幕間 桟敷川映鏡&ティモフェイ
声なき声
在りし日の物語が褪せていく堕落の国で、いまだ不思議が残された棚井戸。
声なき声
何もかもがゆっくりと落ちていくその中程に、落ちることなく宙に留まる館がある。
声なき声
美しく手入れが届いたその館の、今はオールドメイドゲームの合間の夜。
声なき声
一回戦を勝ち抜いた救世主と救世主の、僅かな交錯の一夜である。
ティモフェイ
夕食を半ばで切り上げて館の散策に出た男は、
ティモフェイ
やがて分厚い本の立ち並ぶ一室へと辿り着く。
ティモフェイ
扉のついた本棚に古い本が並べられた図書室。
ティモフェイ
きれいに掃き清められたその一室で、薄汚れた格好をした救世主は褪せた瞳をめぐらせた。
桟敷川映鏡
室内に人が入ってくる気配を感じ、書庫の棚から背を反らせるように入り口を見やる。
ティモフェイ
相方のほうが印象的だったらしい。桟敷川を形容する言葉を見つけられないまま。
桟敷川映鏡
顔を引っ込める。
ハードカバーがパタンと鳴る音。
すぐにまた顔を出して。
ティモフェイ
そこでやっと扉を閉めて、図書室の中へと入ってくる。
桟敷川映鏡
「華々しいと形容した割にはつれない返答ですね」
ティモフェイ
「決着そのものは、圧倒的だったからな」
ティモフェイ
「それを華々しいと形容したまでのことだ」
noname
ではかけひき……始めましょう! 対戦よろしくお願いします
ティモフェイ
1d6 先制値
DiceBot : (1D6) > 6
桟敷川映鏡
1d6
DiceBot : (1D6) > 3
ティモフェイ
「最も早く敵を制圧したのが自分たちである、とは」
桟敷川映鏡
「はは、謙遜なしで話すならばそうなりますね」
ティモフェイ
「相手があっけなかった、とも言えるかもしれないが」
ティモフェイ
「きみたちのところが、最も警戒されているペアと」
ティモフェイ
「そのように表現して差し支えないのではないかね」
桟敷川映鏡
2d6+2
DiceBot : (2D6+2) > 6[2,4]+2 > 8
ティモフェイ
2D6+2>=8 アピール判定
DiceBot : (2D6+2>=8) > 7[4,3]+2 > 9 > 成功
[ 桟敷川映鏡 ] 情緒 : 0 → 1
ティモフェイ
「きみたちのところが、もっともやりやすい」
ティモフェイ
「そう思っているわけでは、ないがね」
[ ティモフェイ ] 情緒 : 0 → 1
[ 桟敷川映鏡 ] 情緒 : 1 → 2
桟敷川映鏡
「そうですね……正直、あの女性の方が厄介かと」
ティモフェイ
「戦い方が似通うぶん、こういうところは一致するか」
ティモフェイ
先程メイドに読み聞かせられた絵本に、考えが及んだ。
ティモフェイ
2D6+2>=7 誘い受け判定
DiceBot : (2D6+2>=7) > 5[2,3]+2 > 7 > 成功
桟敷川映鏡
2d6+2
DiceBot : (2D6+2) > 9[5,4]+2 > 11
[ ティモフェイ ] 情緒 : 1 → 2
桟敷川映鏡
「長引かせられると、非常に困るのもそうですが……」
桟敷川映鏡
「速く終わるに越したことはないですから」
桟敷川映鏡
「速く終わればその分次の戦いに向けて作戦を練ることができますしね」
桟敷川映鏡
「ええ。切り札はなるべく見せないに越したことはない」
ティモフェイ
「見られていたなら、知っているだろうが」
桟敷川映鏡
「はい。お相手が相当な搦め手を披露しておられましたね」
ティモフェイ
「信頼関係の篤い者を相手にすると、妙な圧があるな」
桟敷川映鏡
「ほう……実感ともなれば見過ごせない結果です」
桟敷川映鏡
「心中の戦いならば紙一重では行かないこともありますでしょう」
ティモフェイ
「馬鹿らしい、と切り捨てられたら助かるのだがね」
ティモフェイ
2D6+2+1>=7 さきほどの距離を測るぶんが乗ります
DiceBot : (2D6+2+1>=7) > 11[6,5]+2+1 > 14 > 成功
[ ティモフェイ ] 情緒 : 2 → 3
[ 桟敷川映鏡 ] 情緒 : 2 → 3
桟敷川映鏡
2d6+2+1
DiceBot : (2D6+2+1) > 4[1,3]+2+1 > 7
桟敷川映鏡
「馬鹿らしくとも兵法のひとつと思いましょう」
[ 桟敷川映鏡 ] 情緒 : 3 → 4
桟敷川映鏡
「そうでないものがあるだけかもしれませんよ」
ティモフェイ
「表立って見えるものの方が、ありがたいな」
桟敷川映鏡
ため息をつく。書棚は綺麗に掃除されていて埃ひとつ舞わない。
ティモフェイ
そのメイドも既に三名が欠けたあとだが。
[ 桟敷川映鏡 ] 情緒 : 4 → 5
[ ティモフェイ ] 情緒 : 3 → 4
ティモフェイ
センシティブな話題を問い詰めておいて、
ティモフェイ
薄汚れた格好の救世主は、そのまま図書室から姿を消した。
桟敷川映鏡
閉まる扉に視線を戻すことなく、本棚に向かい直す。
桟敷川映鏡
いくつかの本を手に取る。
表題すら読めないそれらを、適当にいくつか手に取って自らも図書室を後にした。