3,1]+1-0 > 5
アルビー
頽れ、高らかに水パイプのガラスが割れる音が鳴る。
[ ペペル ] HP : 16 → 14
ペペル
「取りこぼしたくて、取りこぼしたわけじゃない」
ペペル
担がれた剣。かがむペペルの頭上で、ぐるりと一回転する。
ペペル
稲妻と斬撃が、飛ぶ。
二人を同時に焼き、刻む。
ネ
手を伸ばしたかたちのままで、ぼろきれのように転がる。
アルビー
焦げるにおい。
体液が蒸発した死臭混じりの水蒸気。
ネ
よろめきながら立ち上がる。激しい熱が素足を焼く。駆け寄る。いない。
ネ
赤い帯を手繰り寄せる。手繰り寄せる。手繰り寄せる。
ペペル
感情のゆらぎは収まる。
痛みはまだ残っている。
だが無視できる。
ネ
あふれるほどの赤い帯が、ネの足元で渦巻いている。
ペペル
それは、余計なことを考えなくて済むからだ。
[ アルビー ] HP : 1 → 0
ラウンド3
[ ジャン ] 封印 : 1 → 0
[ ペペル ] 猛毒/ネ : 4 → 3
[ ネ ] 枯れた花輪 : 1 → 0
ジャン
2d6+0+1+5=>7 判定(+猟奇+万能) (2D6+0+1+5>=7) > 12[6,6]+0+1+5 > 18 > 成功
[ ジャン ] HP : 12 → 14
ネ
2d6+3+1=>21 判定(+才覚) (2D6+3+1>=21) > 2[1,1]+3+1 > 6 > 失敗
[ ネ ] 赤い包帯 : 0 → -1
ジャン
ネの切り裂いた腕から、血がいまだぱたぱたと落ちる。
ジャン
そこから、立ち上りくゆる煙。イモムシが好む水パイプの煙。
ジャン
ネの動きを阻むべく、取り巻き、視界を遮る。
ネ
赤い包帯のさきは、その花輪にくくりつけられている。
まるで、プレゼントのように。
ネ
「勝つのは僕たちだ」煙の中、もうそこに立っていない人を幻視する。
ジャン
煙があなたと花輪を閉じ込める、閉じ込める。
ネ
行かないで、と何度もつぶやいた。生と死の呪いのはざまに。
アルビー
『それじゃあ、いっしょに死んでくれる?』
ネ
くちづけは咀嚼へ。花輪が舌の上に乗る。煙を吸うように、あるいは、血をすするように。
ジャン
そうして閉じ込めた煙の中に、一歩足を踏み入れる。
ネ
2d6+3+1+2=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+2>=7) > 6[1,5]+3+1+2 > 12 > 成功
ジャン
2d6+3+1+1=>7 判定(+才覚+多彩な凶器+万能) (2D6+3+1+1>=7) > 8[6,2]+3+1+1 > 13 > 成功
ジャン
肩を掴み、鼻先を近づけ、末裔は密やかに言葉を紡ぐ。
ジャン
何か言葉が返る前に、末裔は再び煙の中へ消える。
ネ
煙にも、花にも、なりはしない。ネは救世主だからだ。
ネ
手がふれあう。まるで握手でもするかのように。赤いものがべったりとこびりつく。けれど、それは、あなたを灼かない。
ペペル
2d6+2+1=>7 判定(+猟奇) (2D6+2+1>=7) > 9[5,4]+2+1 > 12 > 成功
ペペル
1d6+2+3+1 歪+鋭気+相手発狂 (1D6+2+3+1) > 1[1]+2+3+1 > 7
[ ペペル ] 疵:闘争 : 0 → -1
ネ
2d6+1-0 判決表 (2D6+1-0) > 7[2,5]+1-0 > 8
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
ネ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ネ
2d6+0=>7 判定(+愛) (2D6+0>=7) > 8[2,6]+0 > 8 > 成功
[ ペペル ] HP : 14 → 12
[ ネ ] 前科 : 0 → 1
ペペル
「卑怯と言ったのは、取り消そう。
ボクはただ」
ペペル
まさに落雷のように、少女に鋼が振り下ろされる。
ネ
まどろみの中にいるように、ぼんやりとその鋼を見上げる。
ネ
ちぎれる包帯。 跳ね飛ばされる頭。 転がり倒れる銅。
ペペル
斬る。抉る。突き立てられる。怒り(gram)が。
ペペル
それは彼女に呼び起こされた、ペペル自身の怒りだ。
ペペル
「始めから……救われようなんてつもりもないくせに!」
ネ
ちぎれてばらばらになった包帯が、倒れたネの体に集う。
ペペル
「周り中を憎んで! 自分たちの弱さに甘えているだけだ!」
ネ
その口から、大量の血を吐き出しながら身を起こす。
ネ
「君たちと同じように、お茶を飲んで話がしたかったのは、本当なんだ」
ネ
「靴も履いていない、かわいそうな、路地裏の女の子だったのにね」
ペペル
「今のキミより、かわいそうな奴なんていないよ」
[ ネ ] HP : 9 → 1
ラウンド4
[ ペペル ] 猛毒/ネ : 3 → 2
[ ネ ] 枯れた花輪(ネ) : 2 → 1
ネ
2d6+3+1+4=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1+4>=7) > 5[3,2]+3+1+4 > 13 > 成功
ジャン
2d6+3+1+1=>13 判定(+才覚+多彩な凶器+万能) (2D6+3+1+1>=13) > 11[6,5]+3+1+1 > 16 > 成功
ネ
2d6+3+1=>16 判定(+才覚) (2D6+3+1>=16) > 6[1,5]+3+1 > 10 > 失敗
ペペル
2d6+2+1=>7 判定(+猟奇)遊撃の判定 (2D6+2+1>=7) > 11[5,6]+2+1 > 14 > 成功
[ ネ ] HP : 1 → 0
ネ
2d6+1-1 判決表 (2D6+1-1) > 12[6,6]+1-1 > 12
GM
12~ 無罪!HPが0となる際に受けた不利な効果を無効とし、HPは0になる前の値に戻す。前科は増える。
[ ネ ] 前科 : 1 → 2
[ ネ ] HP : 0 → 1
ネ
2d6+3+1=>7 判定(+才覚) (2D6+3+1>=7) > 4[2,2]+3+1 > 8 > 成功
ジャン
2d6+3+1+1=>8 判定(+才覚+多彩な凶器+万能) (2D6+3+1+1>=8) > 5[4,1]+3+1+1 > 10 > 成功
[ ネ ] HP : 1 → 0
ネ
2d6+1-2 判決表 (2D6+1-2) > 8[2,6]+1-2 > 7
GM
6~8 ランダムな能力値で判定し、成功すればHPを1点回復して立ち上がる。失敗すれば〈昏倒〉する。
ネ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
ネ
2d6+0=>7 判定(+愛) (2D6+0>=7) > 11[5,6]+0 > 11 > 成功
[ ネ ] HP : 0 → 1
[ ネ ] 前科 : 2 → 3
[ ネ ] 封印(ジャン) : 0 → 2
ジャン
向かっていく。立ち尽くす少女を打ち倒そうと。
ジャン
お茶会は精神の戦い。裁判もまた肉体だけではなく心を削る。
ジャン
どちらかが倒れるまでは終わらない。まだ少女は倒れていない。
ネ
「君は取りこぼしたものすら見つめられないの?」
ジャン
ぼふ──と、そう音が鳴ったようにすら錯覚しただろう。
ペペル
それはネの動きを先回りするように追いすがる。
ジャン
「考えすぎなのは、ペペルさんも同じですよ」
ネ
足をとらわれて、その先が焼き切れる。足をうしなった体が、光のなかに落ちる。粉砕される。ばらばらにちぎれる。
ジャン
「掬う時に、何も零さないことができないのなら」
ジャン
「救うことを諦めなきゃいけないわけじゃない」
ネ
「掬う(scoop)にはスプーン(spoon)がなければ」
ジャン
「勝つためには、何でもしなきゃいけない。そうでしょう?」
ペペル
「スプーンで戦う勇者は、ちょっと不気味(spooky)だしね」
ジャン
水パイプの煙は薄められた毒。心の疵の力を借りて、距離感すら曖昧にする。
アルビー
sを重ねて掬って束ねて、紐解いて。
解決(slove)には愛(love)だ。
愛だ。世界を動かすのは。
ネ
舞台の踊り子はいちど、にど、ステップを踏んで、
ネ
そして血まみれの床を這いずって、ふたたび愛にたどりつく。
ペペル
2d6+2+1=>7 判定(+猟奇) (2D6+2+1>=7) > 5[3,2]+2+1 > 8 > 成功
ペペル
1d6+2+1 (1D6+2+1) > 2[2]+2+1 > 5
[ ネ ] HP : 1 → 0
ネ
2d6+1-3 判決表 (2D6+1-3) > 4[3,1]+1-3 > 2
GM
~2 ランダムな能力値で判定し、成功すれば〈昏倒〉する。失敗すれば〈死亡〉する。
ネ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
ネ
2d6+0=>7 判定(+猟奇) (2D6+0>=7) > 5[1,4]+0 > 5 > 失敗
ペペル
ペペルにはその愛を感じ取ることができない。
だから、その目に映る終着は冷たい刃だけ。
ペペル
剣を振り上げる。
地面を蹴る。何の工夫もない、必要もない袈裟斬り。
ペペル
解決(solve)? 救い(salve)? いや違う。
ネ
何をこの、荒れた大地に、かえそうとしていたのだろう。
ネ
小さなぼうやのかわいい素足に、靴を履かせてやろうなんて人はあらわれない。
ネ
それどころか、剣をもたせて、王の城といとしい母のもとから、追い立てて、追い立てて。
ネ
風もふかないような場所で、その身を横たえることになるのだろうか。
ネ
後ろに引き連れて、歩くばかりの仲間は、お前の手を握ってもくれないだろう。
ネ
かわいくて、背が高くて、いつも水パイプをふかしている、
101号室のホテルマン
「101号室のお客様が敗北条件を満たされました」
103号室のホテルマン
「これにて、裁判は閉廷と致します」
GM
101号室、ネさんは死亡しているため判定なし。
GM
昏倒しているアルビーさんについては、亡者化判定があります。
GM
【猟奇】【才覚】【愛】の能力値からランダムに1つ選び、判定してください。
アルビー
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
アルビー
2d6+0=>7 判定(+愛) (2D6+0>=7) > 10[5,5]+0 > 10 > 成功
ペペル
剣を振り下ろしたままの体勢で、痙攣したように呼吸している。
ジャン
水パイプの煙の向こう、首を刎ねられた少女が倒れ。
ジャン
もはや起き上がることがないのを見つめている。その前に立つペペルのことも。
ジャン
愛は確かに、ふたりの問題を解決する。
世界に背を向けて、幸せになることだってできる。
ジャン
けれど裁判は、愛だけでは勝てない。
あのコックがそうであったように。
決めるのはいつも、愛と猟奇と才覚。
ジャン
息をついて、ペペルの傍へ向かって歩いて行った。
ペペル
振り向く。存在をさっきまで忘れていたかのように。
ジャン
「……ありがとうございます。俺たちの勝ちです」
ペペル
「やっぱり、ジャンとボクは無敵のコンビだ」
ペペル
ふらつきながら立ち、観客にもよく見えるように腕を振り上げる。
勝利を誇示した。
ジャン
その横に立って、慣れない様子で手を上げる。
103号室のホテルマン
「春雷のペペル様、ジャン様」
103号室のホテルマン
「おめでとうございます。此度の裁判、あなた方が勝者となりました!」
103号室のホテルマン
「この後に次の試合が行われるフロアへと移動して頂き、そこで今しばらくお寛ぎ頂くことになりますが……恐れながら、その前に一つ」
103号室のホテルマン
「”勝者の責務”を果たして頂く必要が御座います」
101号室のホテルマン
「”生かす”か”殺す”か。お選び下さい」
GM
このゲームのルールは"オールイン"。敗北した者は、全てを失う。
GM
そして敗者の手元から離れた運命は、勝者の総取り。
ペペル
と言っても、答えはゲームが始まる前からとっくに決めていて、
それが揺らぐことはなかった。
ジャン
死なせてやった方が、この二人にはいいのではないかと。
ジャン
「いいえ、……ここに来るのがペペルさんとでよかった」
GM
機械音と共に、巨大なエレベーターが中心点が二つに割れる。
GM
103号室は上へ、101号室は下へ。運命がゆっくりと分かたれていく。
101号室のホテルマン
ホテルマンが胸から取り出したベルを2度、鳴らす。
101号室のホテルマン
転がっていた筈の骸が、動画を逆再生するように元の姿を取り戻す。
101号室のホテルマン
このホテルの中で保留されていた死が、取り消される。
101号室のホテルマン
だが下された判決は、それで終わりではない。
GM
敗北し、そして殺される事もなかった救世主に待ち受ける運命。
GM
それはエントランスに飾られていた救世主と同じ末路。
アルビー
男の身体は死体から修復され、そこにいる。
ネ
そしてこれから、猶予もなく、冷たく、動かなくなる。
ネ
寝しなに聞かせるおとぎ話が、あまりうまくなくてごめんね。
アルビー
この世にごまんとある下手な詩をうたおう。
ネ
お前に何も遺してあげられない。靴も。ゆりかごも。ささいな子ども騙しの嘘も。
ネ
停止していく。なにもかもが。上体が動かなくなり、首につめたさが昇る。視界が灰色になって、静止した世界がはじまろうとしている。
ネ
まだ柔らかい唇が、アルビーの唇をかろうじて食んだ。
アルビー
その唇の境目だけ、少し石になって肉が剥がれる。
アルビー
剥がれた唇から滴った血が、エレベーターの白い床を一滴、赤く塗った。
101号室のホテルマン
「それでは、このまま地下へとご案内します」
101号室のホテルマン
「これから挑むべきゲームが、あなたには御座いますので」
GM
敗者は下へ、あるはずの観客席をすり抜けてさらに深く、怨みと堕落の最中まで。
GM
エレベーターが到着した先は、周囲を取り囲むいくつものドアがあるフロア。
GM
そのドア以外は一切のものが存在しない。飾り気もなく豪華でもない。
101号室のホテルマン
「こちら一つ一つが大回廊に連なる扉……そちらを経由して、堕落の国のあらゆる場所に通じております」
101号室のホテルマン
「それぞれ扉の行き先は、扉の上の掲示の通り」
101号室のホテルマン
「ですが、自由に選ぶことはできません。こちらを」
GM
差し出されるのは深紅のトランプ。ジャックとエースを決めたそれの、一揃いの山札。
101号室のホテルマン
「古く良き、ヴァンテアン・ゲームの形の通り。引いた数字の合計と同じ扉があなたの運命となります」
101号室のホテルマン
「引く枚数は、まずは2枚。それからはお望みのまま……」
101号室のホテルマン
「ダイヤの9、クラブの2……」
101号室のホテルマン
「11ですと、あちらです」
アルビー
しばらくそうして、あの平手打ちの時のように笑って。
101号室のホテルマン
「クラブの5……クラブのK」
アルビー
赤いカードを白い床に一枚引いては落とし、一枚引いては落とし。
アルビー
かかとを三回ならしてもお家には“帰らない”
アルビー
公爵夫人の末裔でもイモムシの末裔でもないものに。
アルビー
この耳なら、あなたの子守歌もよく聞こえるだろう。
アルビー
その方がかわいい(cute)ってものなんだろう。
GM
敗者の末路を写していたモニターが、電源を落とされ暗転する。
GM
103号室のふたりが乗っているエレベーターの画面も、同時に切れる。
ペペル
それも暫く経って、注がれる視線の気配も失せれば、
その場にへたり込む。
ジャン
声を上げて、慌てて駆け寄る。助け起こそうとする。
ペペル
返事には疲労が滲んでいるが、意識はしっかりしている。
ジャン
救世主になろうと思える。応えようと思える。
ジャン
相対するものの疵を抉り、裁判で打ち倒して殺し、
ジャン
次にもしかしたら、亡者を生むことになるとしてもだ。
ペペル
運命の奴隷(slave)か、真の勇者(blave)か。
ペペル
それを区別できるものは、この国にはいない。
GM
エレベーターが次なる戦いの場へと昇っていく。
GM
再び証を引き直すまで、エースはエースらしく、ジャックはジャックらしく。
103号室のホテルマン
「次の戦いに備え、どうか休息をおとりください」
GM
エレベーターが到着し、ホテルマンが一礼をする。
GM
以上を持ちまして、Dead or AliCe「16JAcks」1回戦Aホールを終了します。